CGの独学について
←3日目
5日目→
こちらはKCSのAdvent Calendar 2023用に書いた記事です。
まえがき
Advent Calendarキルストリーク2日目になります。詳しくは↓
https://qiita.com/advent-calendar/2023/kcs
自分の「CG技術の生い立ち」について
自分がCGを触り始めたのは中学2年の終わりに「けものフレンズ」の二次創作ゲームを作ろうとしたことがきっかけでした。確認できる限り最古の3Dモデルは、2話の最初に登場していたバス停です。
ちなみに、オブジェクトの整理などはされておらずポリゴン数もエグいことになっています。最初なのでそんなもんですね。
次に目立つ進捗は電車です。ファイル名はJapariChuoLineとなっており、中央線を模した何かであったことは確かだと思います。
ただ、ゲーム制作をノウハウ0から始めるのは無理が過ぎたようで、この辺で進捗が一旦止まります(0ということはないので、地味にちょくちょく作っていたりはしたらしい)。
次に進捗が出てきているのが、キャラモデルになります。ある程度設置物を作る方法については分かってきたので、次にキャラクターを作れればといった感じになったのだと思われます。
ただ、資料も足りない練度も足りないで挫折して放置になっていました。名前的には2D絵しかないゲームキャラを参考にしていたようですが、面影は一切ありません。
そこからさらに進んで、3Dプリンターを購入してしまいました。このときCADなんかは一切触っていなかったため、3Dプリンターのモデルを寸法含めてBlenderで作っていました。
ここまでくるとポリゴン数を気にしたり、オブジェクトの名前がわかりやすく変更されていたりと変化が見えるようになります。さらに、ここからBlenderのバージョンが2.8以降になります。インターフェースが刷新され新規ユーザーに非常に優しい設計になりました。
このあたりで高校3年生、私の場合はコロナ期間に入ります。学校から出される課題もヌルゲーで時間があり余るようになり、必然的に進捗率が跳ね上がりました。動画編集も勉強していましたが、Blenderに関してもレンダーやシェダーノードを触るようになります。この頃の作品はこんな感じです。
さらに、大学へ入るとそのままKCSに入会します。前回述べたように初年度(1年生の間)は独学が進んでいたので、再度キャラモデリングに挑戦します。
結局また挫折します。髪の毛の作り方がいまいちわからず、このあたりからゲームモデルを参照し始めます。ただ、ゲームのモデルはある程度軽量化のために無理な構造が強いられていることもあり、初心者の自分は即挫折という結果になりました。一方、ここで付けたゲームモデルの法則という知識は後々ボディブローのように効いてきたので結果オーライといった感じです。
さて2022年度になり、KCSのCG班が本格稼働し始めます。最初に作成を始めたのはまた電車のモデルです。ただ、今回は動画に使うこと、チームで共有するベース部分になることからかなりちゃんと作ろうということになりました。
そして2022年度最後の春合宿で、キャラモデリングをいよいよ完成までこぎつけました。
アイデア出しは画像生成AI、下絵は拾ってきたものというなんとも言い難いものですが、オリキャラはオリキャラです。うれしい。
で、ここまで行けるならと自信満々でキャラモデをしまくります。7月になるまでにすくを含めて4体ほど制作し、頭に作り方を叩き込みました。ここから、CG班の活動としてKCSちゃんの制作、キャラモデ本のモデルとしてぽっぷるの制作と並列作業で行っていました。
実際、キャラモデリングについては(ことVRChat界隈においては特に)正解がないようでいくつかモデルを買ったりダウンロードしたり眺めにVket行ったりとしましたが、一向に傾向がつかめず独学というか熟成状態になってました。というか、デザインができる前提の作り方と参考画像の入手以外できない作り方では違い過ぎて比較になっていないという結論に途中からなっていました。
キャラモデ本ではそういった対象に向けたデザインにする必要があったため、髪の毛の房を分割するといった熟練のバランス感覚が必要な要素を一切撤廃し、デザインを決定しました。生成した画像を比較に置いておきますが、全然面影は残していません。
そして現在に至ります。
独学は結局どうすればいい?
さて、ここまでいろいろと読んでいけば分かるでしょうか。私は基本、独学するにあたって参考書は使っていません。というよりむしろ、参考書を読むとむしろ失敗するという人間であると自覚しています。これは、キャラモデリングをする際にいくつか参考書を使って始めたことが理由で気づくことができました。
その代わりに使っていたのがゲームモデルです。3Dのゲームであれば、テクスチャの作り方もポリゴンの運びも学ぶことができます。特に、昔のゲームであったりローポリのゲームであったりは、ポリゴン数が少ない分表現に工夫が出ており気付きを得やすいです。
一方で、当時は一切気にしていなかったリギングであったりスキニングであったりは勉強不足になってしまったので、この部分についてはまた別途勉強してあげる必要性を感じています。ただ、これらは全然情報が表に出てきていない(上級者向けすぎて初心者本なんてつくられていない)ので、いよいよ実物を参考にするのが効率的だと思います。
さいごに
本日も元気にAdventCalendar更新できました。話のネタが尽きるまで続きますのでよろしくお願いいたします。