韓国 現代自動車グループ欧州でシェア4位維持というのだが
韓国車は、欧州でも売れているのかーと思うのだが、中身をしっかり見てみると疑問に思ってしまった。というのも、シェア1位は、VWグループで25.9%で2位のステランティス16.6%、3位のルノーグループ9.7%ということだ。現代自動車グループは、8.6%しかない。順位は、4位だが、決してシェアが高いというわけではない。
このグループもわかりにくい。VWグループには、ポルシェ、アウディ、ベントレー、ブガッティ、ランボルギーニなどのメーカーが入っている。価格帯も全然違うので、VWグループがトップシェアと言われても、何がなんだが。
ステランティスグループは、クライスラー、マセラティ、ランチャ、アルファロメオ、FIAT、プジョー、CITROEN、OPEL、DODGEなどアメリカと欧州のメーカーが多く入っている。
ルノーグループは、日産、三菱、ルノーなどだ。ルノーだけでヨーロッパでは売れているだろうし、日産、三菱も入ると正直、シェアがどうのこうのはわからない。
BMWグループは、ミニ、ロールスロイス、BMWとシンプルなのだが、どれも高級車だ。
独立系として、ホンダ、スズキ、フォード、テスラ、マツダ、フェラーリがある。フェラーリは、フィアット配下だったはずだが、独立したようだ。これらの独立メーカーがグループ制のシェアで計算した場合、当然ランキングは低いだろう。フェラーリなんて、シェアがどうのこうのという存在でもない。
不思議なのは、トヨタのランキングが出てこない。BMWグループよりも売れていないということだろうか?車の販売台数というのは、1つの指標に過ぎない。安い価格の車が1台売れるのと高額な車が1台売れるのは、台数は同じでも売上は当然違う。台数で勝負するなら、低価格の車を売っている方が有利なのは誰でもわかる。
現代自動車グループが欧州で4位というのは、韓国国内ですごーい!と自慢するためだろう。4位だから、もう欧州でもすぐに1位になるー!とでも言うのだろうか。欧州でのシェアが8.6%と書くと全くイメージが変わる。10%にも届いていないのだ。残念。
いや、しかし、車というのは販売台数や売上ではない。そのメーカーの歴史や、車がどれだけ作り込まれているかだ。主にヨーロッパやアメリカで発達、発展した自動車レースをベースに自動車メーカーは技術開発を進めてきた。より速く、より遠くへ。歴史を含めて、そのメーカーを知り、応援する意味でも、そのメーカーの車を買う。そういう長い歴史がある。日本メーカーも、F1をはじめとして多くの自動車レースで実績を残してきた。しかし、継続して参戦しているわけでもない。ヨーロッパのメーカーは、コンスタントに出続けている。どんなに良い車を作っても、価格が安くなっても、それだけでは、欧州の多くの人には響かないだろう。自動車レースと車というのは、欧米文化の一部なんだと思う。
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