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【ミニ百葉箱】 キット ができました。

はじめに

2021年夏~2022年春にかけて、ミニ百葉箱を作る機会がありました。
最初は100均の木箱を白く塗った簡素なものでした。

その後実用的なミニチュアを作りたいという思いが高まりなんとか完成。

できが思いのほか良かったので、量産化を考え始めました。

そして、メルカリでの販売までこぎつけました。

ある程度の実績は出せたものの、1個の作成時間が約6時間かかるため、とてもじゃないけど作り続けられないと思いました。

再開のきっかけ

Maker Faire Kyoto 2023に参加したことからです。

今までオンラインでの参加でしたが、初めて会場へ出向きメイカーの熱い思いを肌で感じたからだと思います。

いしかわきょーすけ さん

手のひらサイズのペンプロッタを作り続けていらっしゃいます。
MDF+レーザー加工機で生み出される部品の精緻さに魅せられました。

Open Creation Lab. さん

中でも、Open Creation Lab.との出会いがミニ百葉箱キット化の直接の起爆剤となりました。

クラウド連動こけ栽培サポートシステム を展示されていました。

Node-RED for MCUを使って、LED、加湿器をコントロールされていました。スマホでモニタリングや指令を送ることができていたので、とても参考になりました。

盆栽系メイカーを標榜しようと思っていたところでしたので、園芸系メイカーというジャンルでつながれるのではないか。そう思った出会いでした。

イベント終了後、さっそく連絡を取りラボを訪問しました。
Open Creation Lab.にはレーザー加工機があり、これを利用させてもらい何かできないか。そう思いました。

できたもの

ミニ百葉箱キット ができました。

https://jp.mercari.com/item/m44013476190

※上記リンクはすでにSOLDですが、メルカリで「ミニ百葉箱」で検索していただくと、出品物がご覧いただけます。

https://jp.mercari.com/search?keyword=%E3%83%9F%E3%83%8B%E7%99%BE%E8%91%89%E7%AE%B1

建築資材であるベニヤ合板2.5mmをホームセンターでA4サイズにカットしてもらい、このサイズで部品取りを行いました。
A4サイズにこだわった理由は、運送料の節約です。キット化するにあたり、運送料を何とか安くできないか検討していました。
匿名配送にはこだわりたいところです。

となると、今の制度だとらくらくメルカリ便かゆうゆうメルカリ便を利用する形になると思います。
A4サイズは何とか送れるので、このサイズでできるものを作るよう心掛けました。

元の設計はとてもバランスが良く気に入っています。□7の角材に10x2の棒材、100x100のベニヤ板で構成されたシンプルなつくり。この形を大切にしながら、設計変更を加えました。

部品をA4の板に並べていき部品取りをしていきました。レーザー加工機は鉄板を切るハイパワーなものは仕事で見てきましたが、木材やアクリルを切るための小型の装置は初めてです。

設計段階ではあらゆることを想定していました。レーザーの切削時のスポット径はいくらだろうか?切削マージンを考慮する必要はあるだろうか?

部品の切り抜きに関して切残しが必要か悩んだりしていました。今回のキットに関しては部品ごとに0.2mmの切残しをつけてみましたが、うまくはなかったようです。さいわい、加工機上で部品が落ちずに残っていましたので、マスキングテープで止めて取り出すようにしています。

取り出した部品を仮組してみました。
切削マージンを取らなくてもいい具合に組み合わさります。
むしろ、組み合わせてから塗装をするぐらいで良いようです。

組み立て手順を確認した後、組立図の作成に取り掛かりました。ミニ百葉箱の3DCADのモデルをコピペして、少しずつバラしながら組立図を書き上げていきました。

最初はプラモデルの組立図を参考にしながら書いていました。部品一覧を書きすべての部品に番号と名称をあて、注意書きをたくさん入れながら書いていきました。

が、木製で組み立てる事を考えているうちにIKEAやLEGOのように極力説明書きを書かない方法も良いと思うようになり、手順を更に分解し、単純な手順の積み重ねで完成するように改良しました。

関西盆クラ市2023 にも出店したいと考えています。もしよろしければ、ご参加いただき実際に手を取ってご確認いただけたらと思います。

さいごに

ここに至るまでに、数度の設計変更を行っています。

最初の試作は2mmのMDFを使って、パズルのように組み上がるものを作成しました。アイボリーのスプレーを吹いてもらい、組み上げました。

出来上がりはとてもすばらしく、オレオ塗装色のミニ百葉箱としてディスプレイ用にはぴったりです。

難点はパーツが華奢なこと。MDFはあまり細かい部品だと、ボール紙のような感じになり、塗料を吸ってふやけてしまいます。

組み合わせるときに誤って部品を折ってしまいました。幸いそれほど大事にはなりませんでしたが、キットとして販売するには強度が足りないと判断しました。

またMDFだと水濡れも心配でした。現在使用している百葉箱はぎりぎり軒下に置いています。雨もかかるし、水やりでも濡れます。それでも今の所朽ちることなく使用できています。材質はベニヤ、ひのき、マホガニーです。今回のミニ百葉箱もMDFは少し脇において考えることにしてみました。

現在、MDFは塗料を塗ったものを屋外に置いて、対候性のテストをしています。

ベニヤ板を使うことにすると、最小の板厚が2.5mmに変わりました。実際にホームセンターで物色していると、2.5mmのはずのべニア板が2.4mmや2.3mmと表記されています。これには少し戸惑いました。
2.5mmベースで設計変更を進めていたところでしたので、再々設計変更をするか、このまま進めて、部品が組みあわずグスグスになるか。。。

迷いましたが、そのまま2.5mmで進めることにしました。

テストで組んでみましたが、2.5mmの設計でよかったと思います。

このようにして、なんとかミニ百葉箱のキットができました。

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