見出し画像

意中の相手を占うということ〜AIが作り出す世界に備えて

こんばんは、カフェタロットリーダーのチェリオです。

前回の記事では、占う内容は何でもいいんです、ということを書きました。ただ、「あの人の気持ちを知りたい」という類についてはちょっと焦点を変えるようにしています。『「あの人の気持ちを知りたい」と思っている私の気持ちはどういう状態なんだろう』みたいな感じですかね。

今回はタロットの記事なんですが、この記事自体も視点をちょっと変えてみます。というか最近考えていることを。

唐突ですが、私はテレビの歌番組を見て育ってきているので、音楽を聴く時は歌詞も重要なファクターとなっています。90年代初頭くらいまではプロの作詞家が紡いだ言葉の世界をパフォーマンスでどのように表現するのか。それが歌手に求められるものではなかったかと思います。

その後、バンドブームが起こったり、新しい世代のシンガーソングライターが出てきて、自分らの言葉で歌うようになりました。

また、同時期から2000年代にかけて新しいアイドルグループが出始め、プロデューサーが注目されるように。歌詞はだんだんその「意味」という視点では重視されなくなった(誤解を恐れず言うと、表現が稚拙になった)と思います。

その後、マーケティングを意識した歌詞づくりで一世風靡した西野カナさんが出てきたり。

そして現在はこれまでを引き継ぎ、ノリに合わせたさして意味のない歌詞が氾濫しています。韻を踏むとは言っても非常に稚拙なものが溢れています(もちろんすごいものもあります)。

簡単に80年代からの流れを書き連ねてきました。何が言いたかったのか、という話ですが。

どの時代も、それなりにその時代の若者たちの心には響いている、と言うことです。

80年代の音楽がベースとなっている私の価値観では、モー娘。で見られるような歌詞は意味があるとも思えないし、作品としても品がないと感じる。そしてちっとも心に響かない。西野カナさん的な歌詞には「そんなありがちな言葉の羅列で簡単に心揺さぶられるものか」といった警戒心が働きます。

それでも、その時代に青春を送ってきた方にとってはかけがえのない音楽に違いないです。勇気づけられたという方や救われたという方は多いと思います。

西野カナさんはマーケティングに基づいて、もっとも多くの方が共感できるような作品を作るようにしていたと聞いています。それがいいか悪いかは別として、確かに多くの方の心を掴んだと思います。

個人的な嗜好はありますが、それでもここまではある一つの共通点によって統一されています。

それは、どの歌詞も人間が書いている、ということです。

では、今後、アプリやAIが抽出した歌詞が出てきたとき、私たちはどういう受け止め方をすればいいのか。人間が作り出したものではない歌詞(広く言えば文芸全て)に心を揺さぶられるものか。もし心に響いたとして、それは何に対して心が動いているのか。

でも、きっと、そう先の話ではなく、人間が書いたものでないもので、人間の心は揺さぶられる時代はくると思います。

では、そもそも言葉って何のためにあるのか。そんなことまで考えたりします。

そういうことを考えると、情操というか、どこまで自分の感受性を豊かにできるか、どれだけ自分のセンサーを敏感に磨けるか、ということが大切なことになってくるんじゃないかなと思います。

簡単にいうと、意味のないことにいかに「踊らされない」か

話を最初に戻して。

ここまで考えると、「意中のあの人の心の中を覗きたい」「彼の気持ちを知りたい」って、あんまり意味のないようなことのように思えてきませんか?もちろん興味がある、知りたいっていうのは真っ当なことだと思います。だけどそれは本人に確認する(あるいは誰かに確認してもらう)しか方法はないわけで、それを占ったからといって何か解決するわけでもないし、占うことによって相手の気持ちが変わったりすることもありません。

大切なのは、

自分の気持ち

ではないかと。ポジティブだとかそういうことではなく、「今の自分の気持ちがどうなのか」「今の自分の気持ちをモヤモヤさせているものは何なのか」、そういったものに焦点を合わせた方が解決は早いような気がしませんか??タロットはそれを解決する手助けになります、間違いなく。

今回はタイトルをあえて逆説的に設定してみました。

風の時代になったとはいえ、無力に吹かれるだけでは寂しい気がします。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?