8.無いならつくるしかない
田舎はつまらない。
都会はキラキラして、日曜日のワイドショーでは都会の美味しそうなグルメを映し出していた。
田舎は何もかもスピード感が遅く、見える景色は田んぼか、山。
娯楽はパチンコか酒がお決まりだ。
週末に息抜きし、また5回か6回働く。
そう思いながら貴重な20代前半の時間を食い潰したと思う。
最近は朝ドラを見なくなってしまったが、今回の朝ドラ『まんぷく』は時間がある時にはみるようにしていた。
モデルは日清食品の創業者。
カップヌードルを作るためにいろんな実験を重ねて、あのチャーシューのようなフリーズドライの『謎肉』の開発をしていた。
当時は『謎肉』なんてものはなく、自分で作るしか無かったのだ。
その開発をする際に創業者が言った言葉
『無いなら作ればいいじゃないか』
今ならすごく心に刺さる。
今この瞬間が退屈で面白くなければ、面白いと思うものを作ればいいと思っていたからだ。
例えば、それがアウトドアのイベントで1日だけの開催だったとしても、打ち合わせをする過程、準備する過程、届ける過程(これはまだ)、その時間がものすごく僕は面白い。
面倒なこともあるけど、出来上がりを想像する毎日はすごく幸せだ。
わかりやすく言えば、学園祭のそれだ。
楽しいことを仕事にするって、こう言うことなのかなぁ?
まぁでも今は不安でいっぱいだ。
不安だから頑張れたりするのだけれど。
20代前半は楽しかったけど面白くは無かった。
いわゆる田舎あるあるだ。
その原体験が、僕を行動させるんだと思う。
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