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サザン最後のフェス ロッキンジャパンひたちなか

恥ずかしながら初ロッキンジャパン

自分の好きなアーティスト以外を見ることにあまり重きを置いていなかった自分に反省します。フェスらしきものに初めて行ったのも2022年矢沢フェス、2023年VIVARA ROCKという感じで今回のロッキンは初の野外フェス体験でした。サザンが出ていても今まではフェスに申し込んでなかったのですが、今回のロッキン初めて申し込みました。1回目外れました。2023年は茅ヶ崎から東京ドームまでサザンのライブ全て外れた私です。今回も諦めていましたが、2回目の申込で奇跡的に当選しました。

椅子やシートで場所を確保するなら早めに行かなくちゃ

まあまあ遠いひたちなかまで行くのにゆっくり出発したら、椅子を置けるゾーンは既に満杯。シートについてはゾーンのちょっとした隙間にシートを敷かせていただき場所をキープしました。想像以上に凄い人でした。フェスを楽しむには早めに着いて、場所を確保して、食べ物や飲み物も楽しまないとと思いました。

フェスの醍醐味 リハ

フェスの醍醐味は、アーティストのアクトとアクトの合間に、普段は見ることができないリハーサルを見ることができるという贅沢です。今回は最初のアーティストである「ヤバいTシャツ屋さん」の終わりの方に到着し、ビールを買っている間に「ももいろクローバーZ」のリハが始まりました。音合わせ真剣でした。実際にライブが始まると大盛り上がり。これは凄かったです。そして「緑黄色社会」長屋晴子さんの圧倒的な歌唱力が野外だからこそ目立ちました。次は「Creepy Nuts」です。「Bling-Bang-Bang-Born」は5万人が踊り出す大熱狂でした。そして「wnima」BiSHの「サヨナラサラバ」の作詞をしていくれたKENTAさんの熱いトークが象徴的でした。ラスト前は「THE YELLOW MONKEY」闘病から復活した吉井和哉さんに感涙ものでした。BiSHのデビューシングルのモチーフとなった「SPARK」をはじめ、ヒット曲を演奏しました。

