Brier(The Patch編)

Brierを「世界最高のカーリングイベント」と竹田が定義する理由は競技そのもの以外にもある。それは夢の空間「パッチ」(The Patch)の存在だ。Patchは競技会場に隣接して設置されるファンと選手と地域の交流スペースで、ステージや飲食店、物販店が設けられ、アルコールも飲める。

地元の楽団が演奏したり、ゲストがライブしたり、チャリティーオークション、抽選会など寸断なくイベントが催される。だから試合を見ずにずっとPatchにいても大丈夫。カーリングに興味ない人もお祭り気分で来場する。(本当です)

ウェブサイトは Patchを ” curling’s party place ! ” と説明しているが、まさにそのとおり。前夜祭から10日間ぶっつづけでパーティが続く。Brierのたびに長期休暇をとって「Patchで暮らす」人達もいる。NHKの「72時間」で取り上げてほしいが、10日間あるから番組に収まらない。

Brierには10数チームが出場するのだが、1ラウンドのゲーム数は4つなので、常にウェイティングチームが発生する。ウェイティングチームは交代でPatchに登場する(カーリング普及拡大のための選手の「義務」でスケジュールに織り込んである)。並べばサインもらえます。

その日の試合が終わったチームが来場することもある。「普通の」競技だったら、ファンは観覧席から選手を見て、出待ち入り待ちをするくらいが関の山だと思うのだが、カーリングはPatchで普通にトップ選手と話すことができる。(タイミングがあえば)

Brierの観客数は有料観覧ベースで10~20万人前後で推移している。過去最高は2005年。のべ281,985人。参考まで2018年100,555人。開催都市や箱のでかさによって結構変動するが多数のファンが来場する。来場者目当てに商売してるわけだ。

おかげで試合の合間にPatchでビール飲みながらファン同士あれこれカーリングについておしゃべりできるんだから全然OK。控えめに言って最高だ。
なお、Brier以外のでかい大会でもPatchは設けらます。
Twitterアカウントもある。

Patchは「つぎはぎ」とか「接続」を意味する単語と思うが、選手とファンと地域その他のつながりと交流を願っての命名だろう。Patch(という名称の場所)がはじめて設けられたのは1982年大会(開催地:マニトバ州ブランドン)かららしい。

それ以前にも似たような目的の会場は用意されていたが、そこまで大規模なものではなかったそうだ。
と、いうわけで”The Patch”をはじめたのはマニトバ。理由はマニトバが銀河系一カーリングが盛んで、カーリングを愛しているから。(マニトバ派の言い分だね)

私はPatchに行ったことがない。悲しいかな行く金と時間がない。でも、いつか10日間Patchに住んでみたいと思っている。日本選手権で「パッチ」ができるようになったら?もちろん、それは相当楽しい事だろう!(驚くなかれ、今回のツイートは全く盛っていない!)

(2023年3月9日にツイート)

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