詩)都築郷士『ぶうつく』呟きの如く・30 附・詩人の為の秋冬ワードローブ集
吾妹子が昼の休みに捕へ来しいなごを煎り居り虫の鳴く夜に
結城哀草果 ユウキアイサウクワ
私(都築)は昆虫食はゲテだと思ふが、縄文の昔よりのこと申し訳なく、いなごぐらゐだつたら行けるかなー、とか想像してをります。
※
穴かゞり裁縫も得手のをのこ哉 郷士
※
【葬】
参列者は、銀シルヴアーまで
だ。それにしても
坊さんの袈裟の金色コンジキよ..
うちは曹洞宗なので
お寺は澁いのだが
経讀みに來た この坊主(いや失敬、
三宝の一角であつた)は、
どちらかと云ふと黄檗似の
傳來ものゝ派手さが目に沁みる。
だがいゝ経験とは
かう云ふ事を指すのだ、
なんて偉ぶらず 私が
ぶらさがつてゐたカネの
源泉は一にはこのホネになつてしまつた
人であつた、
それだけは言うておく。
(なむはんにやはらみつた!)
©都築郷士
※
頻り頻りにつむり痛める物音は耳より來るか芯の音ネなのか
(©都築郷士)
【長詩・「てめえ」より】
自分つてなんだろね、
こんなに手のかゝる餓鬼
自分ぢやなきや
とつくに棄てゝるよ!
©都築郷士
※
つてことで『ぶうつく』も30回め。ちよつと訳アリでどんちやん鳴り物は遠慮の介なんだけど、私の、いつでも自分を困らせる「逃避願望」、何処まで我慢できるかな形而下は。んぢやアデューね。また。都築拝。
ベレエ佳し忘れつぽさの詰めどころ 郷士
オマケ!
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