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自分を好きになる夢中学校

 まちづくりの営みを垣間見た日。私の中に生まれたキーワードは「自分を好きになる学校」を創る。施設や建物を整備したから人が集まるわけではない。夢を描くことができる環境づくり、好きなことを極める人、応援する人との関わりがあるからこそ、人が集まってくる。
 バルト三国のラトビアから移住された方と出会った。キャンプイベントでキッチンカーの幟を見かけて遠くの方なのかと思っていたら町内在住の方だった。小さなワゴン車一台でお店を出すことは夢を叶える一つの手段として手軽にできそうだが、思っていても実行に移すまでには、ミッションとビジョンを明確に描き、さらに応援する人の存在が必要だ。ホットベリードリンクを注文する中で、経緯などを伺うとその人の価値観やバックボーンが見えてくる。人はそういうストーリーに興味を持ち、惹きつけられ、お得意さんができ、お店の付加価値となっていく。とても気さくに話されるお人柄も魅力だった。また会いたいと思ってリピートする方が多いのだろう。
 図書館のある施設には、ガラス張りのウィンドウの外にベンチが置かれている。そこで別のキッチンカーの商品と思われるワッフルを片手に交流されていた外国の方々が数名がくつろいでいた。図書館の隣には日本語学校の生徒が通っている施設がある。数年前までは小学校だったが、今は工芸品の展示スペースやカフェもある交流の場所としてリニューアルされた。
 私の住む町はCIR(国際交流員)が多数、それぞれの得意な分野で様々な活動をされている。小・中・高校の教育活動にもご協力いただいている。
 地域おこし協力隊も多数、まちづくりの企画など1年から3年の間で自分のやりたい分野で好きを極める活動をされているようだ。
 そうした願いを持つ方々は、外部との交流アンテナを張り巡らせ、人とのつながりをつくり、アイデアを膨らませて、思い描いた形を実現させていく。
 その原動力となるのは何か。
「好きを極める」という言葉が思い浮かぶ。
夢中になると、困難にあたっても頑張りがきくだろう。
その時は、自分が好きな状態になっているのだと思う。
「どうせ自分なんて無理」って心の中で言っていたら、行動を起こすことはできない。
「できるよ、きっと」「できたら、どうなるかな、ワクワクする」
「頑張っている自分って結構好きかも」という感覚があれば、
どんなことにも挑戦していくことができるように思う。

簡単なことのようだが、勇気をくじかれた状態になる人は多い。
それが、家庭、学校、社会の中で起きている現実がある。

しかし、人は変われる。
再教育、再インストール、アップデートするチャンスは誰にでもある。

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