今朝のことはずっと忘れない。娘の心に付けてしまった傷のこと。
今朝、娘に大きな声で怒鳴ってしまった。
僕は普段娘に対して声を荒るようなことはほとんどない。
むしろ妻が娘を叱っているのをみて「そんなに怒らなくてもいいじゃん」と思っているくらいだ。
だけど今朝僕は、優しさの糸が切れたみたいに、まだ3歳の娘に対して怒りを爆発させてしまった。
寝起きから機嫌が悪く、起こそうとしても抵抗するし、無理やり着替えさせよとしても暴れる娘。
ひたすら「ママがいい!」と言って泣きわめいていた。
「ママはもう仕事に行ったし、今日は父(ちち)が保育園に連れていかないといけないんだよ!」と言っても全く聞き入れてくれない。
初めは僕も落ち着いて接していたけれど、どんどんタイムリミットが迫ってくる。
焦りとイライラが急激に高まり、爆発してしまった。
自分の都合で娘に怒りをぶつけて、大きな声で怒鳴りつけて、恐怖で娘を支配しようとした。
あとから冷静になって考えると、それがどれだけ悍ましく卑劣な行為だったかわかる。心が痛い。
自分の都合に合わせて行動してくれない娘に対して、怒りの感情だけで命令し、言うことを聞かせようとしても何も解決しない。娘の心を苦しめるし、結果自分の心も苦しめることになる。
だけど一度頭に血が上るとそんなことにも気づけないのだ。
そんな自分が怖いし、心底がっかりする。
大きな声で怒鳴りまくったあと、怯える娘の目を見て一瞬で我に返った。
なんてことをしてしまったんだと思った。
娘を抱きしめ「大きな声を出してごめん」と言った。
娘の背中をさすりながら、なんども「ごめんね。怒鳴ってごめんね」と謝った。(これじゃあDV彼氏みたいじゃんと思った)
娘の呼吸が落ち着いてきた頃に改めて、冷静に、落ち着いた声で今の状況を伝えた。
・ママは仕事で先に家をでたこと
・今日はちちが保育園に連れて行くこと
・もうすぐ家をでないといけないこと
しっかりと娘の目をみて、穏やかに伝えた。
そして、娘に聞いてみた。
「いま、おっちゃんがやらないといけないことはなんだと思う?」
すると小さな声で
「おきがえ」
と答えてくれた。
そのあとは笑顔で着替えを済まし、急いで朝食を食べてなんとかギリギリで保育園に連れて行くことができた。
初めからこれでよかったんだ。
きちんと冷静に、目と目を合わせて話せば理解してもらえる。
こんな親として当たり前のことがまだできない。
情けなくて、申し訳なくて、やるせない。
そしてこの「大変な朝」を毎日繰り返している妻に対しても、ごめんねとありがとうの気持ちがこみ上げた。
いつもわかったふりで、本当は何もわかってなかった。
今朝の「こわいお父さん」は、永遠に娘の記憶の片隅に残り続ける。
それは消せない。もしかしたらそれがトラウマになって今後の人生に良くない影響が出るかもしれない。
本当に申し訳ないことをした。
朝から猛省した。
今朝のことはずっと忘れない。
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