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2024年、ロッテの先発投手マネジメントを考える


0.introduction

「パリーグを中心に幅広く投稿したい」と以前の記事で言ってしまったのですが、ロッテファンなので今後どうしてもロッテの分量が多くなってしまいます。


そもそも知識が薄い球団の話をしたところで、熱心なファンからしたら的外れな発言が多かれ少なかれあると思います。



近年周りに流されるようにYouTubeを始めたプロ野球OBの、見てもないチームの「来季の戦力が〜」ほど浅はかな物はありません。


しかし自分はロッテを見るのにかなりの時間を費やしているので、間違いなく某横浜系YouTuber◯木◯さんより詳しい解説はできると思います。(笑)


ということで、開幕前までに自分なりの分析を投稿していこうと思ってます。今回は先発投手編です。



1.2023年の先発投手事情


2023年は、開幕投手の変更から始まりました。石川歩投手が指名されていましたが、上肢のコンディション不良の為小島投手が開幕を投げる事になっています。

後に関節唇の損傷と発表され手術の末育成契約に切り替わるわけですが、投手にとって関節唇の怪我は致命症で、過去に手術を受けて復活できた選手はごく一握りです。復活できた投手の筆頭に、比嘉幹貴投手がいます。対して、松坂大輔投手などはかつての輝きを取り戻すことはできませんでした。石川投手には是非とも復活して欲しいです。


朗希投手は開幕直後5〜6週間は中6で回れていましたが継続できませんでした。小島投手や美馬投手も低調で、5/18にはブルペンデーに手を出してしまいます。その2日後にもブルペンデーを行うなどかなり苦しかったです。





中盤にはカスティーヨが支配的な投球を披露しました。彼の持ち味のコマンド力は指標にも表れていて、BB/9は0.55、K/BBは11.33と脅威の成績でした。しかし2ヶ月程度で離脱。


小島投手が復調し始め西野投手、メルセデスなど駒も揃いつつあった所で、柱の種市投手が肘の違和感で離脱してしまいます。


仕方なく3度目のブルペンデーで乗り切りますが、ポストシーズンでも4度目のブルペンデーを行うなどはっきり言って異常事態でした。


今年は、先発の枚数を確保する事がチーム最大のテーマになって来そうです。吉井さんは昨年、クローザーを抜き取られたリリーフ陣を立て直していますから、今年の先発陣にも期待です。



試合数とイニング数は以下の通りです。


2.2024年の先発構想


昨年とさほど面々が変わらないです。


今年は佐々木朗希投手に1年間回ってもらう以外ありません。前述の通り、昨年は5月頭までは中6で回っていましたがそこからコンディション不良や発熱が重なって戦力にはなれませんでした


今年はラストイヤーの可能性もありますから、最低でも150イニングは投げて種市投手と奪三振王のタイトルを争って欲しいです。


続いて小島、種市、西野、CCの4枚はある程度計算できます。はっきり言ってこの4人は、千葉ロッテの生命線です。特に小島投手、種市投手は、朗希投手と共にタイトル争いをして欲しいです。逆に、誰かが離脱した瞬間終戦となります。


6枚目には、最有力候補カスティーヨの同一リーグ流出を許してしまいました。その枠には、ベテランの美馬投手、今季ブレイクが期待される中森投手が入って来るでしょう。


美馬投手は加入してから毎年安定して100イニングを稼いでくれています。近年は、年齢を重ねて大量失点などが目立ってしまいますが、今期も大切なイニングイーターであり不可欠な存在です。


中森投手は昨年主にリリーフでの登板機会が多く、CSも経験したシーズンでした。オフのオーストラリアウィンターリーグでは三振を量産していたそうで、今季の開幕ローテ入りが大いに期待できます。


そこに続くのは、同じくオーストラリアに派遣されていた森投手ですが、遊離軟骨除去の為開幕はアウトでしょう。


しかし、昨年と同様5月まで週5日の日程が続きますから森投手含めコンディション不良の選手は6月に合わせて調整するのがいいのかなと思います。


更に、ベテランリリーバーの唐川、東條の2投手が先発陣に加わる事も決定しています。唐川投手は先発経験豊富ですから、苦しい時にローテ入りして欲しい所です。東條投手は先発経験がありませんが、一昨年もカーブやシンカーを試しながらのブレイクだったこともあり、変化球の引き出しは増えていると思うので期待したいです。


