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希望と情熱

2021.2.4
父から継いだ店「STUDIO T&Y」のブログに書いたもの。


毎年毎年、年賀状が間に合わず寒中見舞いになってしまうSTUDIO T&Yです。

その寒中見舞いも今年はかなり遅くなってしまいました。

表の絵は昨年、村田高詩が描いたアクリル画です。

父のいる施設が面会禁止になって約一年。

会うことは叶いませんが、好きな食べ物を差し入れたり、たまにスカイプ面会やガラス越し面会で話をしたりしています。

(ガラス越し面会は現在休止中ですが。)

ちょうど一年前、それまでポスカやパステルで絵を描いていた父が

「絵の具が欲しいな」
と言いました。

本当は油絵具がよいようでしたが、油は扱いが難しいのでアクリル絵の具のセットと筆、パレット、水入れをプレゼントしました。

父の部屋の箪笥の上にそれらを並べて写真を撮りました。

「最初のうちは私も手伝うから、これで一緒に描こうね」

と父に言いました。

それから程なくして、新型コロナの感染者が増え、父の施設は面会禁止になりました。

2020年2月20日だったと思います。

せいぜい2〜3ヶ月でまた会える、と思いきや…その後は皆さんもご存知の通りです。

「あの絵の具、あのままになってるかなあ…一人で絵の具扱うの、難しいよなあ」

と思っていました。

電話や手紙で父に

「絵、描いてる?」

と訊いたりもしましたが、

「この頃は描いてないなあ…」と答えることが多く、あまりしつこく訊かれるのも辛いかもしれないなあと思い、段々と話題にしなくなりました。


昨年の父の誕生日。

ガラス越し面会が叶って、久しぶりに母と二人で会いに行きました。


父は、私たちと話しながらずっと、彫金や絵を描くパントマイムをしていました。

父には本当に見えているんでしょう、その動きは本当にリアルで、そして美しかった。



その時の動画です。

その時、職員さんに「もし、父が新しく描いた絵があったら見せてください」と頼んでみました。
新しいのは、ないかもしれないなあ…と思いつつ。


そして職員さんが持ってきてくださったのがこの絵です。


アクリル絵の具を使って、描いてたんだ。

本当に描いてたんだ。

(きっと職員さんが準備や片付けなどを手伝ってくださってるんだと思います。)


母は絵を見るなり開口一番、

「あら自画像ね〜」

と言いました。


父の、希望と情熱が詰まっているみたいな絵。

コロナ禍の中で描かれた絵。


特養の父の部屋(タンスの絵も父が描いたもの)

色んな想いを込めて、今年のご挨拶にこの絵を送らせて頂くことにしました。


裏面は夫と私が作ったテキサスロングホーン。

今年も皆さまと共に、力強く歩んで参ります。


*こちらのハガキはまだ少しありますのでご希望の方はお申し付けくださいませ。

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