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犬のせかい

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絵本調のおはなしです
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記事一覧

くまさんのお話

ある日 犬は散歩をしていました。 道をあるいていると とても大きな森をみつけました。 「とってもたのしそう!」 犬はわくわくしながら 森へ入ることにしました。 森のせかいには ことりさんやねこさん うさぎさんやたぬきさん たくさんのなかまたちが暮らしていました。 ちがうせかいで生きてきた犬さんも きらきらと笑ってお話をしているお花さんも 知らないことばをきかせてくれるおおきな広葉樹さんも 手を取り合い 温め合って 森の中のせかいで楽しく過ごして

じゆうをあいした犬のお話

ある日 じゆうを愛し、じゆうに愛されて生きることを望み 犬に成った人がいました。 犬は喜びました。 「これでぼくはじゆうだ!」 ある人が犬に、こう言いました。 「じゆうには責任が伴うよ」 犬は考えました。 犬はたくさん悩みました。 嘆き哀しみ 愛などこのせかいには無いのではないかと。 犬はじゆうを探しに旅へ出ることにしました。 そこで犬が見たせかいには じゆうも 愛も そして 人間で在ることも 赦してくれるせかいを見つけたそうです。 すべて

くらげさんのお話

ある日 犬は旅をしていました。 道をあるいていると ぷかぷかと浮かぶくらげさんを見つけました。 「とってもキレイ!」 犬はしっぽをふりながら 近づいてみることにしました。 くらげさんは歌を口ずさんでいます。 「~♪~♪」 とてもすてきな唄声でした。 「もっと聴きたいなあ」 それから犬は 毎日ここへ来ることにしました。 くらげさんは おんがくにのせて 時に歌を唄い 時に己を詠い 時に世を憂い ぷかぷかと浮かびながら せかいを見つめながら過ご