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ルポ EA代理店 闇の組織の実態

どうも、ばっつです。

正直、この記事を書くことによる僕にメリットはない。

僕の立場が危うくなるだけ。

でも、情報弱者を狙ったマーケティングによって被害を受けている人たちのことを思うと、僕はこの記事を書かざるを得ない。

一人でも多くの方に、情報弱者を狙う組織の実態に気づいてほしいという思いで精いっぱい書いたものだ。


この記事を書いている人

SNSマーケティングの会社に働き、FXがめっちゃ好きな人。

職業柄、販売者の思惑がまるわかりになってしまうから、少し生きにくい。

趣味でEAを使っているほか、自分の欲しいEAを外注してつくってもらったりもしてる。

この記事を読んでほしい人

この記事は、こんな人に読んでほしいと思ってる。

  • ナンピンマーチンのゴールドEAで負けを繰り返している人

  • XMやFX Fair(旧FX Beyond)などのIBに登録して無料EAを使っている人

EA代理店って何?

EA代理店は、EA(FX自動売買)を開発者から卸してもらって、それを配布しているアフィリエイターのこと。

ビジネスモデルの一例

EAを開発者の代わりに販売、無料配布してアフィリエイトをするなど、それ自体は正当なビジネスモデルとしては成立するし、何も問題はない。

情弱を狙うEA代理店

この記事で書くEA代理店というのは、普通のEA代理店とは違う。

開発者と手を組み、悪意をもってあえて情報弱者を相手にEAを配布、使用させて報酬をがっぽり巻き上げているという実態がある。

開発者と代理店を含むグループ全体の総売り上げは月間で1億円以上。

日本でXMアフィリエイトのトップに君臨する巨大グループだ。

これらの代理店は、以下のような特徴をもってる。

  • ナンピンマーチンを使用しゴールドに特化したEAをメインに無料配布している

  • LINE公式アカウントに登録させオープンチャットで囲い込み洗脳させる

  • XMやFX Fair(旧FX Beyond)など指定でユーザーに口座開設をさせる

  • 配布EAの設定パラメータに、経済指標自動停止、ナンピンまでの時間、間隔などといった細かい設定項目が多数ある

  • バージョン〇〇や、放置型、低リスク型などいくつかのタイプのEAを同じグループ内で配布している

はっきり言うが、これらの特徴のいずれか1つでも当てはまった場合、代理店やグループの名前、EA自体の名前が違っても、元は同じ開発者のEAである可能性が高い。

特に太字部分の2つの条件が揃えば同じEAであることはほぼ確定だ。

つまり、代理店は自分が開発したものだと言って配布しているものは、実は自分で開発したものではなく、別の開発者が開発したものであるということだ。

そしてこれら代理店というのは、EA本体を構成するプログラム(MQL)についても全く知らないどころか、FX自体もド素人であることが多い。

EA代理店が報酬を得る仕組み

さて、そんなFXやプログラムど素人の人間が運営しているEA代理店だが、こいつらの報酬はえげつない。

ユーザーが取引する毎に、1ロットあたり最大で15ドル~20ドル(日本円で2,000円~2,700円ほど)が、代理店に入る仕組みだ。これをIB報酬という。

XMのサイトより

ユーザーが取引する毎というのは、ユーザーが負けても代理店に報酬が入る。

代理店は自身でFX取引をしなくてもノーリスクで報酬を得ることができる。これがアフィリエイトの仕組みだ。

特に、EAをオンにした瞬間にエントリーをしたり、一定時間でナンピンが入るタイプのEAは、報酬率が非常に高く、代理店の報酬が爆発的に膨れ上がる。

実際にどれだけの報酬を得ているのかをシミュレーションしてみる。

マーチンゲール倍率1.5倍のゴールドEAをXMで使用した場合の代理店のアフィリエイト報酬

ここに、よくあるゴールドのナンピンマーチンゲールEAの取引ポジションを示す。

ポジションがナンピンし増えるごとにマーチンゲール倍率が1.5倍でかかっていく。

1ポジション目: 0.01ロット
2ポジション目: 0.02ロット
3ポジション目: 0.03ロット
4ポジション目: 0.05ロット
5ポジション目: 0.08ロット
6ポジション目: 0.11ロット
7ポジション目: 0.17ロット
8ポジション目: 0.26ロット
9ポジション目: 0.38ロット
10ポジション目: 0.58ロット
11ポジション目: 0.86ロット
12ポジション目: 1.30ロット
13ポジション目: 1.95ロット

