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量子コンピューターと論理クイズ

目の前に分かれ道があり、一方が天国への道で、もう一方が地獄への道である。
分かれ道の手前には門番がおり、その門番は常に正直な天使か、常にうそをつく悪魔だが見た目は同じで判別ができない。
あなたは門番に1つだけYESかNOで答えられる質問ができる。
どんな質問をすればどちらの道が天国か分かるだろうか?

これは有名な論理クイズで、答え(のうちの1つ)は、「あなたは(指をさし)こっちの道から来ましたか?」と質問することである。
門番が天使であったとしても悪魔であったとしても、答えがYESだったらそちらが天国で、答えがNOだったらそちらが地獄であることが場合分けして考えてみると分かる。
ここで重要なことは、このクイズでは門番が天使か悪魔かという情報には触れずに、どちらの道が天国かという必要な情報のみを抜き出していることだ。

大学で量子コンピューターについての講義をとっていた際に、量子誤り訂正の理論を習った。
この理論では、対象の量子ビットが何であるかという情報を取り出さずに、複数の量子ビットの中に誤りがあるか(反転しているものがあるか)を検出することが重要であるという話を聞き、上記の論理クイズと構造が似ていると気づいた。
(量子ビットはそのビットの情報を得た瞬間にその状態が失われてしまうため、直接観測することはできない)
分野が完全に専門外で講義自体の記憶もあいまいなため、どこまで正確な対応があるか分からないが、全然関係のなさそうな話に似た構造を見つけたことにわくわくした記憶がある。

参考文献

第9章 量子誤り訂正 — Quantum Native Dojo ドキュメント (qulacs.org)

天国への道と地獄への道について解説している。門番が天使か悪魔かという情報には触れず、必要な情報のみを抜き出している。量子コンピューターについての講義で、量子誤り訂正の理論を習った。

ELYZA DIGESTを用いて要約
サムネイル画像はとりんさまAI(@trinsama)により生成