何故熟練の銀行窓口が年収400万で、奥の暇そうなオッサン年収1000万なのか

 銀行行くと、窓口あるじゃないですか。フロントには大体若年から熟年の女性行員が、奥にあるデスクには年配の男性行員が座ってますよね。フロントの女性のこと、テラーと言うのですが彼女達の年収は銀行や年次にもよりますけど、一般職と言われる方だと400~500万くらいが中央値な気がしています。そして奥のオッサンは管理職なので1000万くらいです。

 窓口での業務について、単純に付加価値を産んだ作業を工数で勘定して熟練窓口と落ちてきた管理職のおっさんを比べると、貢献割合として年収の逆では効きません。多分おっさんは熟練窓口の1/10の作業もしないし、そもそも窓口業務智識も新任時点では新卒と似たりよったりです。でも賃金は2.5倍。おかしいですよね。奥のオッサンは何をしてるんでしょうか。

 答えを書くと、窓口管理職のおっさんは業務にコミットする、即ち業務上の必要があれば私生活を全て犠牲にすることを要求されています。全国転勤や時間外の裁量労働制は元より例えば誤郵送の郵便物があれば時間外でも休日でも取りに行きますし、ヤク○との取引の謝絶対応は必ず管理職です。役員臨店があれば休日を潰して準備し、イレギュラーがあれば基本全部降ってきます。出来る出来ないではなくやることになってるので出来なくてもやる、つまり業務にコミットすることを要求されてます。熟練の窓口の方は定時内の定形業務はバッチリでも休日を擲って不可避の仕事をする事は基本ありません。その役目では無いので。

 もし仮に支店にこの管理職のおっさんを置かないで管理した場合、イレギュラー対応は全部本店から人をやってやることになるんだと思います。無理です。出来ても出来なくても責任を負わせてコミットさせるおっさんを一人置いておくことで社は莫大なコストを免れています。その対価が1000万なワケです。

 なので、能力があるとか無いとかではなく、生活の全てに対して仕事を優先することで高い賃金を得るという方法はJTCにはあります。ただそれは居住も生活も全てを会社に捧げた見返りなワケで、能力対比で高い賃金を得ようとすると多分そういうコミットが要るって話でした。

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