仮に上記9ポジション目まで持ったとすると、代理店には1.1ロット分の報酬である15ドル×1.11≒2,200円近くの報酬が入る。

さらに、これはユーザー1人あたりの金額であり、仮に100人のユーザーがいた場合は、2,200円×100人=22万円の報酬が、1サイクルで入る。

1日で上記のようなエントリーを何度も行う場合は、代理店側は1日で数十万以上の報酬を得ていることになる。

このような代理店が、ツイッターには無数に存在しているというから恐ろしい。

マークアップで代理店報酬が増加する仕組み

一部の証券会社には、マークアップと呼ばれる仕組みがある。

マークアップとは、通常のスプレッドに、さらにスプレッドを上乗せし、上乗せした分のスプレッド報酬が代理店に入る仕組み

例えば、FX Fairには4段階のマークアップがあり、

1.5pips〜(サフィックスb)
2.0pips〜(サフィックスc)
2.5pips〜(サフィックスd)
3.0.pips~(サフィックスe)

となり、サフィックスbはXMより0.25pips程度狭い、サフィックスcはXMより0.25pips程度広いというように、代理店側でスプレッドを自由に上乗せすることができる。

そのため、SNSに落ちているアフィリエイトリンクを気軽に踏んで口座開設すると、知らずのうちに通常よりもスプレッドが広い、不利な条件で取引を続けている可能性があるってこと。

もしかすると、今使っているあなたの口座はすでにマークアップされたものかも。

EA代理店のヤバイ洗脳集客

EA代理店は、様々な謳い文句でユーザーを集客する。特に多いのが

  • うちのEAはあの相場で破綻しませんでした

  • うちのEAはあの相場で無傷でした

  • うちのEAはあの相場で利益が出ました

といい、ユーザーの心理を利用し集客することが多い。

負けているユーザーはすぐに負けを取り返したいという気持ちから、次の新しいEAを探す。

そこに、「うちのEAは破綻しませんでした」、「うちのEAはあの相場でも利益がでました」といえば、ユーザーは「あのとき負けたのに、こっちのEAは勝てたからすごい!使いたい」となる。

「他のEAは負けているけどうちのEAは〇〇だ」というように、他よりも自分が優秀であることをアピールする言い方は、EA代理店の集客のための常套句だと思ったほうがいい。

オープンチャットで洗脳する

人間は、集団の中に入ることにより、集団に従うように行動する習性がある。

特に日本人はこれが顕著。これを利用して、ユーザーを洗脳する。

オープンチャット内には、一定数のユーザーがいて、そこでは利益報告が上がる。

これを見た新規ユーザーや初心者は、みんなにできているから自分にもできると思い込む。

EAが毎日数千円、数万円と利益をうむことにより、ユーザーの中ではさらにEAを使いたい気持ちが増大する。

ところが、悪夢は突然やってくる。

急激な相場変動により、資金は一気に失い、破綻者が出てくる。

ここで、代理店側はサクラを用意(別のスマートフォンでユーザーを装う)し、オープンチャット内でこう投稿するのだ

  • 今回負けたけどトータル勝っている

  • 再入金してまたやり直せば勝てる

  • 資金管理がなってなかったから勉強しなおそう

サクラ以外の一般ユーザーはこれらの投稿をみて、「そうか、負けたのはたまたまで、トータル勝っているんだからまだやり直せるし、もう一度入金してやってみよう」こう思う。

