セルパン奏者がオフィクレイドに挑戦する。01
はじめに
もうこれ以上手は出すまいと思っていたのに勢いでポチってしまったオフィクレイド。取り敢えず最低限のレストアが済んだので一旦引き取って練習してみる事にします。セルパンももう長く吹いてきている事ですし、良い機会なので、あたかも19世紀のセルパン奏者が新楽器オフィクレイドに乗り換える時にぶつかる課題、という体(てい)で練習して、色々と気づいたことをノートしてみようと思います。今手元にあるオフィクレイドはeBayで購入したもので、1845年から50年くらいに製作されたC管の11Keyのものです。所々かなり痛んでいたので、ボーカルやベルを部分的に新造してもらっています。まだキーやパッドで調整が必要なところはあると思うのですが、なにせど素人なので良いか悪いかもわからない状態。兎に角隙を見て練習します。他にも練習しなければならない事は山ほどあるので、まずは出来る限り1日5分、課題を絞って練習します。
マウスピース
マウスピースは購入時についていたオリジナルがあるのですが、これがかなり小さめ。下の写真は左からセルパン、オフィクレイドのオリジナル、(多分)ウェセックスのバス・サックバットについていたもの、チューバ(F管)のもの。
オリジナルはセルパンよりも小さめで、第1オクターブがかなりしんどいので、当面はウェセックスのマウスピースを使用します。
教本
昨今は便利なもので、メトードも当時のものが簡単に手に入ります。オフィクレイドの名手であったヴィクトル・カウシヌス(コウシヌス)Victor Caussinus (1806-1900)が、フレデリック・ベールと共著で出版した《オフィクレイド教本完全版》Méthode complète d'ophicléide (1837)がimslpで入手できますので、これを使っていきます。
こちらは今でいうアーバンの金管教本とそのコンセプトとしては類似のものですが、オフィクレイドの指遣いや替え指なども詳細に纏まっており、かなり実践的です。
まずは一週間、このメトードの最初の方と睨めっこしてスケールに挑戦です。
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