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ニンジャヘッズに薦めたい『アサシンクリード』というゲーム、及びニンジャしんじつとアサシンしんじつの相似

作品布教のやり方の一つとして、例えばこの作品のこういう所がお好きならあの作品のああいう所もきっと気にいるでしょう、ご一緒にどうですか、といった具合にあえて狭い層に向かって要素を抜き出し、ピンポイントに狙い撃つという手口がある。
私が今からやろうとしているのも全く同じ事であり、端的に言うと『ニンジャスレイヤー』という小説作品の読書層に的を絞った上で『Assassin's Creed』というゲームシリーズの紹介をしたいと目論んでいる。更に言うと、ニンジャスレイヤー読書層の中でも「ニンジャがアダムとイブに知恵の実を渡す宗教画」というワードにこうふんを覚えたり、あるいは偉人の肖像画の顔面下半分を黒く塗り潰すとタノシイだと感じる層、所謂"ニンジャしんじつ"が大好きなヘッズにアサシンクリードを薦めたい!!といった趣旨の元やっていく。ニンジャ陰謀論とか、とにかく歴史を使って大ボラ吹くタイプのネタ、ダン・ブラウンが好きな人に向けて。MMRとか月刊ムーとか好きですか???
実際超ピンポイント布教であり、故に確信を持って私は言う。「絶対あの辺のニンジャヘッズはアサシンクリード刺さるって!!!」つまるところこれからそういう話をします。

アサシンクリードというゲーム

とはいえ、アサシンクリードという名前を初めて聞いたレベルの人もいると思われるのでどんなゲームなのか、程度の説明を最初にする。
『アサシンクリード』はユービーアイソフトが販売しているゲームシリーズで所謂"洋ゲー"。ジャンルはステルスアクションで、プレイヤーは十字軍遠征時代の中東やルネサンス期のイタリア、はたまた産業革命期のロンドンといった実際の街並みを再現したオープンワールドを舞台に、アサシン教団に所属するアサシンとなって敵対するテンプル騎士団と戦っていく、といった内容である。
街をパルクールで駆け回り華麗に標的を暗殺するタノシイなゲーム性、あるいは実在した街を歩き回り教科書にも載っているような歴史的建造物によじ登ったりする事もできる観光ゲーとしての要素といった魅力は今回は割愛する。先述の通り、万人向けの紹介は他所でやれ、おれはある特別な層が特に好きそうな要素だけ絞って投げつける、といったスタンスでやっていくからだ。

アサシンクリードの世界観

ここでアサシンクリードの世界観、及び重要な設定、ちょっとした用語解説を行いたい。やり過ぎると本格的に薦める前から敷居がすごいことになりそうだがこの辺の前提を共有しないと"面白さ"の説明ができないので極力端的にやる。要は「ニンジャとは……」みたいな話。

アサシン教団:人間の選択の自由を守るために献身する世界的秘密組織。自由意思こそ人類の発展に不可欠であるという考えの元、圧政に叛逆し自由を勝ち取ろうとした人間の歴史にずっと影から寄り添ってきた。敵はテンプル騎士団で、数千年単位で争いを続けている。

↑教団のシンボル。このシンボルは隠蔽された歴史の中に数多く登場する。

テンプル騎士団:人間は自らの意思に従うのではなく一部の選ばれし人間に導かれなければならないという思想を持った組織。画一化された社会こそ人類の向上に不可欠であるという考えの元、現代においては人類のマインドコントロールを計画している。要はアマクダリ的支配を目指す秘密結社。ソウカイヤにとってのネコソギ・ファンドめいてアブスターゴ社というメガコーポを隠れ蓑にしている。

御察しの通りアサシン教団とテンプル騎士団の思想は完全に相反するものであり、二者は歴史の陰でひたすら争いを続けてきたが、その歴史は隠蔽されている。一応ゲーム的にはアサシン教団が主役なのだが両者は共に人類の発展を願う組織であり、どちらが一方的な悪という話ではなく二つの正義のぶつかり合いが描かれている。

