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【経済指標を見る】 9月(米)雇用統計

9月(米)雇用統計

株式市場へのポジティブな視点

●特にない?

株式市場へのネガティブな視点

●(非農業部門)高い雇用者数

①雇用者数が高い
→個人消費が加速
→物価が下がらない
→利上げペース加速懸念

②雇用者数が高い
→利上げしても「雇用へのダメージは少ない」と考えられる
→利上げペース加速懸念
雇用者数が高いと、上記の2つの見方ができ、今後株安につながると見ることができる。2010~2019年の平均は+18万人であるため、今回の+26.3万人は依然として高い水準であると考えられる。

●失業率の減少

・失業率の減少
→失業率が低いので、利上げしても大丈夫!
→利上げペース加速懸念
失業率が減少すると上記のような流れにより、利上げペースの加速が予想される。

●高い平均時給

・平均時給が高い
→賃金が高いと、個人消費が加速する
→インフレ加速
→利上げペース加速懸念
平均時給が高いと上記のような流れにより、インフレの加速が予想される。コロナ前は3%前後が多かったが、今回の雇用統計では、5%と依然として賃金上昇は高い。そのため利上げペースが加速すると見ることができる。

●労働参加率の低下

・労働参加率が低い( = 労働力不足)
→賃金を上げないと雇用が増えない(賃金上昇圧力)
→賃金が上がると、個人消費が加速する
→インフレ加速
→利上げペース加速懸念
労働参加率が低いと上記のような流れにより、インフレの加速が予想される。しかし、今回の雇用統計でも同様に労働参加率が低下、それに伴って、賃金上昇圧力が強まり、インフレ加速に繋がる。それにより利上げペースが加速するのではと見ることができる。

まとめ

さて、この結果を受けて、「11月の利上げ幅はどうなるのか?」についてですが、
「最近利上げペースが鈍化するのではという雰囲気があったけど、やっぱり雇用は強いから、11月の利上げ幅は0.75%になるのでは?」
と見ることができます。
雇用統計はほぼ市場予想なみでしたが、依然として雇用の強さがデータとして見えたことで、「FRBが早めに利上げ路線を修正する」との思惑が弱まり、米金利の上昇、株式は3指数揃って大きく下落という反応になりました。

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