DXって何?

『DXとは何か? ー意識改革からニューノーマルへ』(坂村健、角川新書、2021年4月)読了。

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 『新L型経済』を読みローカル圏での経済活動にこそDX(デジタル・トランスフォーメーション)による生産性向上が再生のカギといっていたが、で結局「DXって何?」という疑問は解消されなかった。

 なので、ちょうど同じ角川新書で、組込み系OS「TRON」の生みの親でもある坂村健さんが説明してくれるDXの本ということで、飛びついてみた。

 結果・・・うぅ〜ん、なんだろう、スッキリしない感じが残った。確かに「はじめに」にて「具体的な製品やシステムの紹介ではなく・・・背景にある技術動向ーさらには哲学やマインドセットといったものについて主に書いている」とあったので、そのつもり・覚悟で読み進めたが・・・。結局「DXって何?」という自分が知りたかったことは、はっきりしなかった。

 とはいえ、学びとしては
・流行り言葉のDXだが、1989年のインターネット一般解放からずっと続く流れ。
・既存の仕事の改善でなく、やるべき仕事の大枠を疑い、刷新すること。
・DXは手段であって、それが目的なわけじゃない。
・進まない最大障壁は考え方が変わらないこと。マインドセットの変革こそ大事
・国として重要なポイント「データ標準化」と「行政プラットフォームの確立」
・多重開発の愚を避ける。
・やめる勇気をもって、今やってることもやめるべきなら、やめる引き算の戦略

「ポジティブに考えれば、紙による非効率は日本に残された数少ない「成長」可能分野。サービス生産性を他国と同程度にできれば、社会全体で大きな「埋蔵金」が得られる。」(P230)

■目次
はじめに
第1章 DXとは何か
第2章 DXへの道のり
第3章 オープンデータとは何か
第4章 「オープン」から「アジャイル」へ
第5章 オープンの哲学
第6章 程度の問題の科学
第7章 社会のDX
おわりに

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