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グランドピアノデビュー戦

10月11日、縁あり太子ホールにやってきた1967年製K.KAWAI No.650の演奏デビューでした。
この日は「オープンマイク」という、うちでは事前エントリー方式15分持ち時間で12組まででどなたでも出演出来る音楽イベントでした。11組にエントリーいただき、その中でも5組の出演者がピアノを弾いてくれました。

前にも書いていますが、53歳のおじいさんピアノ(略してGP笑)、引き取る際には鍵盤のタッチが緩くて、ピアニシモというごく小さな音が鳴りにくいだの、鍵盤の重さにばらつきがあるだの…何せ主人が亡くなられて9年ほど弾かれていなかったので、こりゃ大変だなぁと心配半分でしたが、先日記事にしたピアノヨシカワさんによる分解掃除や調整で、すっかりピアノとして蘇りました。
 

事前に友人の協力で演奏してこの日のマイク位置も決めていたので、当日のマイキングはピタリと決まりました。
 
この日ピアノを弾いてくれた5組のみなさん

これだけの方が弾いてくれたのだから、この日の大事なことのひとつに、ピアノの弾き味などの感想の収集がありました。
弾いてくれたみなさんに実際に感想を聞いたり、SNSの投稿を見たり。
 
概ね良い感触を持っていただいたようで、胸を撫で下ろしました。とても嬉しかったです。

その中で音や鍵盤のタッチなどについて、太子ホールにグランドピアノが導入された事で様子を伺いに来てくれたジャズを中心とした独自の世界を作り上げている地元のピアノプレイヤーK氏のインプレッションはとても参考になりました。
勝手ですが引用します。

「とても良い音してましたよ。弾きやすいピアノでした。少し鍵盤にガタ付きがあり、これはオーバーホールすると言って居られました。K製ピアノでY製ピアノの様な、音量によって音色が変わる、みたいなんがないです。音量は変わるが音色は固定、といった印象です。ピアニシモも良く鳴っていて、気持ち良かったです。
トリルやり易かったです。連打はオーバーホール次第かと。」

PA席から聴いていても音についてはそのような印象でした。鍵盤のガタ付きは先日の調整の折吉川さんから伺っていたので、今後調整を行いたいという事もK氏に伝えました。

また、鍵盤が重かったという感想も複数いただきました。
このピアノの個性なのかどうかは今のところ不明です。

この全長205cm、セミコンサイズ、象牙白鍵の個性的なGP、神調整もあり、音を聴いてみて、この子の実力の片鱗を見て、やっぱり出来る子だとこの日分かりました。

この太子ホールにとっての宝物、さらに調整や手入れを続けて大切にいたわって使っていきたいと思います。

10年もほとんど音を出してなかったのだから、ピアノ本人もピックリしている事でしょう(笑)
 
昨日から私にも出来ること、外側をピカピカにする作戦に入りたいと思いまして取り掛かりました。
まず汚れ落としに、調整の折に教えてもらった通り、100均で入手したアルカリ電解水を吹きタオルで拭いていきます。
拭き拭き拭き拭き…何年、いや何十年分の汚れなのか、拭いても拭いても黒い汚れがどんどん出てきます。
「黒色ハゲるんちゃうかな??」
と心配しながら拭き拭き拭き拭き…していると少し黒光りの光沢が現れました。

おーやった!
でもこれを全体にやるとなると大変だぞ。。

そして電解水で汚れを落としたら次はコンパウンド掛けの工程が待っているのだ。

「かなり時間がかかりますよ。気長にやってください」
この調律師の言葉が作業をしながら頭をよぎるのでありました。

ピアノの名前も発表しなければね♪


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