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完璧から全う、そして完全へ 今井達也2023

師匠、武隈祥太の背番号48を背負い、守る家庭も増え、心機一転の2023年埼玉西武ライオンズ 今井達也。今季にかける想い、オープン戦から圧巻の投球を見せる姿に誰もが期待した。2020年多くのファンに叩かれる姿に「いつか絶対に見返してやる」と熱く今井投手を応援しようと決意した私にとっては”逆襲の1年“と勝手に位置づけていた。今季、追いかけまわった現地で見た登板試合からこの1年を振り返ってみました。

※本文の内容は一ファンの目線で感じた個人の意見です。

背番号48を背負い挑んだ2023

前半戦: 完璧な4月と崩された5月

今井投手といえば三振で打者を捻じ伏せ圧巻な投球を多くの人がイメージし期待する。4月の投球はまさに“完璧”な投球だった。しかし、5月に入るとその完璧は崩され・・・

4月: 完璧圧倒

1. 今季初登板初勝利 

仙台で今季初登板初勝利

4月4日 対楽天 (楽天モバイル)
    7回無失点(◯ 1勝0敗)

初登板は今季の今井投手らしく
仙台からのスタート。
楽天戦連続無失点記録は今季も継続!
フォームも変え、オープン戦通りの威力の増した投球で手応えを感じた。

「よし、今季いけるぞ!」

この後、まさか仙台であと3回も投げることになるとは・・・




2. 大宮で圧巻 8回一死までノーヒット完封

大宮で完封勝利となる2勝目


・4月13日 対ロッテ (県営大宮)
    9回無失点(◯ 2勝0敗)

大宮の風に靡く髪、キレキレの変化球、圧倒するストレート、抑えて吠える姿、
そして、新登場曲で上がる9回のマウンド!
全てが絵になり、かっこよかった!
気がつけば8回一死までノーヒットノーラン
今季一番痺れた投球!!
レフトスタンドから吠えに吠えた。

快挙まであと4つも・・・
ヒット許し、悔しかった。

師匠武隈さんと同じ8回一死まで・・・
「今度は師匠を越えよう!」

※知らない方も増えてきたので師匠の8回一死までノーヒット投球をぜひ↓




3. ベルド今季初登板 響き渡る「Narco」堂々登場

今季ベルーナドームで初登板 3勝目

・4月28日 対楽天 (ベルーナドーム)
    6回無失点(◯ 3勝0敗)

今季初のベルーナドームに響き渡る新しい登場曲「Narco」は今井投手にぴったりな曲だ。
この曲とともに堂々とマウンドに上がる瞬間は一気に気持ちが昂る!
そして、この日も楽天戦連続無失点を継続。
6回でマウンドを降りた悔しさもあるが威風堂々な投球が続く!

完璧に近い内容で4月を終え、
「よし、このまま今季は1年間フル回転!
    さぁ、ここからだ!」
“完璧”な投球をここからも魅せてくれると思っていた・・・




5月: 崩された完璧

4. 中10日、満を持してバースデー登板も・・・

作成したバースデーボード

・5月9日 対ロッテ (ベルーナドーム)
    6回2/3 6失点(● 3勝1敗)


4月の疲労を考慮し、中10日で巡ってきたバースデー登板。特別な1日に快投してくれることを楽しみにしていた。

しかし、この日は踏ん張っても踏ん張ってもとにかく1番起用の池田選手と3番中村選手に何度も打ち返される。
2人だけで7安打2本塁打を許す。

「今日は2人にやられただけ、問題ない!」
そう、強がる自分がいた。

悔しいバースデー敗戦もそこまで気にしていなかった。





5. 再びのロッテ戦、2回ノックアウト・・・

・5月24日 対ロッテ (ZOZOマリン)      
    2回 8失点(● 3勝2敗)

何かがおかしい・・・
調子が良い悪いとかそんなものじゃなかった。
どこに何を投げても簡単に打たれる。
こんな簡単に打たれる投手じゃない。あれだけ順調だったのにアウトが取れない・・・
どうして・・・!?
この日は忘れられない、悔しくてたまらなかった