負けたのは自分のせいではないのに、自分のせいだと思い込むのだ。

ここまでくると、代理店側の戦略に完全にはまっている。

再入金したとしても、また悪夢は訪れ破綻。またサクラを用意しユーザーを洗脳。同じことを繰り返す。

先ほど、ユーザーが勝っても負けても代理店側には報酬が入る仕組みだということを言った。

つまり、ユーザーが破綻しても、なんとかうまいことを言ってユーザーに再入金させて取引させておけば、代理店に報酬が入り続けるのだ。

代理店はユーザーを駒のようにしか思っていない。

デモ口座でEAを公開する理由

さて、オープンチャット内のノートには、いろんなEAのデモ口座の情報が書いてある。

みんな既に知っていると思うが、リアル口座ではなくデモ口座で公開している理由、それは、そのEA実はすぐに破綻する可能性が高いから。

代理店も、自分の提供するEAはIB報酬目的で、信頼が薄いものだとわかっている。

破綻が怖いため自分のお金を入れたくないのだ。

そして、すぐに破綻する可能性があるEAと知っておきながら、それをユーザーに使わせるのだ。

高倍率ナンピンマーチンEAの場合、多くが1カ月に1~2回、運良く持っても数か月で破綻する。

破綻する度に、リアル資金をいれて口座を公開していては、代理店側の利益も減るし都合が悪い。

だからデモ口座を使う。

そんな中、少しかしこいユーザーは代理店にこう言うのだ。

「デモ口座じゃなくてリアル口座で公開してほしいです。じゃないと信用できません」

これに対しては、代理店側はだいたいこう返してくる。

「リアル口座で公開しても、VPSなどの環境の違いでユーザーとエントリーが一致するわけではない。つまり、環境がそれぞれ違うし、みんなの取引が一致するわけではないから、デモ口座でも十分だと思っている」

もっともそうなことを言っているが、その裏には、EAがすぐに破綻する事実があり、自分の資金を失いたくないだけ、という真相がある。

デモ口座を完全放置で公開する理由

さて、代理店の多くは重要な経済指標ではEAの停止をユーザー側に推奨している。

それにもかかわらず、代理店側で公開しているデモ口座は、停止せず完全放置でEAを稼働するのだ。

これには理由があって、いちいち停止をするのが面倒、私生活のほうが大事でVPSに入って停止する暇がないということだ。

ただ、これをユーザーに言ってしまうと、ユーザーから反感をくらう。「なぜ俺たちと同じように停止・稼働しないんだ!!」ってね。

例え言わなくても、かしこいユーザーたちからそういう反論はもちろんあるわけで、代理店側はこう返してくる。

「完全放置でデモ口座を動かすことによって、経済指標でどのくらいダメージを受けるのかを知りたいというユーザーの要望を汲んでいる」

「完全放置でデモ口座を動かすことによって、経済指標によるダメージを測定して、今後の開発に活かす」

これも、もっともそうなことを言っているが、ただ停止と稼働操作をするのが面倒なだけである。

そして、仮に停止と稼働操作をしたとしても、数か月で破綻するということをわかっているから、わざわざしたくないのだ。

特に後者の言い分は、開発側でやることであって、わざわざ公開口座でやることではない。あまりにもバカげた言い訳だ。

〇〇年〇〇月から破綻無し!の真実

ツイッターを見てると、こういう謳い文句で集客しているところが多い。ただし、実際に使ってみると、それはウソだと気づくことが多い。

だいたいすぐに破綻する。

過去の実績をいつまでも引きずり、直近で何度も破綻しているにもかかわらず、それを隠して集客しているのだ。

実績が偽りであるにもかかわらず、それを平気で集客に使う。

都合の悪いことを隠し、都合のいいことだけを言い、集客する。これはどこまで行っても正当化することはできない。

もはや詐欺なのだ。

面倒な奴はすぐに切り捨てる

やはりユーザーも、様々な状況を見て知識をつけていく。

そしてある時気づくのだ、「あれこのEAじゃ勝てないかも」と。

代理店側から搾取されて残ったのは、空になった口座だけだ。

この虚しさを代理店に直接ぶつける「こんなの詐欺だ!」「全然勝てないだろ!」

そうなった時には、もうすでに遅い。

「投資は自己責任だ」と言われ切り捨てられる。

最悪の逃げ文句だ。そんなことは誰だってわかっているのに、わかっていないかのようにわざわざ言ってくるのだ。

代理店は、そんな面倒な奴を何もなかったかのようにオープンチャットから退出させ、ツイッターでブロックする。

そう、本当に代理店はユーザーを金としか思ってない。

代理店で配布されているEAは、自分たちの報酬を増やすことに特化した、完璧な搾取プログラムなのだ。

1人のユーザーがいなくなっても、また新たに情弱を捕まえてこればいいだけ。そしてまたあの洗脳作業を繰り返す。

金も持たない使い終わった駒は捨てるだけ。

開発者が報酬を得る仕組み

さて、いままで一度も開発者はユーザーの前に出てくることはなかった。

ユーザーの前にいたのは常に代理店。

そう、開発者は決してユーザーの前には姿を現さない。(ツイッターにはいるが正体を隠しているよ)

