AAAの成績とNPB1年目の成績を比較する(投手編)

 1年目の外国人選手の成績をマイナーリーグの成績から予測できるのではないかと推測し実際にどの程度、相関があるのかを調べることにしました。

 NPBとAAAの両リーグで対戦打者170以上のAAA時代の成績がfangraphsにある選手47人を対象とし相関分析を行いました。スタッツは傑出値を基に比較しました。傑出値とはその年のリーグ平均と比べてどれだけそのスタッツが高い値か低い値かを表すものです。計算式は (その選手のスタッツ/リーグ平均のスタッツ) です。このような傑出値を使う理由としては例えば同じAAAでも打者有利なPCLとそうではないILを比較する際に補正をかけないとILの投手の評価が過大評価になる可能性があることやNPBの場合でも同じ様に使用球の違いといった環境の変化による成績のブレを少しでも補正するために行っています。
 
 以下に各スタッツの散布図を提示します。横軸がAAAの成績、縦軸がNPBでの成績です。

投手K%

 奪三振の割合を示すK%+では相関係数0.63と中程度の相関でした。ある程度は一貫した傾向が見られます。

投手BB%

 与四球の割合を示すBB%-では相関係数0.65とこちらも中程度の相関でした。ある程度の一貫性が見られます。

投手FIP

 投手の責任範囲内での失点抑止を表すFIP-では相関係数0.31と弱い相関でした。それほど一貫した傾向は見られません。

 まとめ

 AAAとNPB1年目の成績を比較するとK%+とBB%-には中程度の相関がある。FIPは弱い相関だった。

以下元データ。

外国人投手


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