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8月24日 孤独のグルメはお酒が飲めない人のマイノリティ文学

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  『孤独のグルメ』がどうしてこんなに面白いのか、ずっと考えていまして。

まず「お店の描写」がすごく上手いですよね。僕、お店をやっているので、小説や映画やマンガで「飲食店」が出てきたら、どうしても「厳しい目」でチェックしてしまうんです。「いやいやバーテンダーがそんなこと言わないから」って感じで、とにかくあら探しするんです。

それがこのマンガは完璧です。

あるいは「主人公の視線が優しい」のが魅力的なのかなとも思います。他のお客さんを見て、「あ、こういうの良いなあ」って呟くのとか、料理の
味に対しても実はすごく寛容で「お、こういうの好きですよ」って、広い心で受け止めようとするのが読んでて「心地よい」んです。

でも、やっぱりこれ、「主人公がお酒を飲めない」っていうのが一番のポイントかなと思いまして。

主人公、毎回毎回、お店の入り口で、「居酒屋っぽいなあ、お酒が飲めない自分としては苦手だなあ」って悩むんですね。

実は日本の飲食店のほとんどが「お酒で儲かる」っていう方式をとっていまして、「お酒が飲めない主人公」は、「自分は求められていない客なのかなあ」って悩んでいるという姿がこのマンガの「基本的姿勢」なんです。

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