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眩しい光、爪を噛みながら見る(発刊のきっかけ)

小中の同級生が、バンドで売れた。
今では日本屈指のフェスに出るような売れっ子バンドのドラマー。
私が10年間、張り裂けそうな心を割いて何回も夢に見た、推しのアイドルと同じステージに立っていたりする。

高校の同級生は、日本一と言われる漫画の編集者になった。
彼は元々はサッカー選手になりたかった。
その夢は叶わなかったが、テレビなんかにも出たりして、本当の本当に、彼自身が少年漫画みたいな人だと尊敬する。

同窓生に会えば、やはりその子達の話になる。
「あの番組に出られるなんて、すごいよね。」
「この間VIPパスでライブに招待してもらってさ。」
「あの漫画のオチ、教えてくれないかなあ。」
今や彼等は同窓生みんなの誇りだ。
まさに努力と勝利で成功を掴んだ、ドラマや漫画の主人公にだってなりそうな人たち。
私も彼等と知り合であることは鼻が高いし、他のコミュニティの友人に自慢だってしたりもする。

でも本心では、面白くない気持ちのほうが幾分か強いかもしれない。
いや、はっきり言って面白くない。
私は病的な目立ちたがり屋というわけではないと思っているが、基本的に自分が一番じゃないと気が済まない。
(その理由は、追々書くとしたいと思う。)
彼等を崇める知人らを見てもやっとする私は、自分だって名声を手に入れたいと思っているに違いない。

何者でもないただの私は、何となくこの「週刊 上昇気流」を書き始めることにした。
ただの人間、ただの女でも、思うことはたくさんあって、それを誰かに伝えたいと思うことだってある。
奥が一、これが誰かの目に止まって有名になれたら、寿命スー年分を神様に差し上げても良いかななんて気概だ。
(長生きする気が満々だからこそ言えることだが。)
有名になれなくても、誰か私の人生や思想を読んで、何かしら感じてくれたら幸いだと思う。
それはただの綺麗事だろうけど。

日常生活では人並みに嘘つきな自分が、人生や思っていることを包み隠さずに書く。
眩しい彼等の背中を、爪を噛みながら見なくて済むように。
メディアや対外なんて気にせず、とにかく正直に。
読者の皆様は、珍獣でも見るような気持ちで、面白おかしく読みに来てくれたら幸いです。

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