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オメガルビー・アルファサファイアが好きだと叫びたい

こんにちは。日々がポケモンに埋め尽くされた全身ポケモン人間です。
ポケットモンスターオメガルビーをエピソード・デルタまでクリアしました。原点ルビー・サファイア・エメラルドはプレイしていなかったため初のホウエン地方となりました。

“賛否両論”の本作ですが,なんとな~く第三世代だけプレイしようとしてこなかった自分をホウエン地方大好きにさせてくれた最高の作品だったのでそれをここに書き記します。

本編(殿堂入りまで)

文句なしです。素晴らしかった。ルビー・サファイアというポケットモンスター3作目にして凄まじい挑戦作を3DSポケモンに見事に落とし込んでくれていました。

とにかくハルカとのエピソードがめちゃくちゃ良い!!ORASやった人はみんな同意してくれると思います。
3頭身のモデリングからバトル・ムービー時のモデリングやらモーションやらBGMやらすべてが良い。特に殿堂入り後のエキシビションマッチは最高に胸を打たれました。

あとルビー・サファイア・エメラルドのトガリ具合がそのまま残ってるのがめちゃくちゃ良かったです。
自分が第三世代だけやる気にならなかった理由が「九州舞台で敵組織が2つあって自然が豊富で…?」という要素のごった煮感から作風が掴めていなかったからなのですが,まあこれは概ねその通りだなと思います。3作目にしてチャレンジャーすぎる。
ただそれら要素がしっかりと層を成しストーリーとメッセージ性を生み出せていたのが本当に素晴らしかったです。特に自然が豊富でゴーグルやらスコープやら色々もらえるのはどういう要素なんだ?と思っていましたが,ゲンシグラードン覚醒後の天変地異にマグマスーツで対抗するという大自然に立ち向かう人間の技術力・人間讃歌のメッセージにしっかりと繋がっており感嘆しました。これで自然いっぱいホウエン地方が大好きになりました。

マグマ団アクア団の「大人の責任」のエピソードもとても好きです。ここらへんはソードシールドにかなり繋がるところがあるなあと思います。
現実世界の環境問題が深刻化している今プレイすると改めてメッセージに深みが増すところもあるなと感じました。

全編通してBGM(大空を飛ぶ!!!!!!!)やムービーが素晴らしかったし本当にこれと言って批判するところが無いです。
シーキンセツ含むテキスト面はまあ…なんですが正直ポケモンシリーズは他作品でもやらかしてるからここだけ批判するつもりもないという感じです。ならBWの観覧車イベントもぶっ叩かれるべきなのでは?あれヤバいぞ?

エピソード・デルタ

エピソードデルタ,俺は好きです俺は好きの局地です。間違ってもみんな大好きなんて言えない。言った瞬間住所が特定されて流星群で我が家が消し炭になります。

まずもうこれは言うんですがヒガナというキャラが最悪です。ガチで最悪。ポケモンORAS最大の巨悪です。こんなん許しちゃおけない。

本編クリア後エンディングを終えてハルカとのエキシビションマッチからシームレスにエピソードデルタが始まります。前評判は最悪中の最悪だったのですが本編のあまりの出来の良さに「エピソードデルタも言うほど悪くないんだろ!オタクの誇張表現だろガハハ!」と思っていました。
ハルカが不法侵入戦闘暴行の末キーストーンを強奪されてました。は????????????????????????あのエンディングの感動は?余白は?感傷に浸る暇は?
あとミツルくんも不法侵入の後キーストーンを窃盗されていました。は?????????????????

その後もみんな大好きダイゴさんや改心したリーダーマツブサをヒガナがコケにしながら物語は進んでいきます。デボンコーポレーションとトクサネ宇宙研究所が総力を上げて開発した空間転送機を破壊するヒガナ。ダイゴさんに元チャンピオン煽りするヒガナ。民間人も余裕で脅迫するヒガナ。余罪を積み重ねるヒガナ。
逆にすげえよ。一挙手一投足で神経を逆撫でされるよ。なんでこんなシナリオでいいと思ったんだよ。
端的に言って凄まじく不快でした。ポケモン全世代やってきましたがシナリオによって明確にここまで不快になるのは初めてでした。サン・ムーンのリーリエ主役シナリオとかそういうレベルを超えている。一種のアンチ創作の部類に入ります。

ただ,ここからがエピソードデルタなんです。
ルネの民ミクリとの戦闘(エメラルド版チャンピオンミクリを補完する明確な評価点)の後,舞台は空の柱へと移っていきます。一言一句が癪に障るヒガナのありがたい伝承紹介コーナーの後,レックウザがお出まし・捕獲イベントへ進んでいきます。

