一目惚れってあるんだって話

マンチェスターダービー、見ただろうか?
終始ボールはシティが握り、ユナイテッドのゴールに迫る。
しかし、前半にラッシュフォードのウルトラギャラクシーゴラッソで先制。
その後も攻め込まられる時間が続くも、0-1で前半終了。
後半もシティがボールを握る展開。
ユナイテッドは押し上げる事ができず、キーパーのオナナまで下げるという場面が続く。
56分、フォーデンのネオギャラクシーゴラッソでシティが同点へ。そのままシティの猛攻が続き、結局フォーデン2発、ハーランドダメ押し一発でスコア以上の内容でシティがまさに圧勝。
ユナイテッドはビルドアップに問題があるのか、シティが完璧すぎるのか…
首位を走るリヴァプールとの勝ち点の差は僅か'1'
次節、リヴァプールは本拠地"アンフィールド"で王者マンチェスター・シティを迎え撃つ。

サッカーの話はここまで、今日の本題に入ろう。


寂しい人間でした

私はほぼ年齢=彼女いない歴だ。
実際は数人彼女がいたことがあるのだが、馬鹿みたいに短い期間の交際だったり、思い出したくない想い出だったりと、もうほぼ女性経験は無に等しい。
周りの連中は彼女のアレがどうだとか、付き合って何ヶ月だとかそんな事ばかりを言っていた。

よく思うのだが、付き合って何ヶ月記念日〜というのは毎月やる必要があるのだろうか。
1ヶ月はまぁわかる。1ヶ月続くって大事だし。それに伴い、半年、1年、2年・・・と続くのはわかるのだが、「今日は付き合って15ヶ月記念日!」とか友達がトゥイッター(現X)でツイートしてるのを見て、非常に冷めた目で見ていた。
毎月やるの大変じゃないか?というのを無礼を承知で友人に聞いたことがある。
「付き合ってると何かしらのイベントは大事なんだ」と言われ何だか心が寂しくなった記憶がある。
クリスマスとかはもう異常だ。
変に一人の時間が長いもんだからクリスマスに対しては異常な敵視を持っている。
話しかけようもんなら噛みつくよ。くらいの雰囲気だ。
ここ数年の私の1年における楽しみの1つに、車で街へ行き、クリスマスの夜を歩くカップルを眺める。というのがある。良く言えば人間観察、悪く言えば不審者だ。
クリスマスは誰もが笑顔で歩いている。
手を繋ぎ、「お前ら街中でおっ始めるんか?」というような距離感表情で歩いている。
まぁ実際この後彼らはラブなホテルで愛を育むのだろう。一応補足しておくが、羨ましくはない。決して。
私の心の中では小さい私達がクリスマスには切腹をしているのだ。
ー今年も、一人だったー
と、現実では決して涙を見せない。心の中では、頬を涙が伝っている。
そして、連帯責任として小さい私達が、心の中で切腹をする。大丈夫、小さい私は数時間もすればワラワラと湧いて出る。私はこう見えて修羅場をくぐってきているのでメンタルはそこそこ強いのだ。


初めて抱いた感情?

高校の入学式、私はA組だったので1番最初に入場し、退場時は1番最後だった。
退屈な入学式を終え、ポケーと退場する同級生を眺めていた。
あ、あの子は○○中だ。
背高いな〜
などとポヤポヤと考えながら眺めていた時の事だった。
瞬間、私の頭上に雷が落ちた。
雷が落ちたというのは比喩だが、衝撃だった。菊花賞におけるディープインパクトのような衝撃だ。
身体中を光の速さで駆け巡った、この予感。
心臓が鼓動を打っている。
宇宙が見える。あれはアンドロメダ銀河だろうか。
自然が見える。これはグランドキャニオンだろうか。
海が見える。これはアドリア海だろう。
空が見える。澄み切った青い空だ。宇宙が近く感じる。
生命の胎動を感じる。今この瞬間の生命の芽吹きを感じる。
私は、全知全能になっていた。ほんの一瞬だが、今までの人生で味わったことのない感情をダイレクトに受け、脳が1段階進化していたのだろう。
…で、結局何があったの?と聞かれれば、「めちゃくちゃ可愛い子がいた」という事だ。
今まで、AKBの前田敦子だとか、石原さとみとか深田恭子とか美しい女性はテレビの中で動いているものだった。しかし、どれも「あ~あっちゃんね。好きだよ。」程度の感情だった。
しかし、あの時は瞬間理解した。
「"タイプの子"って実在したのか…」と

タイプって何なのよ

それまでの人生で、どんな子がタイプ?とかは腐る程聞かれてきた。
その度に、正しい回答がわからなかったので濁してきた。
自分でも"好きなタイプ"がわからなかったのだ。
強いて言うなら前田敦子…かもしれない。
それが、高校生になってようやく判明した。
言ってみれば、人生で初めての恋だったのかもしれない。初恋が高校1年の入学式だ。

まぁ特に何もなかったんですが

その通り、この初恋の相手と自分の間では何も起こらなかった。どころか一言も話さず卒業した。
唯一、ただ1つ、全てを賭けて彼女のツイッターをフォローしたことがある。たまたまツイッターを見ていたのだろう、すぐにフォローが返ってきて、ガッツポーズをした。
それくらいだ。
しかし、初恋っていうのはその位がちょうどいいのかもしれない。
初恋というのは、永い人生でずーっと淡い記憶でいて欲しいからだ。


今でも友人と会う時にはほぼ必ずこの話が話題に挙がる。
「一言も話さず終わるとかないよね」とか
「自分からいかないから何も起きなかったんだぞ」とか、彼らはこの話をする時、大体酔っているので、顔を赤らめながらとうとうと話してくる。
私はそれを軽く流しながら、あの日の初恋に少しだけ思いを馳せてみる。けど、いつまでも衝撃の記憶でいて欲しいからすぐに考えるのを辞める。
いつか、自分から笑い話にする為に。

お わ り

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