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コスタリカ FJOサルチ農園 オルリッチファミリー

Loop coffee(やさしいコーヒー)

群馬県みどり市にある「珈琲バール karei」が、環境や人、動物に「やさしい」コーヒーを、月に一度お届けするサブスク「Loop coffee」。
本記事では、今月お届けしたコーヒー豆の「ストーリー」をご紹介します。

Loop coffee


大統領のコーヒー農園

農園名にもなっているFJOとは、創業者である「Francisco Jose Orlich(フランシスコ・ホセ・オルリッヒ)」の名前から付けられています。

フランシスコ・オルリッヒは、実はコスタリカの第34代大統領。1962年~1966年の期間中コスタリカのトップとして活躍していました。

任期中に起こったイラス火山の大噴火、それによって起こった農業被害の対応に走り回った功績から、民衆からは「ドン・チコ」の名前で愛された大統領でした。

第34代大統領 フランシスコ・オルリッヒ


そんな彼は政治の道に入る以前、1928年にアラフエラ州サルチで小さなコーヒー農園をスタートさせました。これが「FJOサルチ農園」のルーツです。

現在の運営は、オルリッヒ氏の子孫が担当しています。自分たちを取り巻く環境の守るため、コーヒーの品質の向上はもちろんですが、自然保護、環境汚染のリスクの少ない農園経営にも投資を惜しまず取り組んでいる農園です。

環境に配慮した精製方法

FJO サルチ農園では、完熟したチェリーを収穫後、すぐに併設する加工場に搬入し、チェリーのまま12時間置いて少し発酵を進めます。

この発酵は、パーチメントにミューシレージや果肉の糖分が浸透しやすくさせるための処理であり、コーヒーの甘さを引き立たせるための味づくりの大切なポイントです。

発酵中のチェリー

次に、パルパーにかけて果肉を除去し、ミューシレージリムーバーによってミューシレージをほんの少しだけ残した状態になるまで処理を進めます。(ハニー製法)

その後、ウォッシュト製法とは異なり、発酵槽に入れない状態でパーチメントをパティオに広げ、天日乾燥と機械乾燥を組み合わせて、水分値が10.5%になるまで乾燥を行います。

天日乾燥中のパーチメント

この精製は加工時に使用する水の量が抑えられるため、ウォッシュト製法に代わる、「環境にやさしい」精製方法として、取り組む加工場が年々増えています。

コスタリカの皆さんに愛された大統領のコーヒー農園。そこで、環境にやさしい製法で生成されたコーヒーに思いを馳せながら、この機会にぜひご賞味ください。

豆のデータ

※本内容・写真は、生豆を購入した「海ノ向こうコーヒー | 産地のストーリーとともにお届けするスペシャルティコーヒー (uminomukou.com)」さまより引用、加筆させていただきました。

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