Usability is Pawn.
BLUE B NOSE(以下:BBN)は「速くてリッチ」を掲げているけど、速いことってそんなに大事?
一般のユーザー様、クライアント様のみならず、同業他社との情報交換でも言われることが多々あります。ビジネスのツールとして、役割を果たす、仕事をするという意味合いも込めた広義のパフォーマンスを高める意義はよく分かるけど、別に速くなくてもいいんじゃない、と。
BBNがなぜ高速表示や、PageSpeed Insightsの各項目でハイスコア獲得を目指すのか、そこに注力するのか。ユーザー補助、アクセシビリティも含めたWebサイトとしての狭義のパフォーマンスにもこだわる理由をこの機会に改めてご説明しましょう。
今回のキーワード、キーフレーズを"Usability is pawn."として、コンテキストの時にクイーンを持ち出したように、
再びチェスのモチーフを借りてお伝えします。
Pawn = ポーン(歩兵)
将棋で言えば「歩」に当たる駒で、盤上では一番数が多く、一度に進めるマスも最も少ない、最弱の駒ですが、最初に動かすことが多く、また最も速く相手の駒に接敵する駒の一つでもあります。この辺りは概ね、将棋の「歩」と同様で、将棋も戦いのきっかけは、歩の取り合い、突き合いからでしょう。
筆者はこれを、ユーザビリティとイコールだと紐付けました。盤上、すなわちユーザーとWebサイトとの接触する場面、あるいはサービスやブランドと接触する場面で、最も数が多く、力は最弱であっても最初に接触する要素。ユーザーインターフェース(以下:UI)やユーザー体験(以下:UX)を考える上では、無視できない存在と言えるでしょう。
一枚の歩や一つのポーンだけでは勝負を決することはほぼ不可能ですが、最弱だからといって軽視して良い存在でしょうか? 軽視しても良いのなら、「歩のない将棋は負け将棋」や「ポーンはチェスの魂」といった格言、名言は生まれませんよね。
弱いからと軽んじてはいけないし、ゲームを有利にするのも不利にするのもポーンの扱い方次第。直接的な勝敗を決めるのは別の駒、別の手かもしれませんが、ポーンを有効活用できるか否かは大きなポイントとなっています。
キング(王)であるコンテンツ、クイーン(女王)であるコンテキストも重要なんだけど......
SEOや情報の訴求という観点から行けば、活躍の場を与えるべきなのはコンテンツ、もしくはコンテキストです。勝負の決定打となるのも、恐らくそのどちらかでしょう。その重要性や役割の大きさというのは揺るぎません。
ただ、そうなる前にユーザーと接触するのはポーンであるユーザビリティ。表示速度やレスポンスに関しては、触れていると意識する前から接点を持っています。もしここで離脱されてしまえば、キングもクイーンも出番はありません。
またチェスや将棋の場合、クイーンのような大駒の使い方や戦局が展開した時の流れについては、相手の手筋によってその都度変化する可能性がありますが、ポーンや歩を用いた戦型や陣形、囲いといった定石に関しては、ある程度同じ動きで、毎回似たような効力を発揮させることも可能でしょう。
キングやクイーンの活かし方、効かせ方は千変万化したとしても、ポーンや歩については使い方をきちんと学べば、再現性高く活用可能です。つまり、ユーザビリティも力を注ぎ、きちんと活かし方を把握しておけば勝負を有利に運べる上に、事前の学びや準備を活かす余地も相応にあると言えます。
キングやクイーンを有効活用し、勝負を有利に進めるため、再現性と勝率を高めるためにも、ポーンであるユーザビリティに力を注いでも損はありません。
第一印象や総合的なイメージを作るのもユーザビリティ
最初にユーザーと接点を持ち、最も多くの場面でユーザーと接触しているユーザビリティが、Webサイトのイメージや、サービス、ブランドの第一印象、あるいは総合的なイメージを形成する大きな要素となります。サービス内容や訴求内容以上に、手触りや声や匂いといったノンバーバルな部分、言語的な部分でも余白や行間の部分といった「中身ではない部分」が印象に残りやすく、メラビアンの法則が当てはまるのは、情報伝達の世界、UIやUXの部分でも同じと言えるでしょう。
つまり、Webサイトにおいては「ユーザビリティが9割」とも言えるかもしれません。
Googleもユーザビリティは軽視してない
検索体験という広い意味合いや、PageSpeed Insightsのようなツールの存在、"検索順位に直接影響しない"とされている「検索品質評価ガイドライン」(※ 英語版)
では
という言及もあることから、Googleもユーザリティを軽く見ていないといって良いでしょう。(重視している、とまでは断言できません)
別の記事でも言及しましたが、表示速度、正確にはCore Web Vitals(コアウェブバイタル)
ことも踏まえれば、軽視しすぎるのは得策ではありません。
そのため、BBNではPageSpeed Insightsで診断される項目、特にCWVとユーザー補助の項目(おまけにSEOの項目も)のハイスコア獲得に注力し、総合的なユーザビリティを高めることに力を注いでいる訳です。
表示速度の向上も、ユーザー補助のハイスコア獲得によるアクセシビリティの向上も、広義の意味でユーザビリティ、UIやUXを高めることに繋がります。ユーザーにとって良いWebサイト、良い検索体験を提供するというのは、正しい取り組みと言えないでしょうか。
サイト表示が3秒を超えると離脱率が上昇するのは知ってるけど......
