Deドラ2021秋・指名振り返り:前編

 こんにちは、そーすです。今回はいつものF1紹介記事ではなく、先日参加させていただいた横浜DeNAベイスターズ限定の仮想ドラフト、"Deドラ2021秋"でのわが「シャア専用ハース」陣営の指名振り返りをさせて貰おうと思います。
 このような仮想ドラフトへの参加自体が初めてだったこともあり、なにぶん拙い内容になるかもしれませんが、興味のある方はご覧になっていただけると嬉しいです。
 なお、あまりに長くなるため前後編に分けて投稿します。今回は前編ということでテーマと1位指名〜5位指名までを振り返ります。

テーマについて

 今回のDeドラでは、各陣営がテーマを掲げて臨むことになっていました。そこで今回私が掲げたテーマが、「全部、出ちゃった...」です。なにやら不穏な空気ですが、この内容を簡単に言えば、「今オフ契約切れorFA取得の選手たちが全員抜ける」という想定です。具体的には、FA権を取得した宮崎選手・石田投手、今季で契約満了となるエスコバー投手・シャッケルフォード投手・ピープルズ投手に加えて、かねてよりメジャー挑戦が噂されている山崎投手のポスティング。以上6名の選手が一斉に移籍・退団となる想定をした、というわけです。従って今回の指名では、彼らの抜ける穴について考慮しながら指名を行うことにしました。
 現状のベイスターズに必要なポジション・タイプの選手については、次のようにまとめました。

①崩壊寸前のリリーフ陣に新たな戦力を
・・・守護神の三嶋が調子を崩し、さらにエスコバー・山崎・シャッケルフォードが退団。質量共に完全な不足
②宮崎退団による3B不在
・・・3割15本OPS.800を記録してくれる打者がいなくなるのは致命的。ドラフトでの獲得、伊藤裕季也・知野直人の台頭、牧のコンバート、何れにせよグレートダウンは否めず
③現有捕手陣の弱さ
・・・伊藤光(OPS.581)・戸柱(同.578)・山本(同.368)・嶺井(同.493)でOPS.600を超える選手すらゼロ。ただしドラフトでの即効性も期待薄。
④先発陣の故障者
・・・来季も計算可能なのは大貫・今永。京山・ロメロは期待も計算まではできない。東、阪口、入江の故障復帰組、濵口、上茶谷の調子上昇も含め、頭数だけはあるものの安定感はなし。
⑤森一本立ちまでの繋ぎのSS
・・・守備面は期待以上も打撃で苦しむ森敬斗を来季いきなりレギュラー計算は難しい。柴田・大和もSS守備に陰りあり、ハイフロアーな選手が望ましい?
⑥2軍野手の薄さ
・・・まず頭数が少ない。1割台の田部、ルーキーの小深田が試合に出ずっぱりは厳しく、蝦名・森・知野が出荷に近づく中でCFとSSが空く。全体的なアップグレードを

以上6点が課題と考えました。勿論他にも多くの課題はあるものの、まずはこの6点を重点課題とすべき、というのが僕の意見になります。
 ただし、これら全てを一回のドラフトで解決に導くのはほぼ不可能。従って、より効率的に取捨選択をしながら補強を行う必要があります。そこで今回僕が行った優先順位付けがこちらです。

①>②>⑥>③≧⑤>④

 まず何よりも質量共に足りていない①リリーフです。来季は伊勢と砂田が軸となると予想されますが、勝ちパターンが全滅する想定ではやはり全くもって足りていません。このポジションは幸いにもドラフトでの即効性がある程度期待可能であり、ドラフト戦略上優先が望ましいと考えました。

 次に②宮崎退団後の3Bですが、これについては優先度は高いものの、ドラフトでの補強では効果が出るかは難しいポジションです。現有の若手では伊藤裕季也と知野直人が候補となりますが、両者共に実績が皆無で、2軍レベルでも課題が見えており、いきなりの活躍を予想することは難しいでしょう。ドラフトで狙うのであれば1位クラスの選手を狙わなければ、上記2人とバッティングする可能性もあります。

 3番目が⑥2軍野手陣です。実際、蝦名・細川・森・伊藤裕・知野がある程度1軍帯同となれば、2軍でレギュラーとなる若手は益子・小深田・田部の3名。とりわけ外野はスッカラカンです。現在1軍の外野レギュラーは佐野(27)・桑原(28)・オースティン(30)。現状のパフォーマンスも長く見積もっても3年持つかどうか、という年齢です。従って、3年後には世代交代の準備を完了したい、というのが理想になります。

 4番目は③捕手陣ですが、これについてはドラフトでの即効性は非常に低いでしょう。また2軍にいる益子・東妻・高城も含め数は一定数揃っているので、狙うのであればより高ポテンシャルな選手が望ましいと考えます。