アニムス:このゲームの根幹を成す最重要設定。動物は何故教えられた訳でもないのに同じように振る舞うのか?本能?否、人間も含めたあらゆる動物の遺伝子の中には先祖の体験した記憶が記録されているのだ。アニムスは被験者の遺伝子記憶を吸い出し、先祖の記憶を追体験させる装置である。

アサシンクリードは時代劇であり同時にSFでもある。このゲームは現代編と過去編に大きく分かれており、アサシンの子孫である現代編の主人公が自らの先祖のアサシン、過去編の主人公の記憶を追体験するという形で二元的なストーリーが展開されるのだ。(なおゲーム的なメイン部分は過去編)

隠された真実

前置きが随分と長くなってしまったが、ここからが本題。いよいよアサシンとニンジャを繋げていく。先述のアニムス、遺伝子記憶という設定のお陰でプレイヤーは現代編の主人公の視点を通して歴史の闇に葬られた数々のしんじつを目撃する事になる。その極め付けが『2』及び『ブラザーフッド』(3作目)において語られた"隠された真実"である。
ここからは布教の都合上若干のネタバレを含む事になる。今から私は「実はヴラド公はニンジャだったんだよ!」とか「世界中の神話に現れる巨人的そんざいは大抵ビッグニンジャクランのニンジャだったんだよ!」といった類のキャッチーなネタで皆様を釣ろうとしており、現時点で既にアサシンクリードに関心がありその辺のネタも全部自分で目撃したい!といった方はブラウザバック推奨な。
加えて、ここで新たな用語説明をする。このゲームのちょっとしたSFオカルト大ボラを開陳するので繰り返すが自分で知りたい方は読まないで……
ここから一気に話が月刊ムーとかMMRマガジンミステリー調査隊方面に舵を切るぞ。

かつて来たりしもの(先駆者):第一文明人とも。オーパーツの存在を根拠にその存在が囁かれたりするヤツ。平たく言うと人類が今の文明を築く以前に地球で暮らしていた存在の事。古代人。なんとアサシンクリードは彼らの存在が大前提の話である。現人類による神を描いた話、つまり神話は、実は先駆者を描いたものであり、即ち先駆者は神にも等しい。

エデンの欠片:Piece of Eden。PoE、エデンの果実とも。上記の"かつて来たりしもの"が生み出し、用いていた装置群。ありえないオーバーテクノロジーの塊。およそニンジャレリックアイテムのようなものと見て良い。先駆者が姿を消してからもエデンの欠片は遺物として地球に数多く残っている。

エデンの欠片は凄まじいパワを持ち、手にした者は当然スゴイ。時の権力者の多くはエデンの欠片のパワを秘密裏に用いていたとされている。ロードがメンポ・オブ・ドミネイションの力でジツを増幅し、キョートを支配していたように。
アサシンとテンプル騎士の長きに渡る争いはこのエデンの欠片を巡った争いでもあった。そしてそれこそが隠された真実の本筋でもある。

例を挙げよう。エデンの欠片の一つ、ID25番「エデンの剣」は強大なカリスマを所有者に付与し、超人的な力を授ける。ペルセウスがメドゥーサ退治に用いた剣、フン族の王アッティラのマルスの剣、あるいはアーサー王の聖剣エクスカリバー、聖人ジャンヌ・ダルクの剣、そして織田信長の刀。そう、これらは全て「エデンの剣」である。彼らが持っていたのは同じ剣だったんだよ!ナ、ナンダッテー!!

