石を足で動かす件

「そもそもストーンを足で蹴って動かす、というのが気になる。マナー的に良いのか?」という意見をいただいた。カーリングをしていない方からの意見で、プレーしている立場としてはあまりない発想だったので参考になった。
 
たしかに「足で物を取るな!下品!横着!」という文化もあるから一理ある。
 
カーリングストーンの取り扱いについてはマニュアルがあるのだが、石本体は極力素手で触らないほうが良いとされている。アイスメイカーがアイス外で取り扱うときには手袋をします。革製がよい。滑りやすかったり、繊維くずが出やすい素材は好ましくない(軍手とかのこと)。
 
また、手袋をしていたとしてもアイス上にあるストーンの側面を手で持つのは危険なので、してはいけない。石と石の間に指を挟む可能性がある(結構な人数が骨折してます)。投球時など、素手で扱うときのためにハンドルがついている。
 
ハンドルは頑丈につくってあるが、手で扱うことを想定した構造をしているので、足で蹴ってはいけない。ブラシの柄でハンドルを押したり、ハンドルにブラシを引っ掛けて押すのも厳密にいうとよくない。ハンドルに過度のストレスがかかって破損する可能性があるからだ。(スミマセン、たまにやってます)
 
したがってカーリングストーンの正しい取り扱い方法は「ハンドルを使って手で押す」または「石の側面を足(カーリングシューズ)で押す」ということになる。
 
手で押す扱いのほうが丁寧に思えるかもしれないが、しゃがまないとならないのが問題だ。投球直前などを除き、避けることを推奨する。
これは膝や腰がつらいから、というわけではなく(そういう人もいると思いますが)、視界が狭くなり回避行動をとりづらくなるからだ。
 
したがって、一般的な状況においては、石の側面を足(カーリングシューズ)で押す、という取り扱いが正解となり、世界中のカーラーがそうしている。ドカンと蹴ってはダメですよ。危ないから。
という訳で、我々、決して横着して足で石を扱っているわけではないのです。マナー的にはエクセレントです。
 
2023年3月30日にツイート

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