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詩)都築郷士『ぶうつく』呟きの如く・28 附・詩人の為の秋冬ワードローブ集

アンジェルは身を起こして鋸をおいた。精神科医に手を差し出した。
「どうですか」と、彼は言った。「あなたの忠告にしたがってますよ」
「船ですか?」(中略)
「じゃあ、筏をお作りなさい」と、ジャックモールは言った。「それなら四角です。ずっと簡単ですよ」(中略)
「水彩画みたいなもんですね」と、ジャックモールは言った。
「水彩画みたいなもんです」 -『心臓抜き』ボリス·ヴィアン

灼熱の釜が彼女の安寧に 郷士

【手続き地獄】

なんでこんなことに並ぶ!

なんでかなー

些事にみえるが

勝手にしてくれ

ジャイアンツの原監督

腹膨れてきた、ゾ

原の腹

書肆風の薔薇

薔薇野ばら

あら綺麗なオチねー、

勝手。好き。

©都築郷士

島尾さん島尻さんとごつつんこ 郷士

とろりとする薬クス嚥んでとろりする己の瞼は閉ずよ一日の後
(©都築郷士)

【十月露地物西瓜】

そこはごくフツーの八百屋だつたけれど
店頭に大玉の西瓜が売られてゐるのが出色
どうせ中身はすかすかなんだらう
シャブにやられた脳髄のやうに
どうしてか知らぬが
老母はそいつを買つてきた
吝嗇な母がねー、で
早速断ち割る お味はー?
やつぱりすかすかだ!でも冷蔵庫に入れとけば
すかすかなりに
蒸す秋 と言ふアンビヴァレントな
變季節に、僅かばかりの叛擊できる!✨
と思つてたら急に
釣瓶落としのシーズンにイン あーあ
どつぼ。

©都築郷士

濡れてるうちが花なのよ
十月秋雨前線

秋津の生死赤の退色度を診れば 郷士

アデューでーす。

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