#46 アトレティコ6連勝。されど課題は残る。【ラリーガ第11節②】
10月30日(月) 5:00K.O. アトレティコvsアラベス 2-1
アトレティコはおなじみの3-5-2。この日はサヴィッチが久々のスタメン、
左WBには両方の意味で前節キレていたリケルメが選ばれました。
立ち上がりからアトレティコがボールを保持し、幾度も決定機を迎えます。特にモラタには複数回ヘディングで惜しいシーンがありました。
グリーズマンが蹴るコーナーも、毎回しっかりと味方に合っていました。
その勢いのまま前半26分、ついに試合が動きます。
右に流れたモラタのクロスを、逆サイドにいたリケルメが胸トラから相手をかわしてシュート。ゴール左上をぶち抜く見事なゴールで、アトレティコが幸先よく先制します。
失点直後くらいから、アラベスは5バックにシステムを変更してきました。しかしそれほど効果はなく、その後もアトレティコは攻め続けます。
なかなか追加点がとれないいつもの展開か、と思いきや、この日は違いました。前半AT、絶妙なタイミングで裏に抜け出したモラタが、右足の切り替えしで相手DFをすべらせて左足で冷静なフィニッシュ。モラタへフィードを送ったのはやはりコケでした。
2-0で前半を折り返したアトレティコは、後半も相手にほぼチャンスを与えることなく試合を運びます。グリーズマンのゴール未遂(ファールの判定でノーゴールにはなりましたがおそらくジャッジミス)などもありましたが、さらなる追加点は生まれませんでした。
逆に、終盤に間延びした展開になったところを、一瞬のスキをつかれて後半ATに失点してしまいます。相手に与えた初めての枠内シュートがそのままゴールになるという、ショッキングな失点でした。
試合はそのまま2-1で終了。アトレティコはリーグ6連勝を達成はしましたが、最後に後味の悪い内容となってしまいました。
モラタの追加点がなかったら、と考えるとぞっとします。
最後に、この試合で気になったポイントを4つ記しておきます。
・攻撃時のエルモソの立ち位置
サヴィッチがそこまでサイドに張らずヴィツェルと横並びになっているのに対して、攻撃時のエルモソの立ち位置は独特でした。
コケとダブルボランチを組み2-2-5-1のような配置になったかと思えば、
サイドに張り、リケルメを走らせるスルーパスを出したりもしていました。
この左右非対称性がアラベス対策だけなのか、それともシメオネの新発明なのか、今後も注目して見ていきたいと思います。
・リケルメうまくね!?
リケルメにもリノの代わりが務まりそうだと#38で書きましたが、まさにその通りでした。縦もカットインもできるドリブルに加え、5バック時の守備対応も完璧でした。あとは味方からパスを受けるタイミングや、サウールのオーバーラップの使いどころなど、周りとの連携が深まってくるとさらに輝く予感がします。
・試合のクローズの仕方(アトレティコ)
追加点が取れず、1点リードで試合終盤を迎えることも今後出てくるでしょう。今日は2点差がついていたからよかったものの、毎回カウンターの打ち合いをしていたらたまったものではありません。
コケなどは落ち着かせようと頑張っていましたが、全体としてどうしても攻めるのか守るのか中途半端になってしまう時間がありました。
自分たちの守備力を信じて、割り切って守備に徹するのも手だと思います。
・ヤニスハジ選手あっぱれ
後半途中から右WGとして出場したアラベスの10番の選手ですが、鋭い左足のドリブルに加え、両足から繰り出されるクロスが脅威でした。
まだ25歳と若いので、今後の爆発に期待です。
さて、ラリーガ11節のクラシコではマドリーが勝利したため、アトレティコは首位との勝ち点差を詰めることはできませんでした。
しかし、マドリーはベリンガムの好調がいつまでも続くとは限りません。
クラシコの内容を見る限り、どこかでアトレティコにも必ずチャンスがやって来そうです。
その時まで勝ち点を落とさずに食らいつけるか、勝って兜の緒を締めてほしいと思います。
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