6月: 再調整へ

5月に入り突然打ち込まれた。
なぜあれだけのボールを投げていて打ち込まれたのか?その原因は公式の有料冊子に記載があったのでここでは割愛する。

1ヶ月間、武隈師匠とともに投球と向き合った。
一方でこの1ヶ月はチームに取っても苦しかった。
相次ぐ離脱など何をやってもうまくいかない交流戦・・・

今季その交流戦で投げることはなかった
「こんな時に流れを変える投球が見たいのに・・・」
悔しさと、もどかしさがあった。

しかし、ここから快進撃が始まる。



後半: 全うに徹した先発の役割

1ヶ月後、また一つ逞しくなって1軍へのマウンドに帰ってきた。以前から自身の勝ち負けを重要視していないという今井投手だが

後半戦は今まで以上に
“勝ち負けより先発の役割”
という言葉が増えてきた。

テーマは“HQS7回2失点”

完璧を追い求める投球から役割の全うに徹する。


7月: 再調整から月間MVPへ

6. 打ち込まれたマリンで復帰戦 快投

・7月4日 対ロッテ (ZOZOマリン)    
    8回 無失点(勝ち負けなし 3勝2敗)

再調整から昇格し、復帰戦の舞台にはふさわしい。
ノックアウトされたマリンで、打ち込まれたロッテ打線が相手。

「今井なら大丈夫!」

そんな気持ちと2軍でやってきたことが実るのか、
この試合が後半戦の投球を占う試合だと、少しの不安と緊張感を持ちながらマリンへと向かった。

しかし、そんな不安は一瞬にして消えた。

打線の援護なく、勝ち負けつかず悔しかったが圧巻の投球!

「確かに今井達也が帰ってきた!」




7. 後半戦の原点、北九州の地で新たなスタート

北九州で1軍復帰後 初勝利の4勝目


・7月12日 対ソフトバンク (北九州)     
    7回2失点(◯ 4勝2敗)

現地に行く予定はなかった。
でも、復帰後初勝利へ
「絶対に現地で応援したい!」
そんな気持ちに掻き立てられ、北九州の地に立っていた。

北九州市民球場へ向かう道中
試合前の様子

この日の立ち上がりは決して思い通りではなかった。早々の2失点。
今までなら止められずノックアウトになっていたかもしれない。
でも、そこには切り替え、踏ん張り、徐々にギアを上げる姿。

気がつけば7回2失点の好投。
その投球に味方打線も逆転で応え復帰後初勝利。

失点しても7回2失点に抑える!
後半戦テーマに掲げた“先発の役割”を象徴する投球。
2023年新しい今井達也を見せてくれた瞬間だった。

そして、この日、私は誓った
「今季残りの登板、どこであろうと、いつであろうと全部現地に行く!」
自分にとっても新たなスタート。

北九州の登板は“後半戦の原点”となった
忘れられない1日



8. 師匠の想いを胸に戦う覚悟


師匠の曲を背にベルーナドームで5勝目

・7月22日 対楽天 (ベルーナドーム)         
    7回1失点 自責0 (◯ 5勝2敗)

久しぶりのベルーナドームでの登板。
威圧感たっぷりの登場曲「Narco」での登場をイメージしながら試合前を迎えていた。

しかし、試合直前、軽快なイントロが流れる。

一瞬何が起きたか分からなかったけど耳は聞き慣れた曲で心地よい。少しして頭が理解した。
「師匠の曲だ!」
流れてきたのは師匠武隈さんの登場曲 “Life pallet”

後半戦への決意と師匠の想いを胸に戦う覚悟が込められた登場。

そして、得意の楽天打線をねじ伏せ、チームに勝利をもたらす。連続無失点記録は5回でストップするが自責0は続く。

この日は結婚が報道された最初の登板でもあった。
“誰かのために” 
マウンドに立つ姿に感動した。




9. 7月脅威の防御率0.62 初の月間MVPへ

月間MVPを決定づける投球で6勝目

・7月29日 対楽天 (楽天モバイル)          
    7回無失点(◯ 6勝2敗)

7月の今井投手の投球は誰にも止められない。
この日は自らのミスなどで常にピンチを迎えた。

しかし、ここからが真骨頂。
好フィールディングなどで決してホームベースを踏ませない。

その度に自らを奮い立たせるように、
守備につく仲間を励ますように
グラブを叩きながら吠える。
熱い気持ちの中でも冷静さは失わない!

得意の仙台で、楽天戦の連続自責0の記録は続く。

7月は4試合3勝 防御率0.62、全試合でテーマに掲げたHQSを達成。文句なしのプロ初の月間MVPを受賞!