 僅差で5番目なのが⑤バックアップSSです。これは現状の陣容よりも、今ドラフトでのSS市場に起因する優先度です。将来的に森がSSレギュラーを期待されますが、その時ダブつくような選手はコストパフォーマンスに優れません。去年指名された元山飛優(ヤクルト4位)や中野拓夢(阪神6位)のようなハイフロアーなSSは市場に多くなく、また森の将来を考えれば無理して数合わせすべきものでもないと考えます。

 最後が④先発陣ですが、これは先発が良いというよりも他の課題と比べての相対的な優先度低下です。今季後半戦から京山とロメロが安定してゲームメイクしており、そこに万全であればローテの軸となれる東克樹が復帰します。未知数なポジションではありますが、頭数自体は壊滅していないためにこの順位付けとしました。

 上記のチーム状況を鑑みて、2022年シーズンは優勝争いを行うことは難しく、それであれば森敬斗・牧秀悟という若手コアがパフォーマンスピークを迎えると予想される3〜5年後にチーム戦力を最大化することを目指すべき、との判断に至りました。その為この方針を踏まえて、今回の指名を行ったという訳です。
 それでは長くなった前提はこのくらいにして、指名選手を振り返りたいと思います。

ドラフト1位:ブライト健太 外野手 上武大学

 リリーフと3Bが優先て言ったじゃん!!!一体どうしてポテンシャル型外野手なのでしょうか。その理由を説明します。
 まず、リリーフに関してはドラフト1位を使って補強するのは非常に割に合わないポジションです。山崎康晃(14年DeNA1位)や栗林良吏(20年広島1位)のような絶対的リリーバーとなれば話は別ですが、彼らにしてもドラフト当初は先発としての想定です。今年の候補で彼らに迫れる投手を探すのは難しく、それであれば1位で無理に行く必要はない、と判断しました。
 3Bについても同様で、今年の候補で1位クラスと判断できる3Bは高校生の有薗直輝(千葉学芸)くらいです。高校生では宮崎の穴埋めなどもっての外であり、また上記の通り3年後の主力となり得るかは難しいため、指名は見送りました。
 あとは今ドラフトで豊富な即戦力投手ですが、これについても上記の通り優先度をあげていないため見送り。従って3番目の高ポテンシャル外野手に入札した、というわけです。その中でもブライトにした理由はやはり、3年後に出てこられるか、という点に尽きます。高校生の候補である吉野創士(昌平)や阪口樂(岐阜第一)では3年後に出てくる可能性は下がります。そこで大学生でポテンシャルの高いブライトを選択しました。
 次世代の外野候補には蛯名達夫と細川成也がいますが共に右打者です。それであれば左打者の梶原昴希(神奈川大)に何故しなかったのか?という点が浮かぶと思います。確かにその通りなのですが、梶原については個人的にインコースの捌きに疑問を感じており、どうしても評価を一つ下げていました。無論メカニクスについてはド素人のため机上の空論に過ぎない話なのですが...
 というわけで、3年後の主軸を目指して2軍でビシビシ鍛えていくことを想定して、ブライトを指名しました。

2位:古賀悠斗 捕手 中央大学


 2位で指名したのは大学生捕手・古賀悠斗です。大学No.1と称される彼の獲得で、現状大きな穴となっている捕手陣の活性化を...
 などと言っていますが、こちらのツイートをご覧下さい。

いや言ってること全然ちゃうやないかい!申し訳ありません。ただし弁明をさせて下さい。
 元々2位の初回入札では高校生SSの粟飯原龍之介(東京学館)に行きました。これはブライトと同じく、2軍野手の枯渇に対しての指名です。今年の候補では高校生SSの層は厚いとは言えず、上位で指名するのであれば粟飯原一択、というのが個人的な認識です。そのため粟飯原を2位指名したのですが、残念ながら抽選を外してしまいました。ここで方針通り高校生野手を指名するか、方針転換をするかの2択となった訳ですが、今回は後者を選択。理由は述べた通りで、残りの高校生SSを2位の枠で指名するのは割に合わない、と判断したためです。
 であれば先程の優先順位的に狙うのはリリーフか3B候補となります。まずリリーフですが、ここに関しても2位の枠に足る投手がいるのか?という点が問題になります。3位指名の赤星の欄で詳細をお話しさせていただきますが、市場との関連でリリーフ指名を回避しました。
 また3B候補ですが、大社の内野手はこの時点で既に水野達稀(JR四国)、山代響(富士大)が指名済み。残る候補で言うとポテンシャル形の中山誠吾(白鵬大)、峯村貴希(日本大)、池田来翔(国士舘大)、中川智裕(セガサミー)。より実戦的なのは野口智哉(関西大)、福永裕基(日本新薬)あたりになります。中山・中川・池田に関しては即効性の面で薄く、野口・峯村はSSが基本線、福永については25歳という年齢が気になりました。従って、2位で3B候補の獲得についても見送り、次の課題である捕手の補強として古賀を指名しました。上記の私のツイートの通り、所謂オーバーピック気味?とも言えなくはないですが、3位では赤星優志(日本大)の指名を決め打ちしていたため、4位に残ることはまずないと判断して古賀を指名した、という訳です。
 同じ捕手であれば高校生の松川虎生(市立和歌山)も残っていましたが、それよりも山本祐大・益子京右の間の世代となる古賀で、三者の競争を同時に行うことを選択しました。一年先輩の牧秀悟が活躍する縁もあり、また中央大との繋がりも意識した上での指名です。

