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「秋茄子は嫁に食わすな」に込められた戒め 「一富士二鷹三茄子」に秘められたフロイト心理学的暗示

「秋茄子は嫁に食わすな」の秋茄子は男根の比喩である。秋は収穫の季節で農家は忙しいのだからセックスは控え目に、という昔からの戒めの諺である。

秋サバ嫁に食わすな、秋カマス嫁に食わすな、秋フキ嫁に食わすな、五月ワラビ嫁に食わすな、など地方により表現の仕方はバラエティに富むが、いずれも性器に関係しているものと思われる。フキの茎は西日本では細いが、北海道や東北地方のフキの茎はかなり太く、男根並みとなる。
五月ワラビ嫁に食わすな、は田植えの季節に関係している。ワラビの穂先を女性器に見立てたのか、或いは成長したワラビが硬くなって食用に適さなくなることと関係しているのかもしれない。

嫁を「夜目」と書いてネズミの意味とする解釈もある。子供をポンポン産む女性を昔からネズミっ子と呼んで、飢饉の時などは特に疎まれてきた。食扶持を減らすための間引きが行われてきた。多産がいつの時代でも歓迎されていたわけではない。

「一富士二鷹三茄子」の富士と鷹と茄子はいずれも男根の比喩である。
富士山と茄子は分かりやすい。問題は鷹だがこれは鷹の尾羽を男根に見立てている。
要するに、「正月から男根の夢を見る人間は心身共に健全であろう」という江戸っ子の洒落が効いた諺である。

江戸っ子の深層心理学への関心は、フロイトの百年先を行っていた。

「四扇五煙管六座頭」と続くが扇だけ女陰の比喩となっているところに工夫が見られる。

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