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サピエンス全史要約

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世界的ベストセラーとなったユヴァル・ノア・ハラリ氏の著作(サピエンス全史)の要約を記事にしてまとめています。600ページほどの内容を大きく4つに分けてまとめているので読みやすいか… もっと読む
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2019年12月の記事一覧

【サピエンス全史要約】帝国と想像上の秩序

村落から帝国へ約1万2千年前に農業革命が起こって以来、サピエンスは数千年かけて村落から帝国を築き上げた。 最初は村落同士の食料交換から始まり、その村落同士が集まって暮らすようになり大きな村落ができる。 その大きな村落から町へ、町から都市へ、都市から帝国へとスケールが大きくなっていった。 しかし帝国は民全員を養えるだけではいけない。 たとえば戦争が起こったとき帝国は見知らぬ他人同士を組織して戦わせなければならない。 だから帝国には民の行動や考え方を統一する

【サピエンス全史要約】農業革命の罠と宗教の誕生

農業革命とは? サピエンスの暮らし方が狩猟から農耕へと変化した現象、それが農業革命である。 農業革命の罠 なんとなく「農業革命は人類にとっていいことだらけ」という印象を持っている人は多いと思う。 だがこの本によると、当時の農耕民は狩猟民だった頃よりも満足度の低い生活を強いられていたらしい。 それなのになぜサピエンスは農耕民としての生活を受け入れたのか? この謎を農耕化の過程、DNAの二つの観点から解き明かしていきたい。 罠を受け入れた理由〜農耕化の過程〜 サ

【サピエンス全史要約】地球生態系の覇者サピエンスと認知革命

生態系のロードローラーまず前回も載せた人類史の略歴を見て欲しい。 7万年前から1万3千年前にかけてサピエンスは多くの動物を絶滅させている。 しかし特筆すべきは、ネアンデルタール人を滅ぼしたことである。 なぜならネアンデルタール人は発掘された骨などから、サピエンスよりも大柄であることが確認されている。 なので戦略も持たず、闇雲に争ったとしたらほぼ100%負けるだろう。 だが実際に生存競争に勝利したのはサピエンスであり、1万3千年前にネアンデルタール人は絶滅した。