2017年のGoogleが発表した研究結果
によると、Webサイトの表示が1〜3秒の場合は32%、1〜5秒かかると90%と3秒を超えた場合は離脱率が急上昇します。ECサイトの場合、ビジネスの収益へダイレクトに影響を及ぼします。
Webサイトの表示がビジネスに直接影響しない場合でも、出先の説明資料として画面が大きめのモバイル端末やタブレットとWebサイトを用いた商談をしたり、名刺交換をした後で社名で検索したり、QRコードを読み込んだ際に表示が速いか遅いかで、その後の展開に影響を及ぼす可能性は十分あります。
つまり、ビジネスの全体のフローやブランド全体の印象にも影響を及ぼしかねないのがユーザビリティ、表示速度といった狭義のパフォーマンスなのです。
表示が遅いと離脱率が上がるという単純な話ではなく、ビジネスにおけるWebサイトとしてコンバージョンを獲得して成果や売上に貢献する、あるいはツールとして役割を十分果たして仕事をするという広義のパフォーマンスという点においても、ユーザビリティの向上はますます重要になってきている、軽視しない方が良いと言えます。
表示の速さはユーザーへのおもてなし
ユーザビリティだの、パフォーマンスだの、小難しい話を持ち出す以前に、少しでも速く表示するというのがユーザーにとって良いこと、おもてなしに繋がるのに、取り組まない理由があるでしょうか。昨今のモバイルファーストでは更にいわゆる「ギガが減る」へも配慮する、「軽くて速い」も一つのおもてなしになるでしょう。
「軽くて速い」を実現するために、多少表現力や情報量、訴求力を犠牲にすることがあったとしても、ユーザー第一を掲げるのであれば、できることは一つでも多く取り組みたいものです。
ただ、それで検索需要を満たしたり、ビジネスツールの一環として利益に繋げるという役割を果たすには、相応の戦略、相応の戦術も欠かせません。
情報を大胆に削り、伝えたいことを絞って最適化した貧弱なWebサイトをどう活かすか。それを中心に据えて全体を再構成しないと、Webマーケティングとしては十分に機能しないでしょう。
「速くてリッチ」を実現しつつ、ビジネスツールとしてもハイパフォーマンス、ハイスコアを目指すのは容易ではないし、モバイルファーストというゲームチェンジに対応するだけの、大胆な新機軸が求められます。BBNはその実現、あるいは確立を目指して日々の業務に向き合っています。
モバイルファーストの今、ユーザビリティはまさに一歩千金
"Usability is pawn."、すなわち「歩」は金将に値する時代となりつつあります。最弱の「歩」ですが、たかが「歩」とは言えない時代に、高速表示のみならず、PageSpeed Insightsで指摘される他の指標、ユーザー補助(=アクセシビリティ)なども含めたユーザビリティは、力を注いで損はない分野でしょう。
ユーザビリティが勝負の行方を握りつつある今、その使い方、活かし方の重要性はますます高まっています。
軽くて速いを求めた貧弱なWebサイト、コンテンツでも「リッチなコンテンツ体験」を実現するには、ポーンもクイーンも上手な活用が欠かせません。
それでもまだ、"Contents is King."の一本槍で勝負しますか?
ユーザビリティを向上させた「速くてリッチ」なBBN、導入しませんか?
BBNでは「速くてリッチ」の両立を掲げ、PageSpeed Insightsのハイスコア獲得や、高いユーザビリティを目指しています。ビジネスの成果という広義のパフォーマンスも含め、あらゆるパフォーマンスの向上に力を注いでいるBBN、導入しませんか?
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