量子計算学習ノート - 交換子と反交換子2
この記事は「量子コンピュータと量子通信 (オーム社)」の読書ノートです。
この記事では前回定義した交換子と反交換子の性質を見ていく。
$${A, B}$$を線形オペレータとすると、$${AB = \frac{[A, B] + \{A,B\}}{2}}$$
これは定義からほぼ自明なので、証明は避けよう。
$${[A, B]^* = [B^*, A^*]}$$
これは
$$
[A, B]^* = (AB - BA)^* = B^*A^* - A^*B* = [B^*, A^*]
$$
となるためだ。
$${[A, B] = -[B, A]}$$
右辺を計算するとわかりやすいだろう。
$$
-[B, A] = - (BA - AB) = AB - BA = [A, B]
$$
$${A, B}$$がエルミートオペレータであるとき、$${i[A, B]}$$もまた、エルミートオペレータである
これは$${i[A, B]}$$の転置共役を求めればわかる。
$$
(i [A, B])^* = -i [A, B]^* = -i[B, A]=i[A, B]
$$
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