ロゴFB用

家の材料の考え方(木材編)

家を作るメインの材料は、木材です。
もちろん、RC造の家や鉄骨の家など、木材を構造材にしない家づくりの方法はありますが、日本の家の材料の主役は、木材と言って差し支えないと思います。

多くの方は意識されていないかもしれませんが、日本は世界的に見ても非常に珍しい、「木材の豊富な国」です。
木造建築がまともに作れる国は、現在では日本だけだ、と言われるほど。
国際的に見て、木造新築が当たり前に作ることのできる貴重な国です。

では、家の材料である木材の、何をこだわればいいのか?という話です。
答えは「樹種」と「品質」。

地震が多いことと、湿気の多いこと、この二つは日本で住宅を長持ちさせるために乗り越えなければならない大きなハードルで、そのために大切になってくることが「樹種」と「品質」なのです。

家を作るために必要な木の種類は一種類ではありません。
土台にはヒノキを、柱には杉を、梁には松を、と適材適所で樹種を使い分けます。縦方向の揺れに強い、横の引っ張りに強い、腐りにくい、などそれぞれの木の持つ特徴を最大限に活用するわけです。

また、木は生き物ですので一本一本性格が違う、ということも知っておいて欲しいこと。北国育ちと暖かいところで育った同じ種類の木は、面白いぐらいに性格(木目の性質)が違います。また、同じ地域であっても日当たりや土壌の状態、手入れのされ方でも育ち方が変わります。
そんな個体差のある材料を使うとき、どうやって品質を維持すればいいのか。それは良い材木屋さんと付き合うことが一番です。

魚を捌かなくても良し悪しがわかる魚屋さんのように、材木屋さんは木材を製材しなくても良し悪しがわかります。長い期間の経験で、何が良くて何が悪いか全てわかった上で、材料を提供してくれます。

さらに、木材は丸太を製材してから "乾燥" させる長い時間が必要です。この乾燥のさせ方で、そこの材木屋が良心的かそうではないかはすぐにわかります。
どんなに素性の良い木も、乾燥のさせ方で良材にも悪材にも変化します。良材にするためには、良材にするための乾燥方法があり、悪材にするにもそれなりの理由があります。手間はかかるが良材にする乾燥方法をしている材木屋であれば、品質は折り紙つきと言えます。

家づくりのタイミングは、数少ない木材を実際に購入できるタイミングでもあります。ぜひそのあたりにも興味を持ってもらえたら嬉しいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?