見出し画像

リングビアウォーレイって何?

数年前から「リングビアウォーレイ」というワードをよく聞くようになりました。琵琶湖で釣りをしている人には耳馴染みがあると思います。通称「ごはんですよ」とか「貞子」なんて呼ばれたりもするボトムに生える海苔のようなウィードの事です。

遅ればせながら、リングビアウォーレイってどんなウィードなんだろうと気になって調べてみました。しかし私が知りたい情報はさっぱり検索に引っ掛かりません。出てくるのはリングビアウォーレイが大事という釣り方の記事ばかりで、ウィード自体にどんな特徴があるのかというWikipedia的な話が無いのです。これはますます気になるじゃないですか。こつこつ調べてみたところ、ようやく手がかりを見つけました。

琵琶湖博物館が発行している情報誌「びわはく」の中で、少しだけ触れられています(7頁)。かいつまんで話すと、リングビアウォーレイはラン藻と呼ばれる細菌だそうです。細菌と聞くと?が浮かびますが、近年の分類ではいわゆる植物ではない、ぐらいの認識でOKだと思います(他のウィードは植物)。
リングビアウォーレイは北米原産。2012年頃から南湖の湖底に増え始めたとの事。なおリングビアウォーレイというのは旧名だそうで、今はミクロセイラ・ウォーレイと呼ばれているそうです。
リングビアウォーレイと聞き親しんでいる釣り人としては、なぜ旧名が広まったのか気になっていたところ、ガイド前田さんのブログに辿り着きました。

http://blog.livedoor.jp/gsm1091/archives/65923119.html

ブログ内に、2017年の中日新聞の記事の画像があります。面白いのでぜひ読んでみて下さい。ここで初めて釣り人がリングビアウォーレイという言葉に出会い、広まっていったんじゃないかと思われます。
リングビアウォーレイの話題には、ヨコエビがセットになることが多いと思いますが、それに関連して興味深いページを見つけました。

専門的過ぎて読解に苦しむ内容ですが、ちょっと抜粋します。
『 これまでに、水草帯でユスリカ、底生ラン藻帯でミズムシ・ヨコエビの優占することがわかっている。底生ラン藻は摂食されにくいと考えられるため、あらたに食物連鎖解析を目的として、これら生物の炭素・窒素安定同定体比を分析した。その結果、底生ラン藻が底生動物に直接利用されているとは考えられなかった。北米五大湖域でも、底生ラン藻は底生動物・魚等に利用されにくいとの報告がある。』
ここで言う底生ラン藻がリングビアウォーレイで、それ自体をヨコエビが食べてる訳ではない。という理解でOKなのでしょうか?

こちらもオオクチバスへの言及があって面白いですが、正確に理解できているかというと微妙です。どなたか噛み砕いて教えて下さる方がいらっしゃったらぜひお願い致します。

いずれにしても、リングビアウォーレイが生き物をホールドする力が強いのは、釣れっぷりから見ても証明されていますよね。当初は何故あんなどろどろのウィード(ですらないのか)にバスが着くのか不思議でしたが、結局は安定して餌を食べられるという事なのでしょう。もっと食物連鎖を学びたくなりました。

最後に「リングビアウォーレイ」って、言葉が覚えにくくないですか?私はリング・ビア・ウォーレイ。と分節してむりやり覚えました。
輪っかとビールです。ウォーレイだけはどうにもならないので、ウォーレイ!と気合で覚えましょう。笑





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?