他にも開幕投手経験のある二木投手、すでに実戦復帰は果たしている育成契約の河村投手、超格安で獲得してきたダイクストラ、昨年はロングリリーバー的役割だった廣畑投手、そして若手有望株の田中晴也投手が控えています。


個人的にはここに、復帰枠の岩下投手が入って来ないとかなり厳しいのではないかと考えています。夏場の苦しい時期に合わせて来てくれれば助かります。


(佐藤奨真投手が退団した事で、2軍のイニングイーターがいなくなってしまい、2軍もかなり苦しい状態です。こちらは別の記事でお話ししようと思います。)


3.注目のFA先発投手

今季の外国人補強はかなり積極的だなと感じますが、明らかに先発陣が足りていないのは事実です。


しかし、本気で優勝を狙いに行くのであれば先発陣にもう1枚は加えておきたいところです。


フェルナンデスも獲得しましたが、彼を例えると「ウェンデルケン」が分かりやすく、メジャーでもリリーバー経験のみという事もあって個人的には適性はリリーバーにあると思っています。自分は、無理に先発にする事は失敗を招きかねないと考えていますが、果たして起用法はもうなるでしょうか。


そこで、現段階(2月3日現在)でFAとなっているNPB未経験のオススメ外国人投手を3人紹介しようと思います。


①ブレント・ハニーウェル

ファストボールとスライダー、シンカーのような独自の落ち玉(スクリュー)が武器の完成度の高い先発投手です。


MLB時代は主にパドレスでロングリリーバーとして投げていました。



ファストボールの平均速度は153キロ前後で、NPBでも速い部類です。特に制球荒れも多くはない投手で、NPBに来ても間違いなく対応して来ると思います。


②ディネルソン・ラメット

日本ではあまり見ない、とにかくボールが揺れるファストボウラーです。


主にファストボールとスライダーで抑えるスタイルですがツーピッチではなく、何種類ものスライダーを投げ分けています。


平均球速も150キロを超えており、イニングより多い奪三振を奪っているのでNPBでエース格になり得る投手の1人です。



③柳賢振

ここ数年低迷していますが、数年前はブルージェイズでローテを張っていた韓国出身のスターターです。


今季ロッテはファストボウラーを中心に補強をしてきたので、それに沿う形ではないですがコマンドは一級品で、スライダーやチェンジアップの四隅への投げ分けが強みな投手です。。


タイプとしてはチェンウェインが似てるでしょうか。



金銭的、枠的にもこれ以上の補強は考えずらいですが、もしあれば球団の今季にかける本気度が伝わってきます。



4.ピリオダイゼーションとは

吉井さんは昨年にもレバレッジ方式など、大学院での学びを活かした采配をなされています。


昨年終盤には深刻な先発投手不足に陥った事もあり、前述の通り先発の枚数はかなり確保して年を明けています。


しかし、年間回った事のある先発投手が5枚いるかいないかのチームでは年間を回る計算が立ちずらいのも事実です。


そんな中、吉井さんは「ピリオダイゼーション」という政策を打ち出しました。

ピリオダイゼーションは、別名期分けとも呼ばれていています。


回復期→準備期→移行期→試合期


先発投手は常にこの連続です。本来、リリーバーも回復期を作るべきですが、実現しないのが現状です。
(先発投手のリカバリーから登板までの流れは、自分もこの分野を少しかじっている事もあり、また別の記事でお話ししようと思います。)


これを数グループ作ってずらして回すことで、大量離脱を免れるという発想です。


2021年、吉井投手コーチ時代にはロメロの獲得や河村投手の台頭で夏場に一時期8枚でローテを回していた事もありました。


前述の先発5本柱で次点に来る投手を挟むことで連敗のリスクを減らしつつ、5人を順番に抹消しながら回復期明けの投手で間を埋めていくのは理にかなっているし、自分も完全同意です。


5.まとめ

今季の先発運用に関しては、吉井さんもかなり頭を使って来ると思われます。投手コーチ時代から運用に関しては絶大な信頼を置ける方ですから、昨年のリリーバー同様、なんとかしてくれると思います。



キャンプでは、昨年登板なしの二木投手が早々からブルペン入りしており今季は投げてくれそうな予感もしています。


また、田中晴也投手も種市、小島、佐々木投手らと共にブルペン入りしています。こちらも今季チャンスがありそうな予感がします。


今回は以上になります。リリーフ編、野手編も今後投稿しますのでぜひ読んでください。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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