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【サピエンス全史要約】宗教における神の栄枯盛衰と人間への回帰

今回は宗教ということで始まりの宗教から私たちが今信仰している宗教までの流れをまとめていきたいと思います。

神様なんて信じていないよという人も最後まで読んでいただけると幸いです。

農業革命=宗教革命

農業革命によってホモ・サピエンスが社会を作り出す前には、アニミズムという宗教の下で人々は暮らしていました。

アニミズムとは樹々や川、火などの自然のもの全てに神様が宿っているという宗教で、人間と自然が対等な関係であるという考えでした。

しかし農業革命が起こると人間が自然を支配するようになり、人間の力が自然に対して強くなってしまいました。

そしてどんどん社会は大きくなり養わなければいけない人数が増えていくにつれ、人間の関心は「いかに動物・植物の生産量を上げるか」ということに集まりました。

この問題を解決するために例えば豊穣の神であったり、雨の神を生み出し人間に利益をもたらしてくれるように祈り始めました。

こうして多神教が誕生しました。

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一神教への統一

多神教の信者とは言っても、皆が皆全ての神様に対してお祈りを捧げることは難しかったと思われます。

なので信者はお気に入りの神に対してそれぞれお祈りしていたそうですが、時が経つにつれ「この神こそが唯一にして最高の神だ!」と考え方が変わっていったそうです。

こうして一神教という考え方が広まっていきました。

哲学者デカルト

一神教が興こってから中世に至るまで長らく神は権威を保っていました。

しかし1300年〜1600年の間盛んだったルネサンス(文芸復興)によって
「神の束縛から人間を自由にしよう」という気運が高まりました。

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そして神との決別に決定打を与えたのはデカルトの哲学でした。

彼の有名な言葉で「我思うゆえに我あり」というものがあります。

簡単に説明すると「世界のすべてが存在しないとしても、そのように考えている自分の意識だけは確実に存在する」という考えで、人間至上主義の基盤となりました。

宗教からイデオロギーへ

中世に神と決別した人間は、近世にはまだ神の権威に頼っていた王達をクーデターで倒し、人権や自由を獲得していきました。

そして近代に入ると、世界が国家群に別れそれぞれの国家群が掲げるイデオロギー(宗教)を広める為、世界大戦へと突入していきます。

その結果、現在では私たちも含めた世界のほぼ全員が自由主義という宗教の信者であるといえます。

認知、農業に続く人類第三の革命(科学革命)

中世に神と決別した時、王と同じくよりどころがなくなってしまったものがもう一つあります。

それは知識です。

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中世以前では聖典に書かれたもののみが知識であり、それ以外のものは知らなくても良いことだと解釈していました。

そして聖典もまた神をよりどころとしているので、神がいなくなってしまっては知識たりえません。

人間はここで初めてこの世界に対して無知である事に気づきました。

新しく知識を得るために生み出した学問体系、それこそが科学なのですが
それはまた次回にまとめていきたいと思います。

読んでいただきありがとうございました。


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