3位:赤星優志 投手 日本大学

 3位指名は日本大学の赤星優志です。MAX152kmの直球、空振りの取れるスプリット、強度のあるカットボール、そして高い制球力が武器の右腕です。実は彼については、個人的に今年のNo.1大学生右腕と考えています。その理由は制球力とスプリットの存在です。
 同じ大学生右腕の上位候補で言えば三浦銀二(法政大)、北山亘基(京都産業大)の名前が挙がります。赤星はこの2名と比べれば、コントロールは三浦に、スピードは北山に劣ると考えています。しかしながら彼らと違い、安定して空振りを取れるスプリットを有しているのが彼の魅力です。
 昨季飛躍した大貫晋一や今季一皮剥けた京山将弥もそうですが、スプリットを落とせることはプロでの活躍のキーになると考えています。とりわけこの縦変化のボールは左右に関係なく投じることが可能で、特定の苦手意識を持つ負担を軽減できます。そしてそのスプリットの精度を持っているのが、赤星という訳です。
 彼についてはまず、即戦力のリリーフとしての器用が可能だと考えています。個人的な理想は摂津正(元ソフトバンク)のように、1年目・2年目あたりまではリリーフとして起用し、以降は先発に回りローテーションを担う、というものです。彼の課題であるフォーシームの威力についても、リリーフ起用の中でヒントを掴んで先発へ、という流れを想定しました。
 赤星については仮想ドラフトでの指名は概ね4位〜5位が多く、今回もおそらく三浦・北山よりも評価は下だろうという判断であり、3位であれば間違いなく獲得可能と考え、この順位での獲得をまず決め打ちしていました。結果的に三浦は1位、北山は3位で消えており、戦略は成功と言っていいのではないでしょうか。

4位:木村大成 投手 北海高校

 4位ではここまで獲得のなかった高校生投手を指名しました。当初の想定ではこの木村も3位までに消えるのでは、と考えていたため、秋山正雲(二松学舎大附属)、松本翔(真颯館)あたりの指名を想定していましたが木村が残っているのなら木村でしょう、ということで指名。
 彼の魅力はMAX150kmのストレートや切れ味鋭いスライダーもそうですが、その高い成長力です。センバツではストレートの球速は140前後で、「キレの良い技巧派」という印象でしたが夏には常時140オーバーのスピードを記録。また、スライダーだけに頼らずに右打者の外へ逃げるチェンジアップも試しており、本人の課題意識がしっかりと見て取れました。昨年ドラフトでも松本隆之介(横浜)・髙田琢登(静岡商業)を獲得しており、同年代のサウスポーと共に大きな飛躍を期待したいところです。

5位:市川祐 投手 関東第一

 5位で指名したのは関東第一の右腕、市川祐です。実は当初、5位で狙いをつけていたのは社会人内野手の杉崎成輝(JR東日本)でした。杉崎の打撃に期待して、牧を3Bに移すことで宮崎の補填を目論んだのが狙いです。しかし杉崎は4位で指名されており断念。であれば代わりの大社内野手の指名を、と考えたのですが福永・池田は上記の理由で見送り。杉崎以上の打撃評価を可能な選手として添田真海(日本通運)の指名も検討しましたが、個人的に添田について評価できるほどの情報を得ていなかったこと、人によっては打撃面の課題を指摘する声があることなどを考え、無理にデプス埋めを行うよりも中長期的な投資に舵を切った方が良いと判断しました。
 市川の魅力は完成度の高さ。個々のボールの威力はまだ磨く必要はあるものの、184cmと体格も良く、阪口皓亮・京山将弥が大幅なスピードアップに成功している例を鑑みて、市川もこの流れに乗れるポテンシャルがあると判断しての指名です。

まとめ

 ということで、今回は1位〜5位指名について振り返らさせていただきました。野手が上位で消えていく展開はある程度予想していましたが、それ以外でも完璧な想定とはいかず、仮想ドラフトの難しさを実感する上位指名でした。
 次回は後編、6位指名から育成指名、そして全体観についてお話させていただこうと思います。下位指名については自分の好み優先の指名となりましたが、是非こちらもご覧いただければありがたいです。それではまた、次のnoteでお会いしましょう!👋

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