狂いそうなほど苦しい日

嗚呼。

僕は今日、自分が狂ってしまうんじゃないかと思った。

狂うと言う字が禁忌にされたら「狂」の字の存在価値がなくなってしまうなどと考えてしまうほど、帰宅したばかりの相方に今日が気が狂うかと思うほど苦しかったとこぼしてしまうほど。

いや、普段はそんなこと、おくびにも出さないからね。

心配した相方が、ソファで憤然としてテレビを眺めるぼくにまたがってきて、両手をぼくのほっぺたにあてて、こうおっしゃった。

「わたしの太陽。温度が上がりすぎると困ります。今日は沈んで、あしたまた昇ってきてください」

小さくても恒星だという自覚はあったけど、あなたにとっての太陽だったとは、今日初めて知りました。

これは負けられないな。

だって太陽なんだもの。

何者にも負けてはいられない。

カラダをベッドに沈めて、明日の朝にまた起き上がろう。

今日も、明日も。

わたしは地表の旅人よ。

と、のたまう相方さまに、抱えきれないほどの伝えきれないほどの感謝を、柔らかくて暖かいひかりにかえて。


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