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子どもの発達・発達障害・感覚統合

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いつも仕事で関わっている、子どもたちの話。 そのご家族の想い。 作業療法士として、子育てのヒントや子どもの行動の捉え方について発信していきます。
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#作業療法

子どもの運動発達  その3 【おすわり】

今回は、おすわりについてお話していきます。 前回までの復習。 6ヶ月までには、首が座りボトムリフティングとエアープレインを繰り返し行うことで、体幹の前後方向の安定性を獲得して寝返りをうてるようになるというお話でしたね。 おすわり(7ヶ月)覚え方:ナナ(7)ちゃんおすわり上手と覚えます。 おすわりの最初は、手を使って姿勢を安定させるため、手がうまく使えないこともありますが、徐々に手を使わなくても安定して座れるようになるため、両手が自由に使えるようになると、より自由な手の動

子どもの運動発達 その2 【首の座り・寝返り】

今日は4〜6ヶ月。 定頸と寝返りについてのお話です。 ・子どものからだの発達には順序性があります。(運動発達の原則) ・動きの意図的なコントロールは頭部から尾部へ発達します。 ・運動のコントロールは身体の中心を縦に通る正中線から外側へ向かって発達します。
 ・神経系が成熟し、多様な刺激を受けてそれに適応していくことで数々の動きを身につけていきます。 ・そのため、焦って難しいことをさせるのではなく、いまできていることを積み重ねて質を高めていくことが、次の発達につながっていきま

子どもファーストの考え方 【子育ても実習生を育てるのも方法は一緒】

私は発達領域で作業療法士をしています。 いわゆる発達障害をお持ちの子どもたちの発達を応援する仕事です。 今回は、今自分の職場に作業療法の学生が勉強に来ているので、その話をもとに、作業療法でしていることを説明していきたいと思います。 (#教えるプロセス,#自立,#治療構造,#その人らしく) 作業療法士のたまご いつかは子どもたちやご家族に、価値のあるものを提供できるようになってほしいので、大切に育てたいと思います。 

もちろん、独り立ちするための実習なので最終的には「自

「ずうっ〜と始まってね!」 【子どものことば】

「ずうっ〜と始まってね!」 いつものように、仕事でお子さんと遊んだときのお話。 「じゃあ、また来週ね〜バイバーイ」子どもの帰り際、声掛けするとそのお子さんがこういうのです。 ほのぼのした感じではあったのですが、動きが一瞬止まり、皆の頭から一様に「?」マークがでていました。 私はすかさず「オッケー!ずうっと始まっとくね!」と返します。 ご家族は「ちゃうやろ〜」と笑いながら話していましたが、エレベーターに乗り込む二人を見送りながら私は「いいなぁ」と思いました。 こんな風