ファームで取り組んできたことがさっそく結果として実を結ぶ。


7月大活躍のシーンが詰まったグッズ




8月: 崩れても崩されても全う


10. 力投するも一球に泣く

・8月5日 対オリックス (ベルーナドーム)     
    8回2失点(● 6勝3敗)

絶好調の後はいつも苦労してきた。
思えば絶好調の4月の後の5月がそうだった。
これまでは良い時悪い時の波が激しかった。
だからこそ、この8月こそ本当の真価が問われる。

“悪い時にいかにして抑えられるか"

この日も力投は続く
しかし、相手先発の山下舜平大投手に抑え込まれ援護は望めない。

1点も許せない中、5回頓宮に先制の一発を浴び、7回には若月にタイムリーを打たれる。
いずれも一球が甘く入った。首位オリックスは一球を簡単には逃してくれない。

それでも我慢強く魂の投球で8回まで投げきる。
これが後半戦の今井投手だ。

好投手とのマッチアップは点を簡単には与えられないというスリルとワクワクが心を熱くする。

だからこそ、負けるとより悔しくなる。
でも、5月とはまた違った悔しさだった。




11. 決してマウンドを譲らない

今季2度目の完投で7勝目


・8月16日 対楽天 (ベルーナドーム)              
    9回1失点(◯ 7勝3敗)

勝ち負けは意識しない、
失点しても意識しすぎない。
だけど、任された以上簡単にマウンドは譲らない。

この日も得意の楽天相手に0を並べる。
ランナーを出しながら踏ん張る。
7回一発を浴び、楽天戦連続自責0の記録はここで途絶える。

ここから簡単には崩れない。
中継ぎ投手の登板過多が続いていた。
できれば中継ぎ投手は投げさせたくない。
ローテ再編で中10日、
マウンドを譲るわけにはいかない。

9回志願の登板
やはり今井投手は完投が似合う男だ。
球数なんて、なんのその!俺が投げきる!
そんな気持ちがスタンドにも伝わり
「痺れた!!」

on the mound   for the final inning!
number 48
TATSUYA IMAI!

最終回、
RISUKEさんの声と師匠の曲がベルーナドームに響き渡った。




12. 同学年 山本由伸との投げ合い

今井 対 山本 同学年対決


・8月23日 対オリックス (ベルーナドーム)             
    6回1失点(● 7勝4敗)

同学年、山本由伸投手との投げ合いが最もワクワクする。いつも熱戦を繰り広げてきた対決。
意識するなと言われても私には無理。
何を言われようとバチバチに意識する。
「この対決だけは絶対に勝ちたい」

だからこの試合は悔しくて悔しくてたまらなかった。負けたことももちろんだが、なにより本領発揮できずに山本投手のメジャー挑戦前最後の対決となったことだ。

試合前キャッチボールがいつもより短いように見えた。ブルペンの最後の一球も変化球が大きく逸れて終了。

そして、マウンドに向かうと明らかにここまでの今井投手と違う。序盤からランナーを背負おうが1点取られようがそんなことでは動じない投手がこの日は肩で息をする姿、2回の押し出し四球の失点では膝に手をついた。
「明らかにおかしい・・・」
心配にもなった。

それでも、今の今井達也はここで終わらない。
ここから踏ん張る。
2回を何とか最小失点で切り抜けると徐々にらしさが戻ってくる。こんな状態でも簡単には崩れない。
6回123球を投じながらも、被安打7・四死球4つ与えながらも、首位相手に1失点。

テーマに掲げるHQSにも1軍復帰後、唯一届かなかったけど、

「どれだけ苦しくても今の今井は必ず抑えてくれる!」

そう確信した試合でもあった。

そして、試合後の今井投手のコメントがなにより心強かった。

「序盤から球数が多くはなりましたが、球数を多く投げられるようにトレーニングをしているので、自分的には気にしていません。次の登板に向けてしっかり調整します」

今井投手の試合後コメント

だけど、最後になるかもしれない山本投手との投げ合いに負けたのはやっぱり悔しくてたまらない。




13. 先発の役割に徹し、仲間を想う

今季3度目の仙台のマウンドへ


・8月30日 対楽天 (楽天モバイル)              
    8回2失点(勝ち負けなし 7勝4敗)

ローテ再編してまで、この得意な仙台の一戦にぶつけたからこそ負けるわけにはいかなかった。
8月に入り、ランナーをため失点をする場面も増えてきた。この日も序盤に2失点を許す。そこからいつも通り先発の役割を全うし、8回を投げきる。