彼らはジャンヌを火あぶりにした/彼らはそれを手にした
"彼ら"とは即ちテンプル騎士団の事。騎士団はエデンの剣欲しさにジャンヌを火刑に処したのだ。

「エデンのリンゴ」と呼ばれる球状のレリックは持ち主に知識を授け、マインドコントロール能力を与える。リンゴは複数個存在したため多くの偉人がリンゴを手にしており、リンゴが人類史に与えた影響は計り知れない。

この怪物は人から生まれたものにあらず/初めて描かれた銃の絵、900年
銃はリンゴ由来の知識によって発明された事を表している。

マハトマ・ガンディーもリンゴの所有者だった。ガンディーは暗殺によって最期を迎えた。そう、テンプル騎士団がリンゴを彼から奪ったのだ。

他にもアポロ計画は月にある5個目のリンゴの回収の為だったとかケネディ暗殺もリンゴを奪うためでその時の幽霊騒ぎもリンゴによるものだったとか色々あるものの、リンゴ絡みの一番の大ネタはトーマス・エジソンとニコラ・テスラの確執であろう。
テスラはリンゴの所有者だった。リンゴ由来の知識によって果たされようとしていたテスラの「世界システム」は情報統制に不都合であった為に騎士団はテスラ潰しを画策する。騎士団の一員であったエジソンはテスラのネガティヴキャンペーンを展開し最終的にテスラの研究成果とリンゴを奪った。(ちなみにこのリンゴは自動車王ヘンリー・フォードに渡り、最終的にヒトラーに渡った)所謂電流戦争に隠された裏の真実である。
話はここで終わらない。エデンの欠片の一種「エデンの杖」をニコライ2世から奪ったラスプーチンはツングースカへ杖を運び(皇帝が杖を失い力を失ったためにロシア革命が起こった)、騎士団は杖を用いて実験を行っていた。失意のテスラに目を付けたアサシン教団はテスラを協力者として抱き込み、テスラの電気兵器によって杖は騎士団の基地ごと破壊された……ツングースカ爆発のしんじつだ。

歴史が貴方の遊び場です

これは『アサシンクリード シンジケート』本編内である種メタ的に用いられた文言である。自分のやってる事に自覚的過ぎる。アサシンクリードというゲームシリーズとニンジャスレイヤーという小説、実際どこが似ているのか。アサシンしんじつとニンジャしんじつの相似とは。それは歴史を使って大いに遊んでいる点だ。

知恵の実はなんと超古代人が遺したオーバーテック遺物の一つだった!

知恵の実をアダムとイブに授けたのはニンジャだった!
やってる事のベクトルがほとんど一緒である。流石に全部バラすわけにはいかなかったのだが、「隠された真実」は他にも人類誕生の秘密、ミッシングリンクといったオカルト大ネタに多数触れている。ご自分で確かめて欲しい。私は初めてアサシンクリードをプレイした際、この素面で大嘘ぶっこいて「アッハイ」させるパワープレイに深く感じ入り、実質8割くらいニンジャスレイヤーであるとかなりおもった。
アサシンクリードのスタッフは肖像画の顔面にニンジャ頭巾被せて喜んでるタイプの人種だと実際に思った。(実際彼はニンジャだ。認定と彼はテンプル騎士だ。認定との間に差異は特に無い)
今一度言います。ニンジャスレイヤー好きならアサシンクリードも多分楽しめるって!!!!
これが言いたかった。その為に長々と人生初めて布教記事をぶち上げた。
それと今度古代エジプトが舞台の『アサシンクリード オリジンズ』っていう最新作が出るからやってくれ〜〜アサシンクリードシリーズにハマってくれ〜〜〜〜
と言う事言ったのでとりあえずこの辺でひとまず布教行為メントは終えたい。ありがとうございました。ドーモドーモ。
ところでこのシリーズ、PSPとかスマッホとかで出たスピンオフ除いた本編だけで既に9本も出ておりメキシコの荒野のように広大なコンテンツなので、どこから入るべきかといった道標となる記事を今度書けたらいいと思っています。以上です。

#ニンジャスレイヤー #ニンジャヘッズ #布教 #アサシンクリード #ニンジャしんじつ

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