見出し画像

エリートバスケットボール選手の成功・失敗のフリースローにおける前頭中線θ波の違い

こんにちは。
フリースローは得意ですか?失敗するショットの前には実は共通する現象が脳で起きていた。そんな内容の論文紹介です。

この研究では、バスケットボールのフリースローにおいて、エリート選手の成功と失敗のパフォーマンスを比較するために、前頭中線θ波(Fmθ)の違いを調査しました。

15人の熟練した男性バスケットボール選手がフリースローを実行し、脳波データが収集されました。

研究結果では、成功したスローと失敗したスローの間で、前頭中線θ波のパワーに顕著な違いが見られました。

成功したフリースローでは、Fmθ1(4~6Hz)とFmθ2(6~8Hz)のパワーは、準備期間中に一定のパターンを示していました。一方で、失敗したフリースローでは、Fmθ1とFmθ2のパワーは、準備期間の最後の2秒間で比較的不安定なパターンを示していました。具体的には、失敗したスローでは、Fz部位のθ1パワーとFzおよびF4部位のθ2パワーが顕著に変動していました。

この研究から、運動の実行前の準備期間中に、注意と覚醒の調整における時間的安定性の重要性が示されました。

具体的には以下のような方法を試すことができます。

  1. 無駄な情報や環境のノイズを遮断し、集中力を高めるために、リラックスした状態で試合に臨むことが重要です。

  2. フリースローの練習時に、実際の試合状況を想定して、集中力を維持する練習を行いましょう。これにより、試合中でも緊張やプレッシャーに負けずに集中力を保つことができます。

  3. 自分に合ったルーティンやリズムを見つけ、それを試合前の準備期間に実践することで、注意力と覚醒状態のバランスを保つことができます。

  4. 呼吸法や瞑想などのリラクセーション技法を学び、運動の実行前に実践することで、注意力と覚醒状態を一定に保つことができます。

総じて、運動の実行前の準備期間において注意力と覚醒状態を適切に調整し、一定に保つことが、バスケットボールのフリースローで良いパフォーマンスを発揮するための鍵となります。

バスケットボールのフリースローにおいて、最適なパフォーマンスの特徴は、覚醒や注意などの精神的努力を持続的かつ一定に投資することです。

この研究は、エリート選手の良いパフォーマンスと悪いパフォーマンスの間の異なる内的プロセスを明らかにしましたが、個々の選手に対する実用的な指導法や、どのような状況で適切な注意力を維持する方法を提案するためのさらなる研究が必要です。

参考文献:Lan-Ya Chuang, Chung-Ju Huang, Tsung-Min Hung. The differences in frontal midline theta power between successful and unsuccessful basketball free throws of elite basketball players. International Journal of Psychophysiology, Volume 90, Issue 3, 2013, Pages 321-328, ISSN 0167-8760, https://doi.org/10.1016/j.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?