とりはサザンオールスターズ

イエモンの途中からメイン会場のSTANDING ZONEに入り、どんどん前に行きます。他のアーティストと違い、サザンはリハで本人たちが登場しませんでした。
そして会場が興奮の坩堝となる17時45分
「女呼んでブギ」 でサザンのライブは幕を開けます。
コンプラが・・・とか言われる現代で、「女呼んで揉んで抱いてイイ気持ち~」なんて歌って許されるのはサザンしかいません。中高生男子の妄想がロックになったナンバーです。
「ジャンヌダルクによろしく」2曲目はTBSオリンピックテーマソングです。骨太ロックンロールナンバーで学生バンドから46年続くサザンに於いて、そのルーツたる学生ロックバンドの匂いがするナンバーです。
「My Foreplay Music」ライブでは大盛り上がりになる曲の1つです。でも日本語訳は「私の前戯音楽」なんです。
「海」実は「ミス・ブランニュー・デイ」と発売直前でA面が差し変わった楽曲です。「海」で印刷されたジャケットを私、持っていたのですが紛失してしまいました。
「神の島遥か国」BOHBO No.5と両A面の曲ですが、ライブでは沖縄的な要素満載のこの楽曲の方が演奏されているような気がします。
「栄光の男」アルバム「葡萄」に入ったこの楽曲は、栄光の男になれないサラリーマンの悲哀のような楽曲です。
「愛の言霊(ことだま) ~Spiritual Message~」1996年の楽曲とは思えないほど、ラップなどを多用した楽曲。ドラマ「透明人間」の主題歌です。
「いとしのエリー」サザン3曲目のシングルで、初のバラードです。1980年代のライブでは「エリー」以外の曲を聴いて欲しいと「エリー」を封印していた時期もありましたが、サザンを代表する楽曲であり、45年間「いとしのエリー」は愛されているといえます。
「思い過ごしも恋のうち」「勝手にシンドバッド」等と同系列の楽曲ですが、恋に不慣れな男の妄想ソングとして中高生のバイブル的楽曲。個人的には夭折の天才DJ出町彰浩(元青森放送アナウンサー)が、中学時代部活の合宿で「この曲いいだろ?」と何度も聴かせてくれたことが、私をサザンファンにしたきっかけでもあり、とても思い出深いです。
「東京VICTORY」国民的バンド サザンオールスターズとしての定番ソングともいえる楽曲です。”Wow Wow …“のコーラスを観客と一緒に歌い、ロッキンひたちなかのライブは最高潮に達しました。
「真夏の果実」サザンのライブ直前からひたちなかの風は冷たくなり、夏の終わりを告げるような風になりました。「真夏の果実」はまさに夏の終わりの楽曲。小林武史氏のプロデュースにより学生バンドのお兄さん的なサザンが一気に大人の楽曲を演奏するバンドに変換していく様子が表れている楽曲です。
「恋のブギウギナイト」これまたサザンの新曲です。エロい妄想が、夢から覚めりゃ、まるでバカみたい・・・と。サザンらしい三枚目路線。
「LOVE AFFAIR~秘密のデート~」TBSの「Sweet Season」という不倫ドラマの主題歌です。松嶋菜々子主演のドラマに楽曲を書き下ろす際に「僕は天才じゃないから、ただ人の三倍は努力するけどね」とTBSプロデューサーに桑田さんが話したそうです。この曲が初めて披露された場面、年越しライブ「おっぱいなんてプー」の初日かな?私行っておりました。
「マチルダBABY」この曲では火の噴射が多発しました。この楽曲は当初、エスパー矢口さんのサックスでライブが行われていましたが、今では山本拓夫さんのサックスが活躍する楽曲。
「ミス・ブランニュー・デイ」これも80年代女子大生ブームをどこかシニカルに見た楽曲。「海」に変えてA面にしただけにひたちなかを盛り上げます。・・・そろそろ「行かなくちゃ」(帰りの電車に間に合わない)
「みんなのうた」今回のライブで一番聴きたかった曲です。夏のサザンといえば「みんなのうた」での放水。この曲ライブで初めて聴いたのは、雨の西武球場(ドームになる前)での88年復活ライブ。このライブ観に電車に乗っていたら、サザンが青学で在籍していた「ベターディズ」という音楽サークルの当時の部長と会ったんです。「いや~、音楽で食っていくのは大変みたいでさ~。レベッカのドラムの人もバイトしてるって言ってたぞ。」なんて話を聴きました。この時のライブは、サザンが1部、2部が桑田さんソロ(クワタバンド)、3部がサザンみたいな構成でした。ちなみに、ライブツアーの最後、横浜スタジアムは晴れました。 そして放水。会場は歓喜の渦に。
その余韻も覚めやらぬ中で、あのイントロが・・・。サザンのライブといえば、お約束のアレですよ。
「マンピーのG★SPOT」これまたコンプラ時代に突き破る盛り上がりソング。いや~これ、凄すぎます。サザンライブの集大成的なやつですよ。バブル崩壊後、浮かれた時代から落ちぶれた時代へ向かう日本への応援ソングですよ。ひたちなかからいつのまにか寒さが消えていました。

そして、アンコール。

私は足早にバス停へ しかしそれが遠い

人の圧力に逆らいながら、スタンディングゾーンを必死で脱出し、出口まで向かう中でアンコールが始まります。
「希望の轍」実はCDではじめてこの曲、聴いたとき、サザンは大衆に媚びようとしているのか?と思ったぐらい綺麗すぎる楽曲でした。しかし、ライブで美しい湘南の映像と烏帽子岩が映ると頭ん中に刻み込まれるような楽曲なんです。癖になっちゃうやつです。そしてラストは
「勝手にシンドバッド」サザンのデビュー曲であり、46年間ライブを経る度に進化し続ける楽曲です。花火が上がるのを背にしながらひたちなかの公園内を歩くと、ひとつの波動のような盛り上がりが出口の方まで押し寄せてきます。「今、何時?」「まだ早い~」いやダメダメ、電車に間に合わない・・・みたいな名残惜しさを感じながら、おっさんの初ロッキンひたちなかは終わるのでした。


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