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三連覇へ ~弱点克服なるか~

2019年、見事逆転優勝を飾りパリーグ二連覇を成し遂げたライオンズ。オフシーズンだが来シーズンへの戦いはすでに始まっている。

昨シーズン山賊打線と呼ばれた打線は174本塁打、756得点と12球団No.1の打線でリーグ優勝に導いた。一方で課題が露呈したのも事実だ。2018年オフに絶対的エース菊池雄星が抜けた代償は大きいものだった。チーム防御率は断トツ最下位の4.35、失点はパリーグで唯一600点超えの620失点である。先発投手が序盤の大量失点、平井と増田への負担が大きすぎる中継ぎ陣。平井は81試合に登板し、パリーグ記録を更新したがシーズン終盤は疲労からか失点する機会が多くみられた。先発の高橋光成は自身初の10勝をあげるものの、防御率は4.35と投球内容は決して満足のいくものではなかった。

このように課題が山積みの投手陣だが、明るい要素もある。今井、高橋、平良や松本航などの若手が1年を通して一軍での経験をできたことだ。苦い経験の多かったシーズンであったが、来シーズンへの飛躍を期待させるものであった。

そして来季から加入する新戦力である。ドラフト一位の宮川は最速154キロのストレートを生かしたパワーピッチャーであり、即戦力での活躍が期待される。二位の浜屋、三位の松岡にも期待がかかる。
さらに来季は二人の助っ人外国人投手が加入する。大リーグのタイガースに所属していたリード・ギャレット、マリナーズ傘下のショーン・ノリンだ。昨シーズンから加入したニールは12勝をあげ、エース級の活躍をみせた。ニールの活躍につづけるかどうかが三連覇の鍵を握るといってもいいだろう。

▶️リード・ギャレット

最速156キロのストレートを持ち味に球威で押していく投球スタイル。平井、増田に続く勝利の方程式として期待される。

▶️ショーン・ノリン

140キロ台のストレートに多彩な変化球を駆使してゲームメイクのできる投手。先発の一角を担うことができるか。

昨シーズンは投手の交代が遅れる場面が多くみられた。辻監督がこれまでの経験を活かした采配ができるかどうかも大きなポイントになってくる。山賊打線に安定した投手陣が加われば、ライオンズの三連覇は大きく近づいてくる。