見出し画像

「全国通訳案内士」試験 合格への道のり~(8) 1次「一般常識」は「観光白書」対策から

「全国通訳案内士」試験の1次試験(筆記試験)「一般常識」において重要な「観光白書」対策について書いていきます。

「全国通訳案内士試験ガイドライン」の「一般常識」試験範囲として、「例えば、試験実施年度の前年度に発行された『観光白書』のうち」とありますが、実際の出題では「訪日外国人旅行者数」などの数値は「試験実施年度の当年度発行の『観光白書』」のものが出題されます。よって、もし2022年の「一般常識」を受験される場合には「令和3年版」と「令和4年版」の「観光白書」の内容をおさえておく必要があります。

なお、「観光白書」の出版は8月末(令和2年版の場合)なので、試験実施年度の最新の白書が6月に発表された直後は、国土交通省のホームページのデータしかありません。

約300ページ分ダウンロードして出力するのは大変なので、有料ですが、通訳案内士試験専門スクールの「白書印刷サービス」を利用するのがよいでしょう。「ハロー通訳アカデミー」などが行っているようです。


「観光白書」対策のポイントは下記の3つです。

(1) 訪日外国人観光客数など日本および世界の観光における主要なデータの暗記
(2) 2年分の白書の「コラム」を精読し、キーワードを暗記
(3) 2年分の白書を全文を精読し、ポイントを抜き書きしながら、知らない用語についてはネットで調べて理解


具体的な進め方です。

(1) 訪日外国人観光客数など日本および世界の観光における主要なデータの暗記

試験問題によっては、直感的に答えられるものもありますが、データを暗記していれば確実に正答できますので、主なデータは試験直前期に集中的に暗記することをおすすめします。

2021年の問題だと下記のようなものが出ていました。

★2020年訪日外国人旅行者数は2019年と比較して何%減少したか⇒令和3年版白書第I部第2章第1節

★ラグビーワールドカップ日本大会観戦者の旅行支出⇒令和2年版白書第II部第2章第2節

2021年は出題傾向が変わり、2019年、2020年あたりと比べると数値に関する問題は減りましたが、もう何年間かは数値の暗記をしておいた方が安全かと思います。

なお、白書に乗っているグラフを全て暗記するのは現実的ではないので、まずは白書本文にあたる前に、国土交通省のウェブサイトにある「概要版」をご確認ください。ここにのっている冒頭数ページ分のグラフを中心に暗記を進めるとよいでしょう。


(2) 2年分の白書の「コラム」を精読し、キーワードを暗記

前項で「概要版」を確認し、暗記すべきグラフを確認したら、次はまず「コラム」を精読していきます。観光トピックを記事風にまとめているので、白書の文章の中でも読みやすい箇所だと思います。出てくるキーワードについては抜き書きなどして暗記します。

2021年ではこの「コラム」の内容からの出題の例として

★北海道白老町にある愛称『ウポポイ』の正式名称⇒令和2年版白書第I部コラムI-6

がありました。


(3) 2年分の白書を全文を精読し、ポイントを抜き書きしながら、知らない用語についてはネットで調べて理解

この作業にはかなり時間がかかるので、試験数ヶ月前から着手して、少しずつ読み進めました。暗記というよりは、知らない法令名や団体名等があれば、ネットで調べて知っておくレベルで大丈夫です。「知っておく」だけでも、試験は選択式なので着実に点数を稼ぐことができます。

また白書の構造として、何度も同じ施策の話が出てきますので、自然に用語も頭の中に入ってくるようになると思います。


「観光白書」の内容は膨大ですが、「一般常識」対策には最も効率の良い得点源です。ポイントを絞って学習を進めていきます。

次回は、「一般常識」試験対策の「観光白書」以外の部分についてふれます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?