開発者は、隠れたところで一切集客をせず、ユーザーからではなく、無数の代理店から手数料を得ている。

先ほども示した通り、1日数十万稼ぐ代理店が無数に存在し、それら代理店たちから数十パーセントずつの手数料をそれぞれもらうのだ。

ユーザーと代理店の間にトラブルがあったとしても、一切表にでることはなく、関与しない。

例えユーザーが訴訟に出たとしても、対応するのは代理店。

開発者は涼しい顔でドンパチを見ていればいいのだ。

代理店から開発者に助けての合図を出しても、絶対に助け出してはくれない。

トラブルになったとしても、「代理店が勝手にユーザーに配布をしてやっていたことで、うちは知らない。」こういえばいいだけ。

そう、開発者も代理店を使い捨ての駒にしか思っていないのだ。

搾取されたユーザーの行き場

完全に使い捨てされたユーザーは、負けを取り戻そうとし、次のEAを探す。

あのときの過ちを繰り返さないように、ゴールドではないEA、ナンピンやマーチンを使わないEA、自分の得た知識をフルに活かして次のEAを探すのだ。

そこにいたのは、EA界でも有名な「信頼できるEA開発者」だ。

前のように、ナンピンマーチンは使わない分、月利は少ないけどしっかり損切をしてくれるし安心だ。

信頼できるから大丈夫!!!こう思った矢先に、ドローダウンをくらい資金をまた大きく失う。

「結局俺は、EAで勝つことはできないんだ・・・」

こう思う。

しかし次は、「EAじゃなくて裁量ならいけるかも」と思うのだ。

次はEAではなく裁量手法を探す旅に出る。

もはや、完全に自分の脳がFXで侵されている状態だ。

負けを取り返すために負けを繰り返し、私生活にも影響がでるレベルまでくる。

FXで夢見たはずの自由な生活など、とっくに届かないものとなっているのだ。

本当に伝えたいこと

ツイッターには、搾取され負け続けるトレーダーが後をたたない。

僕が伝えたいことは、最初に大きく道を踏み外すと這い上がれなくなる。ということだ。

特に、今回の記事で書いた情弱を狙う代理店に捕まると、負けのループから抜け出すことなんてほぼ不可能。

そんな人を一人でも減らすため、僕はこの記事を書いた。

正直、負けばかりが増えていて、負けを減らすためにトレードを続けているというトレーダーもかなり多いはずだ。

悪質なEA代理店に搾取され、借金が膨らんだり、家族にも相談できず苦しんでいる人もいると思う。

FXが好きなら続けてもいいとは思うが、現実の自分と向き合うことが大事だ。

ツイッターにはちゃんとしたEA代理店も存在するし、正しい情報を発信する人もいる。

また、代理店方式とは違い、開発者自身がユーザーへオリジナルなEAを直接提供し、真摯に対応、ほぼボランティアのようなアフィリエイト報酬で配布している方々もいる。

一般的にスプレッドが狭かったり、クレジットボーナスが少ない(クッション機能なしなど)ブローカーで配布しているところほど、開発者への還元率は低い。

本来、こういう方たちへこそしっかりとした報酬が支払われるべきだ。

もし何か相談があったり、不安に思うことがあったら、是非僕にDMなりコメントなりくれたらいい。

いつでもまってる。

※全てのEA代理店に当てはまるわけではなく、特定の組織を指定して書いた記事ではありません。

※ナンピンやマーチンゲールを否定するものではありません

※内容をしっかり読めばわかりますが、XMやFX Fair(旧FX Beyond)など証券会社が悪いとは書いていません(勘違いが非常に多い)

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