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#165 置かれたところで咲けるかヴォケが

 お暑うございます。クーラーがないと生きていけないのだから人類は終わっとる、という知見を目にしてふむふむと思っておったのですが、そもそも火が使えなかったら人間は繁栄せんかったのじゃ、という意見をえて「そうだそうだ、文明万歳!」といとも簡単に主張が覆ってしまった。
 あまりにも己の変節ぶりにおどろいたので再掲しとく。

 お盆はあまりの暑さに極めて怠惰に過ごしておったのでネタがない。もっとこの機会に試聴するものや読むべきものがあったでしょ、ということさえもしていない。朝からうっすい焼酎を作り、ふわふわと暮らしておった。
 むしろこっちからあの世にお出かけ気分でございます。向こうでもナスの牛だのきゅうりの馬だのくれるので、帰ってから炒めて食べちゃった。
 トカナントカ、

 きれいなものを観ましょう。

 ダブルアンケラソ。
 娘が小学校から朝顔を持って帰ってきて、観察日記用に撮った写真なのですが、実は7月21日。このころはよかった。まだ花が咲いた。
 当方のベランダの住環境というのは劣悪でして、クーラーの室外機に給湯器、この室外機の風というのが24時間フルで回っており、朝に脱水一分で干した洗濯物が昼下がりには荒川区、もといあら乾く。まさに一坪ランドリーの様相を呈しており、この環境下に植物を置かざるをえない。
 ベランダには朝顔2鉢、カボチャ2鉢、ミニヒマワリ2鉢、モロヘイヤ3鉢とあったものの。弱いものからどんどん息絶えていき、もとより暑さに強いモロヘイヤはよいとして、図体のでかいカボチャ2本、朝顔2鉢……おっと、本題はそこじゃなかった。なにしろ花が咲かない。記録によるとこの7月21日に以降、次に花が一つ咲いたのは8月13日。このときもどうにかこうにかふにゃりと咲いて、夕方には退場していった。

 朝見るとすっかりしょげているところに水をまいてしゃっきりさせ、心配になって昼に見に行き、また夕方にへたってきたところで水をやって葉っぱがファイティングポーズを取るところを見る。
 水をやるとやおら元気になるところなどはずいぶん愛着が湧きますが、そもそも置かれたところが悪い。朝顔に花がつくと個数と色を記録する宿題もあるのですが、サボっていたのに急に思い出して記録を捏造したような、そんな宿題が出来上がっていく。

 置かれたところで咲けるかヴォケが、と朝顔に感情移入しつつ、今回はこのあたりで、チョン。

アンコール。この頃はよかった

みなさんのおかげでまいばすのちくわや食パンに30%OFFのシールが付いているかいないかを気にせずに生きていくことができるかもしれません。よろしくお願いいたします。