保護者のための模擬試験の成績表の「見せ方」

久々の更新です。
この間、春期講習が終わって、新年度の授業が始まったり、
プロ野球が開幕してオリックスが早速完全試合をされたり、
何かとわさわさしていました。
ちょっと落ち着いてきたので、更新をしていきたいと思います。

今年は中学受験の小学6年生の授業を担当しています。
昨日、最初の模擬試験の結果が返ってきました。全体的に上がっている生徒が多く、ほっとしました。
もちろん、喜んでばかりもいられず、クラス全体の課題も見えたので、授業のプランに反映させつつ、GWの課題も伝えたいと思います。

さて、保護者の皆さん。模擬試験の成績表が返ってきたら、どんな風にお子さんと共有し、どのように次の学習につなげていますか?

「正答率が低いところ、他のところに比べて取れていないところを把握して、これからの学習課題に生かしていくよう、話をしています。」

そうですね。正解です。模擬試験は偏差値や順位よりも、「次の学習課題を見つける」ことが何より大事です。

では、次の2つのことを意識できていますか?
「前回に比べて、伸びていたところ、がんばったところをほめる。」
「お子さん自身に、課題がどこにあるか考えさせる。」

意外とできていないのではないでしょうか。

まず1つ目。
「前回に比べて、伸びていたところ、がんばったところをほめる。」
これは、保護者の方にぜひお願いしたいことです。模擬試験の結果はすべて悪いわけではなく、前回からの努力が反映されているところ、成長が見られるところがあるはずです。
ミスが少なくなったり、難問で途中まで正解できていたり、前回得点の低かった分野で点数が伸びていたり・・・、ぜひ「良かった点」を見つけてほめてあげてほしいと思います。
「課題を見つけて克服する」ことが模擬試験の目的であるのならば、それが達成できていることを認めてあげることが大切です。
そうすることで、受験生は、「そうか。こうやって成績が伸びていくのか」と実感していきます。
また、頭ごなしに「できていないこと」を指摘するだけだと、お子さんはモチベーションが上がりません。必要以上に自信をなくしてしまって、次の模擬試験でも、結果が出ないことになってしまいます。ほめることと注意すること、両方を話してあげることが大事です。

2つ目。
「お子さん自身に、課題がどこにあるか考えさせる。」
私は模擬試験の結果の面談を生徒にする時、まず「自分の課題はどこだと思う?」と聞くようにしています。
「うーん、国語かな・・・」
「じゃ、国語のどこをがんばったらいいと思う?」
「説明文と、ことわざかな・・・」
「どうしてそう思ったの?」
「今回、平均点より低かったから。」
「そうだね。逆に物語文はできているよね!(⇛ほめる)説明文が平均点より3点低かったけど、もしここが平均点に行っていたら偏差値が目標の55
になっていたよ!(⇛「もしできていたら」という話をする)」
こんな感じで、まずは生徒に自分の課題を言わせてみてください。小学生でも、成績表の見方をしっかり教えていれば、自分で課題を見つけることは十分できます。
自分で見つけた課題は、人から指摘された課題よりも、前向きに取り組めるものです。
「課題をどう見つけるか」を教えた上で、課題は自分で見つけられるように導いてあげてください。これができるようになると、中学生・高校生になってからも受け身ではなく、自分で課題を見つけて学習できるようになります。

模擬試験は「結果」ではなく、
合格までの「過程」であり、
次にどう活かすかがとても大切です。

ぜひ、お子さんのモチベーションが上がるような振り返りをしてほしいと思います。



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