Nikki117

友と遊ぶ
昼過ぎに待ち合わせて街を練り歩いた。洋梨が載ったワッフルを食べた。ブランド物の洋梨であるためかとても難しい名前がついていた。食感・味ともに今まで食べた洋梨を超えていたので「これは最早桃では?」と伝えたが、友はイチゴのパフェに夢中になっていたため何らかの空気が抜けたような言葉に近い音しか返ってこなかった。

財布の紐がとろけてしまうほど買い物をしている。
友が大人の色香を纏いたいとの所望だったので、香水を探しにデパートへ行ったが、結果を言うと私たちは小分けされた洗顔パウダーを買っていた。普段使用するには絶対に買わない価格帯+試すには多すぎる量という条件も、2人で分ければソコソコの痛み分けとなる。友は偶に私の見えている世界を押し広げるような提案をする。そういうところが良い。洗顔パウダーは顔の毛穴という毛穴から汚れを奪う働きっぷりだった。リピ決定です。

ツイッターでバズっているものを
食べることに価値を見出しているので、サイゼリヤを4軒回ったが、うち2軒は混みすぎていて呼び出しが来る前に降参し、残り2軒もお目当てだったラム肉の串焼き(これも難しい名前がついていた)が売り切れという有様であった。空腹に耐えられず最後の1軒に腰を下ろすも、店内は発情期が訪れた猿山の方がマシと思うくらい騒がしく、値段と引き換えに失うものが多すぎると判断した友に従い、カフェバーへ避難することになる。カフェバーでは季節柄クリスマスカラー一色となっており、ディスプレイから流れ続ける国・年代を問わないクリスマスソングに思わず各々の生き方を省みるなどした。テーブル席で盛り上がる学生達のクリスマスパーティーを背景に山盛りのフライドポテトを食べ、流れてくるMVを眺めながら牧瀬里穂の若さを褒め称えたが、やはり後ろではしゃぐテラスハウスごっこをしたい若者達が放つ純粋な陽気には勝てず、いつもよりも山下達郎の言葉が重めに聞こえる夜となった。

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