ヒガナの窃盗キーストーンによってレックウザは現れましたが,継承者として選ばれたのはヒガナではなく主人公でした。レックウザを捕獲した後,ガリョウテンセイを継承するためのヒガナ戦に入ります。
このヒガナ戦がまあ良かった。素直に良かった。
ドラゴン使いのヒガナをメガシンカしたレックウザのパワーで蹂躙できるんです。明らかにメガレックウザのお披露目戦闘であり,ヒガナは明確なカマセになっています。

この時「ああ、本来ヒガナはこういう役回りだったんだな」と思いました。伝承がどうだの別世界がどうだの言って主人公サイドと敵対していながら,結局本人の言った通りには一つもならず,結果として主人公に救われながらハッピーエンドのための捨て石となる
途中出力された敵対ムーブのヘイトの買い具合や必要のないモブの持ち上げ方などは大問題だし擁護するつもりもありませんが,それはそれとしてヒガナにはエピソードデルタを成立させるためのはっきりとした役割があったんです。これがわかって,自分の中でのエピソードデルタに対する評価(史上最悪-30000000000000点)が一度リセットされました。
エピソードデルタは制作のヒガナ贔屓や原作キャラを貶めるために作られたものではないということがわかったからです。前者は否定できないところもありますが。

ヒガナ戦を終えメガレックウザと共に隕石を打ち砕き一件落着,と思いきや隕石の中から現れたデオキシスとの戦闘が始まります。
これがもう最高最高最高最高最高ポイントなので書きます。隕石の欠片から見たことある三角形→見たことある動き→見たことある触手→聞いたことあるBGMに繋がるの完璧か?????エピソードデルタのデルタってこの三角形にもかかってたの????完璧じゃん??????
昔にYoutubeでムービーだけ見てた覚えはあったのですが本当にブチ上がりました。スーパー最高最高最高ポイント。

戦闘を終えたらそのままムービー・エンディングです。
このエンディングも良かった。ミツル君の成長やダイゴとミクリの関係性をしっかり描けていました。ハルカとのシシコ座流星群イベントも良かったのですが個人的には本編エンディングだけで完成されていたのでなんともという感じです。とはいえ別に嫌いとかイヤだとかいうわけではありません。
あとマグマ団のホムラ!!!お前大好きだよ。まさか初対面でウヒョウヒョうるさかったやつをこんなに好きになるとは思わなかったよ。カガリの方が掘り下げの足りないスタッフの手癖で作られたようなキャラで残念だった分しっかりとギャップを作って印象深くしてくれたホムラがより好きになりました。

だからエピソードデルタを嫌いになれないんです。むしろ好きだしプレイして時間が経ってからどんどん好きになってくる。
こういう明らかな欠点があるけどその分明らかな美点もある作品が好きなんです。BLEACHも尸魂界篇より破面篇の方が好きだしジョジョも3部より6部のほうが好きだし(どっちも大好きだけど)。

これはすごく思うことなんですがエピソードデルタは画竜点睛を欠いてるんですよね。
ヒガナはもう真面目にちゃんとやって人煽らずに使命に殉じて葛藤も描いてくれれば全然違ったし,ダイゴさんもただバカにされるだけじゃなくチャンピオン・デボンコーポレーションの御曹司としてなにかしてくれればよかった。
特に後者は本編で描かれている圧倒的な自然とそれに対抗する人間の英知という重要なテーマをおざなりにしていて超もったいないなと思いました。
メガレックウザと共に宇宙へ突入する際マグマ団のスーツを着用しているのですが,それをデボンコーポレーションと宇宙開発センターが改良して宇宙環境に適応できるスーツを作ってくれたみたいな筋書きにしてくれても良かった。ヒガナと空の柱で話している時にダイゴさんがやってきてスーツを渡してくれる・ホウエンを守るということについて考えを語ってくれるなどすれば成長するチャンピオンとしてのアイデンティティを出せたのにな~と残念に思っています。

ただなんかもうそれすらも愛おしいんですね。『ガリョウテンセイがキーになる作品が画竜点睛を欠いているという構造』がもう好きになってしまった
だから僕はエピソード・デルタが好きです。


ということでオメガルビークリア記念の殴り書きでした。

ORAS,マジで好きです。3DS期の中ではダントツで好きだし全タイトル含めても上位に入る好き度です。
ネットの酷評に購入を悩まれている方は是非プレイしてみることを勧めます。それで「プレイしなきゃよかったエピソードデルタ絶対許さねえヒガナお前を………」になる可能性も否定できないのが怖いところなのですが。

とにかくそういうヤベーところもある最高の作品でした。
ゲンシグラードン最高!!

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