後半の今井投手はゲームを作るだけではない。
役割を徹しながら仲間を励ましたり、仲間のプレーに喜んだり、プレー以外でも仲間を鼓舞する姿が印象的だ。

そんな仲間が力投に応え8回逆転に成功し、
勝ち投手の権利を手にする。

しかし、9回守護神増田投手がつかまる。
一死も取れずサヨナラ負け。

何度も守護神として救ってくれた投手だから勝ちを消されたなんて全く思わなかった。

ただ、仙台まで来て、勝ちが消えた事実とチームが勝てなかった現実。私は終電が迫っている中、しばらくスタンドの席から立てなかった。一緒に帰った仲間とは新幹線で無言の時間が続いた。

そんな中、この日の記事にあった1枚の写真に救われる。

悔しさはあったはず。でも淡々と自分の役割に徹し、打たれた仲間をそっと励ます1枚の写真。
もう、今井投手は次に向かっていた。

そして、この姿を野球の神様はしっかり見ていた。


8月は立ち上がりストレート、スライダーが抜けることも多かった。そんな時頼りになったのはチェンジアップだった。打たせて取る時も三振を取る時もこのチェンジアップは大きな武器となった。

1勝2敗ながらライオンズチャンネル(テレ玉)のファンが選ぶ月間MVPに輝いた8月は“勝ち負けよりも役割に徹する”今季の今井投手らしさそのものだった。



9月: 安心感と貫禄


14. 持ちつ持たれつ 救われた1勝

神戸で力投 8勝目


・9月6日 対オリックス (ほっともっと神戸)            
    7回1/3 3失点 自責1(◯ 8勝4敗)

この日の神戸での登板、まず印象深かったのは試合前だった。いつもより入念にキャッチボールとブルペン投球をしているように見えた。実際、ブルペン投球を終えたのは試合開始5分前を切っていた。

試合前ブルペン

試合は7回まで無失点
4対0で試合は優勢だった。

ところが突如8回に乱れる、3連続四死球で無死満塁。一死を取るも、1軍復帰後始めてイニング途中でマウンドを譲る。

ここから勝負は中継ぎ陣に託される。
ところが、2番手水上投手が打ち取るも味方のエラーで1点差に・・・

仙台での逆転負けが脳裏によぎる。

「頼む、頼むぞ・・・」
心の中でそう叫んだ

3番手平井投手がこのピンチを何とか切り抜ける。
9回もクリスキー投手が抑え1点差を逃げ切り勝利をつかんだ。

この日は中継ぎ陣がピンチを救ってくれた。
「中継ぎ陣に感謝!」

野球は持ちつ持たれつの助け合い。
仙台で仲間を励ます今井達也の姿を野球の神様はしっかり見てくれていた。




15. 貫禄の打たせて取る投球

キャリアハイの9勝目


・9月14日 対ソフトバンク (ベルーナドーム)         
    7回 2失点 (◯ 9勝4敗)

ランナーを出しながら要所を抑える投球がすっかり当たり前になってきた。
4回に2点を奪われるがそれ以上は許さない。
何といってもこの日は要所での打たせて取る投球が光った。
先頭出塁を許しながら打たせて取る投球で計3併殺。

ゴロを打たせればそこにはライオンズが誇る鉄壁の二遊間がいる。
この2人の存在が後ろにいる心強さを改めて感じた試合でもあった。
そして、そこに淡々と打たせる今井投手は貫禄の大人の投球だった。

ベルーナドームで楽天戦以外の勝利は今季初。
キャリアハイの9勝目、2ケタ勝利が目の前に!




16. 7戦6勝 楽天キラーにふさわしい仙台での2ケタ勝利

プロ初の2ケタ10勝目


・9月21日 対楽天 (楽天モバイル)          
    8回 2失点 (◯ 10勝4敗)

今季4度目の仙台での登板。
気がつけば私も今季5度目の仙台遠征。
今季の今井投手はこの仙台なくして語れない。
まさに2ケタ勝利を決めるのにふさわしい舞台だった。

この日は序盤から多くの援護点をもらう。
3点以上あれば今の今井投手には十分だった。
ランナーを出そうが安心して見ていられる。
この日もまたいつも通り2失点でゲームを作り、いつも通り100球を越える熱投で8回を投げきる。
今季楽天戦6勝目でプロ初の2ケタ勝利。

「今季、この仙台に何度も応援しに駆けつけて本当に良かった・・・」




17. 1点の重み、悔しさを来季への糧に

今季最終登板の試合後


・9月29日 対ソフトバンク (PayPayドーム)        
    7回 1失点 (● 10勝5敗)

