クリアでも釣ってみせる〜山添選手インタビュー〜
印旛沼育ちの山添優介選手は、マッディーシャローが大得意。持ち前のカバー打ちセンスで、新利根戦2位の好成績を収めた。津風呂湖などのクリアレイクは苦手だが「目標はあくまで年間優勝」と意気込みを語る。
――ホームが印旛沼、房総リザーバーと伺いましたが、バスフィッシングを始められたきっかけはありますか。
「3歳頃から毎週のように、父とボートで印旛沼に通っており、初バスはジャッカルのハマクルで釣りました。夕方、父が船を上げて、片付けをしている最中に、ミッキーマウスのおもちゃ風ロッドで釣ったのを覚えています。アサヒナボートのスロープ付近で、たぶん34センチくらいでしたね。父は印旛沼では有名なアングラーで、OSPのプロスタッフをしています」
――新利根戦では好成績を収めましたが、お父さんとはどんな会話を交わしましたか。
「感情を表に出さない人なので、2位になったことについては、何もありませんでした(笑)。父が家にいるときは釣りの話しかしません。父の大会のプラクティスを手伝ったりもします。新利根戦のプラではバラしが多くて、父からは『タックルバランスが悪い』といったアドバイスも、もらいました」
――これまでのバス釣り人生の歩みを聞かせてください。
「小学校卒業までは、毎週のように印旛沼に通っていましたが、中学生になってバスケ部に入ると、釣りをきっぱりやめました。高校もバイトざんまいです。釣りのためというより、高校卒業のタイミングで、車の免許と、車が欲しかったので。高校卒業のタイミングに趣味を探していたところ、バスフィッシングを再開しようと決心しました。父が船を乗り換えたタイミングで船を譲ってもらい、今も愛用しています。今はNBCのチャプター千葉にスポット参戦していますが、正直良い成績は出ていません。リミットはそろえられるのですが、キッカーが獲れないことが課題です」
――なぜ今回、ドリームトーナメントに出場しようと決心されたのですか。また、バストーナメントの魅力を教えてください。
「特に深い意味はなくて、30歳以下の若手が集まった時、自分がどこまでいけるのか、好奇心があって参加しました。ライトソルトやオフショアのキャスティングゲームなどもやりますが、そういう釣りと違って、多種多様なルアーや釣り方がありますよね。それに加えて、タイミングやエリア選択など、バスフィッシングは本当にゲーム性が高いと思います」
――得意な釣りのスタイルは何ですか。
「やっぱ印旛沼の経験が長いので、シャローカバー打ちが一番得意ですね。新利根川の経験はあまりなかったのですが、それでも2位になれたのは、印旛沼の経験を生かせたからです。印旛沼で見てきたシチュエーションが多く、良い成績を残せました」
――一方で、第二戦はクリアな津風呂湖が舞台です。
「津風呂湖は、関東にはないようなフィールドだと思います。どちらかというと苦手ですね。津風呂湖戦はやはりライブスコープが鍵になると思います。僕も一応保有していますが、正直使いこなせていません。ライブサイトは正直得意ではないので、厳しい戦いになると思います。新利根戦で優勝された鈴木寛人選手や、宇佐見素明選手はライブスコープが上手いはずです。他のアングラーと比べると、キツい部分は正直あります。プラクティスは、本番の3日前から行う予定です。ホームの房総リザーバーの経験を何とか生かせればと思っています」
――これまで釣った中で最も印象深い魚を教えてください。
「4年ほど前、12月の印旛沼で釣った2キロクラスの魚ですね。メタルバイブの陸っぱりです。新川の下流です」
――津風呂湖戦は、山際さんにライブ同船しますが、率直にどう思いますか。解説は黒田プロ、川村プロですが。
「ワクワクよりも緊張が大きいです。僕自身初めて行くフィールドで、何も分かりません。例えば僕が津風呂湖ホームの人間であれば、いろいろな釣りを披露できますが、僕にはできません。マッディーシャローがホームのアングラーが、いきなり津風呂湖に行ったら、どのような釣りをするか。そういう観点で、ご視聴頂ければと思います」
――今後、どのようなアングラーになりたいですか。
「房総リザーバーに通い始めたのも、自分の釣りの幅を広げたかったからです。どのフィールドに行っても魚を獲れるアングラーになりたいです」
――津風呂湖戦への意気込みを聞かせてください。
「経験がないフィールドで、自分の釣りの腕や経験、知識を総動員して挑みたいと思います。しっかりプラクティスして、本番のミスを減らし、夢をつかみ取りたいと思います。目標はあくまでも年間優勝です」
BASS FISHING LIVE
記者 近藤