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るろうに剣心 最終章 The Final

金曜の夜に自分へのご褒美として、泡ぶろに入って、入念にフェイスケアするのが最近の楽しみになりつつあります!!なんだかんだで、ドラッグストアにめっちゃ出没してる!!!


今日の鑑賞は、気になってた

るろうに剣心~最終章 THE FINAL


ちなみに原作、アニメは未視聴ですが、実写映画シリーズは見事に全部見ております。ストーリー自体を覚えているかどうかはさておいて・・・

個人的には今シリーズにおいて、最高に泣けた作品でした。

新田真剣佑さん演じる 雪代縁に感情移入せざるを得ない愛情の深さとに憎しみと佐藤健さん演じる 緋村剣心の抱える闇の奥深さをスパイスに加えた切ないストーリーとアクションの豪快さというおいしい要素たっぷりの作品!!!

今回は 剣心の頬の十字傷にまつわる過去から繋がるストーリーで、宿敵 縁の存在感は相当なもの!

正直、剣心を食ってたんじゃないかって思うほどでした。
もちろん、佐藤健さん演じる剣心が主役なのは変わらないのですが、宿敵 縁が他のキャラクターをすべてを抑えていたぐらいの圧巻の存在感。

真剣佑さん演じる縁は、剣心の義弟。
剣心を庇って、剣心の妻であり縁の姉 雪代巴(有村架純)は亡くなるのだが、その様子を見た縁は、剣心が姉を斬ったと思い、積年の恨みを募らせていくわけだが、普段は上海マフィアとして冷静沈着、残酷さ全開で容赦なく葬り去る縁が、姉のことになると感情的にそして悲しみ、憎しみを前面に出すその姿に心を抉られる思いがした。
最初の登場時は、最強無敵の名を欲しいままにする縁という強烈な印象を与え、ストーリーが進むと、姉を殺され、自分も過酷な環境に身を置き、それでも復讐を生きる糧にしている人という悲しみに満ちた人物像に出会う。
その描写がとても分かりやすく表現されていて、剣心と最終局面で闘うその姿は、姉を想う弟という家族の為に復讐するという確固たる信念と、憎しみ、恨みの業を背負った悲しみの感情が入り混じった切ない闘いが表現されていた。

もちろん剣心は、斬るつもりではない妻を斬ってしまったことへの罪悪感と悲しみ、そして今まで多くの者を葬り去った血塗られた手に嫌悪感と罪悪感を抱えたその姿を、”目”で表現されていて、その剣心が抱える闇の深さを表現されていた。
剣心のどこか虚ろで、儚く、死と生の狭間で生きているという危うさを佐藤健さんの繊細な演技で表現されていた。

前回までの作品では、”人斬り抜刀斎”という過去を持つ剣心が自らの血塗られた手を必死に人を救う事で掻き消そうとし、それでも強く生きているという印象だったが、今回では、妻によって生かされた生を全うせねばという気持ち、十字架を背負って生きていく贖罪の気持ちと罪悪感から血塗られた己は死ぬべきだという二つの相反する感情を抱えた絶対的に揺るがない強さを持ったキャラクターではなく、圧倒的な強さを誇る剣心もまたただの人なのだというヒーロー的存在からより身近に感じる今作だったように思う。
それは宿敵 縁も同様だ。
だからこそ、今作はより一層、感情移入できる作品になっていたのではと思う。

剣心・縁両者ともが抱える悲しみが要所要所で垣間見え、その演技がさらにストーリーに深みを持たせ、より作品に浸れる要素になっていると感じた。


個人的にいいなぁって思ったのは、宿敵 縁と最終局面で対決する際、アクションももちろんスゴイのだが、BGMを使わず、二人のアクションだけを淡々とそして臨場感たっぷりに映していた。
復讐心に囚われた縁を止めたい剣心と復讐を遂げることが姉への弔いになるという縁との互いの正義のぶつかり合いが画面上から溢れんばかりに伝わってきた。

縁は武器商人なのだが、あえて剣心との闘いの時には拳銃など使わず、剣と剣との同条件で闘うその姿勢に縁の愚直なキャラクター性が垣間見える。
縁が持つ闇をそのまま包み込むように受け止め、妻を己の手で斬った罪悪感を抱え、それでも前へ進む剣心の強さや温かさがアクションから伝わってくる。
切ない中にも熱い闘いという目が離せない展開に涙なしでは見れない。

そして縁が獄中で、姉の日記を読み、姉が実は剣心を庇って斬られたのだと知った時の縁の泣くシーンで私も同じように嗚咽混じりに大号泣だったのは言うまでもない。
この日記を届けたのは、薫であり、姉の清廉さ、強さを持った人格と重ねて見ていた薫だったからこそ、姉に受け止めてもらえたような気持ちと、日記から姉の気持ちが知れたという安心感からか子どものように泣く縁。
彼から冷酷さが消え、本来の心優しい縁がそこにあった。



最後、亡き妻のお墓を薫と剣心で一緒に参り、互いに何と言ったのか?というやりとりの中。

剣心は

ありがとう。すまなかった。そしてさようなら。

そして薫の手を取るというこのシーン。
剣心の言葉少ない中に、過去に囚われていた自分と決別し、未来を生きる事を決意したシーンでもあり、微笑むその顔は、憑き物が落ち、血塗られた手から自らが放棄した幸せを、再度掴もうとする剣心の強い意志の表れと、愛する者を今度こそ守りぬくという決意が詰まっていて、剣心と薫の絆の変化が見られるシーンだ。
剣心のシャイで多くを語らない人格と薫の清廉な人格がしっかりとここでも現れていたように思う。

るろうに剣心シリーズは全作を通しても、剣心が多くを語らず、モノローグもない。それは他のキャラクターも同様で、アクションと敵の心情だけで物語が進む印象だ。

敵は目的や情報を語り、アクションシーンでは剣心の心の強さや敵の心の弱さを表現している感じで、全体的にはシンプルでスタイリッシュな作品だからこそ、見やすいと感じている。
アクション映画はストーリー自体はシンプルにできているものだが、こと
るろうにシリーズは、セリフも少なく直接的で、一言にすべてが詰まっているような印象で、それは全編を通してもそう。
それがかえって、見やすさと心に直接響くのではないかと思っている。

鬼滅の刃も同様な感じだと思っている。

セリフ一つ一つがとても重く、そして響く。

だからこそ、感情移入しやすく、キャラクターを理解しやすい。

熱く語ったけど、本当に見て欲しいおススメの作品ですね!!

ストーリーも分かりやすいし、アクションが何よりスゴイです。
これを俳優さんがやっていると思うと、本当にすごいに尽きる!

ぜひ、よかったら!!




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