今シーズン最後の登板。
今季、ベルーナドームを除くとドーム球場で勝利がない。そして、チームにとっては負ければほぼBクラスが確定となる一戦。

負けられない大事な試合。

ここまで後半戦は2失点でゲームを作ってきたが、
時に1点も許せない試合がある。

この日は相手先発有原投手に手も足も出ず、簡単に失点は許せない。
一方の今井投手は初回、2回といきなり連続四死球で大ピンチを迎える。

苦しんだ8月に何度も乗り越える姿を見てきたから、
「今の今井投手なら大丈夫!いける!」
そこに不安や心配はなかった。
あったのはここまで抑えてきた自信と信頼だけだった。

そして、このピンチを信じた通り切り抜ける。
徐々に調子を上げ、
5回2死までノーヒットピッチング。
代打上林選手に初ヒットを許すが5回まで得点を許さない。

6回迎える打者は近藤選手。
一発だけは避けたかった。
甘く入ったスライダー、バックスクリーンへと打球が消えていく。

これが決勝点。

悔しかった。
でも、最後までテーマに掲げたHQSで先発の役割を全うしたこと、
そして、私自身1年間、勝ちも負けもすべてこの目で見て、走りきれたこと。
やるべきことをやった結果だから、
「1年間熱い気持ちにさせてくれてありがとう」
そんな気持ちが強かった。

もちろん悔しさがないわけではない。
この1敗は
必ず来季への更なる成長につながると信じている。
この悔しさを糧にまた来季熱く応援したい。




日の丸を背負い、重圧のマウンドへ

日の丸を背負う今井投手


キャリアハイの10勝で終えた今井投手にご褒美があ待っていた。
アジアチャンピオンシップ、U-24日本代表に選出。
与えられた役割はオーバーエイジ枠としてのリーダ的役割と決勝の先発という大役だった。

・11月19日 アジアプロ野球チャンピオンシップ 
     決勝 対韓国 (東京ドーム) 4回 2失点

全国の野球ファンから注目される日の丸の決勝先発。限られた者しか任されることのないこの大役に抜擢されたのはうれしく誇らしかった。

日本代表として決勝の舞台で
師匠の登場曲が流れた瞬間は感慨深く、感動せずにはいられなかった。
一方で重圧のかかるこのマウンドはこれまでとは全く違った緊張感だった。

マウンドで投げる決勝の舞台

初回から飛ばしていた。
それと同時に力みもあった。
立ち上がりは踏ん張ったものの、3回につかまる。
2点先制され、その後も何とか踏ん張ったが4回でマウンドを降りる。

しかし、マウンドを降りて終わりじゃない。
リーダーとして、味方のプレーに誰よりも喜び、誰よりも前に出て仲間を鼓舞する。
今季1年間通してそんな今井投手の成長していく姿を見れて良かった。

その後、仲間が逆転してくれ、アジアチャンピオンとなった。
正直、アジアチャンピオンの喜び以上に悔しい気持ちでいっぱいだった。

だからこそ、誰もが認める日本を代表する投手へとなれるようまだまだ応援したいし、まだまだ強くなれると信じている。
こんな舞台で応援できたことと悔しい経験ができたことは本当に幸せなことであろう。




完全への未来

一軍復帰の7月以降は12試合全てでQS、11試合でHQSと先発の役割を全うし続けた。

いつ、どこへ行ってもゲームを作ってくれたのは本当に心強かった。

頼もしくなったからこそ、悔しさもある。

プロである以上まだまだ理想を追い求めるだろう。応援する我々にも思い描く理想の姿がある。

しかし、完璧だけを追いかけていては、うまくいかない時に脆さが出る。一番大切なのはどんな状況でも1年間役割を全うするこである。

“完璧”を追いかけ、役割を“全う”する。
それこそが目指すべき“完全”である

今井投手の姿を1年間見てきて、そう感じた。

完全なる今井達也の未来が、これから始まる。



さいごに

今季現地で応援し、追いかけ続けた17試合。
一緒に応援してくれた仲間に感謝。

今季、平日そしてビジター登板が多い中、いろんな場所でゲーフラやユニフォームを一緒に掲げていただいた皆さん、信頼してゲーフラやタオルを私に託してくれた方々、ありがとうございました。

仲間がいたからこそ熱い応援ができました!

来季もまた「推しは推せるうちに推せ」を
行動で示せるよう、1年1年悔いなく全力で応援していきます!

最後に、こんなにも長ったらしく、下手な日本語の文章を最後まで読んでいただいた方、一部でも読んでいただいた方、ありがとうございました。

来シーズンもよろしくお願いします。



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