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「全国通訳案内士」試験 合格への道のり~(4)「歴史能力検定2級」勉強方法 2ヶ月目・3ヶ月目

今回は「全国通訳案内士」1次試験「日本歴史」科目免除となる「歴史能力検定2級」の具体的な勉強の進め方について、2ヶ月目から3ヶ月目です。

1. 1ヶ月目(9月):日本の歴史の流れを把握する ←前回
2. 2ヶ月目(10月):歴検の過去問を完璧に仕上げる ←今回はこちらと
3. 3ヶ月目(11月):基本的知識(「日本史B頻出論点」)は100%暗記 ←こちら

日本史全体の流れが把握でき、人名や事件名を見て「これは〇〇時代の話」と見当がつくようになったら、直ぐに過去問対策に移ります。

過去問については、「歴検」で過去の2級の問題と全く同じ問題が出ることはまずありませんが、以下の理由から、2020年度試験対策として、過去4年分(2016~2019年)の全級(1~5級)の過去問に取り組みました。

・5級(小学生レベル)から取り組むことで、基礎的な知識から固められる

・出題傾向が比較的一定であることから、2級の難易度(どのあたり細かい論点まで問われるか)が把握でき、試験までに暗記がどの程度まで必要か認識できる

・2級の長めの出題文など出題形式に慣れる

最初は、わからない問題があれば、1ヶ月目に使った教材などで答えを調べます。また公式の「歴史能力検定全級問題集」では解説も書いてあるので、その内容もチェックし、正答以外の選択肢に出てくる言葉も内容を把握するようにします。試験までに2~5級の過去問は即答できるように仕上げました。

なお、2016年、2017年の「全級問題集」について、ネットでは中古品がかなり高額で扱われていたので、直接出版社の河合出版にメールで問い合わせたところ、定価+送料で入手することができました。

これと並行して、これまで辞書的に使用してきた「山川 詳説日本史」を精読します。過去問の回答となるようなキーワードが時系列でどのように繋がっているのかを理解します。ただ精読には時間がかかるので、自分が苦手と思われる時代を中心に取り組み、残り時間が少なくなれば最後の暗記フェーズに移ります。


3. 3ヶ月目(11月):基本的知識(「日本史B頻出論点」)は100%暗記

暗記には「日本史B 一問一答【必修版】」(東進ブックス)を使いました。同社の【完全版】に比べて、【必修版】は「共通テスト」レベルの最頻出論点をベースにしつつ、用語解説も適量あり、一問ずつ解いていくだけで日本史の概要が把握できる問題集となっています。

「歴検」2級対策では、本書中の「★★★(共通テストレベル)」は確実に暗記します。「★★(一般私大レベル)」は過去の「歴検」で取り上げられている論点や簡易な語句を中心におさえれば、全ての回答を暗記する必要はないように感じました。

なお、暗記の際には「書いて覚える」方法をおすすめします。それは「歴検」2級は50問中5問、短い用語や人名の記述式の問題が含まれるからです。ただし記述式問題は、問題によって難易度が異なるため、5問中2問程度回答できればラッキーぐらいに考えておいて、全ての回答で漢字を正しく覚えることに、そこまでこだわる必要はありません。しかし、2020年に受験したときは、たまたまですが5問中4問正答でき(「木簡」「夢窓疎石」「旗本」「志賀潔」)合格に繋がりましたので、記述式でも拾えるところは拾っていきたいところです。

「一問一答」は3~4周程度すれば、おおよそ★★★問題は暗記できると思いますが、それだけの勉強時間は確保します。

また問題集とは別に、覚えにくい論点を中心にA5サイズでサブノートをつくりました。例えば、同じページ内に「鎌倉」「室町」「江戸」の幕府の組織図を並べて書いたり、「日本とロシア」の関係に絞って江戸後期から第2次世界大戦後までの主な条約名を並べたり、といったかたちです。30項目分ほどつくり、暗記に使いました。

全ての級の「歴検」の過去問を解いていくとわかるのですが、「2級」と「3級」との間に難易度の壁があります。ここまでの基礎的知識を固める方法で「3級」であれば8~9割正答できます。「2級」も5割は自信を持って回答できると思います。あとは明らかに誤答と思われる選択肢を消したり、出題文からの日本語の文章の流れで類推したりして、大体選択肢4つのうち2つまでは絞れます。結果、6~7割の正答確保は可能です。なので、やみくもに暗記対象の語句を広げる必要はありません。


先日も書いた通り、自分は、日本史の知識がほぼゼロから3ヶ月間で、日本史を丸ごとつめこみ、60点以上合格のところ、辛くも68点で歴検2級に合格できました。

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